バカンスシーズンまっただ中!みなさんはどんなバカンスをお過ごしでしょうか?
フランスやパリを旅行したかったけれど都合がつかなかった…という方のために、今回はフランスを訪れたような気分を味わうための本をご紹介したいと思います。
もちろんフランスを旅行する方の予習としてもおすすめです。
本の中のおいしいパリごはんを味わう
【パリっ子の食卓 −フランスのふつうの家庭料理のレシピノート】
パリの日本語新聞『オヴニー』の大人気連載から選りすぐられたクッキングノート。レシピと共に著者がフランスで体験した食事の思い出が紹介されています。掲載されているメニューは「ふつうのフランス人がふつうに作って食べている料理、そして友達や家族がそろった日曜日などに腕を振るうごちそう」たちばかり。フルコースのメインで見るようなメニューも実はフランスの家庭料理だったり、意外な発見も。敷居の高いイメージだったフランス料理を身近に感じることができます。
春夏秋冬ごとに掲載されており、フランス人家庭の旬の捉え方や食事の楽しみ方が垣間見えてくるのも楽しいです。最後にはフランス料理素材豆辞典も載っているので、フランス旅行の予習にも役に立ちそう!
- ■書籍情報
- 書名:パリっ子の食卓 −フランスのふつうの家庭料理のレシピノート
- 著者:佐藤 真
- 出版社:河出書房新社
【なぜかワインがおいしいビストロの絶品レシピ】
三軒茶屋「uguisu」と西荻窪「organ」のオーナー紺野真さんのフランス料理のレシピ本です。フランスの定番メニューから紺野さんがアレンジしたオリジナルレシピまで、いろいろなビストロメニューが掲載。その料理との出会いやレシピ開発のエピソードや「おいしいものを食べてもらいたい」という思いが綴られており、エッセイとしても楽しめます。
本格的でちょっと難易度の高いレシピも掲載されていますが、休日に気合を入れてトライしたくなるメニューばかり。現地のビストロに行けなくても自宅でビストロ気分を味わう休日というのも素敵ですね。
- ■書籍情報
- 書名:なぜかワインがおいしいビストロの絶品レシピ
- 著者:紺野 真
- 出版社:サンマーク出版
パリ散歩をする気分で
【映画で歩くパリ】
『アメリ』や『地下鉄のザジ』、『ムーラン・ルージュ』など近年の作品から、ゴダール『はなればなれに』やエリック・ロメール『パリのランデブー』などの不朽の名作まで、パリを舞台にした映画はたくさんあります。パリ観光の目的のひとつに映画のロケ地巡りをする方もいらっしゃるのではないでしょうか?この本はまさにそんな方におすすめの1冊。エリア別にその土地に縁がある映画と見どころがまとまっています。
映画の説明もとても丁寧なので、映画ガイドとしても活躍してくれますよ。映画を観ながら、登場したエリア情報を調べるのもよし、行きたい土地が出ている作品は何か調べてから映画を観るのもよし。自宅でパリ旅行を味わいたい!という方はぜひチェックしてみてください。
- ■書籍情報
- 書名:映画で歩くパリ
- 著者:佐藤 久理子
- 出版社:スペースシャワーネットワーク
【世界のシティ・ガイド CITI×60 パリ】
現地に暮らすクリエイター60人が「有名スポット&建築」「文化施設・アートスペース」「マーケット&ショップ」「レストラン&カフェ」「ナイトライフ」の5章に分けて60のみどころを紹介した、世界のクリエイティブシーンをリードする都市のガイドブックシリーズのパリ編です。現地に住むクリエイターならではのスポットが満載の1冊!
クリエイターのおすすめスポット+紹介文が掲載されており、クリエイター自身の楽しみ方や裏ワザなども紹介されています。
穴場のスポットはもちろん意外と定番の観光スポットも掲載。新しいものも古いものも、観光スポットも、みんなフラットに楽しみ、生活に馴染んでいるパリだからこそなのかもしれないですね。
- ■書籍情報
- 書名:世界のシティ・ガイド CITI×60 パリ
- 翻訳:和田侑子
- 出版社:パイ インターナショナル
パリジェンヌになりたい!
【パリジェンヌのつくりかた】
おしゃれでスタイリッシュなのにナチュラルな着飾らない雰囲気、こだわりを持っていて自由気ままな性格、恋愛を楽しみ人生を楽しんでいる。そんなイメージのパリジェンヌは私たちの憧れでもあります。『パリジェンヌのつくりかた』は、パリで生まれ育った4人の女性たちによって書かれたパリジェンヌの素顔満載のコラム集です。
自分だけの逸品の見つけ方、ナチュラルな雰囲気の作り方、男性を虜にさせる会話やデートのたしなみ、ワードローブに欠かせないアイテムなど、パリジェンヌの生活や生態が事細かに紹介されています。
おしゃれでかっこいいイメージのパリジェンヌだけど、恋愛で泣くこともあるし、わがままとめんどくさいのギリギリのラインをさまよっていたり、自意識をもてあまして「こじらせ女子」的な一面もあったり…。この本を読むと、憧れのパリジェンヌも私たちと同じひとりの女性なのだと気付かされるはず。
それでもやっぱり憧れがなくならないのは、人生を楽しむことを徹底しているからなのかも。パリジェンヌの知らなかった一面を知り、きっともっとパリジェンヌを好きになる、そんな1冊です。
- ■書籍情報
- 書名:パリジェンヌのつくりかた
- 著者:カロリーヌ・ド・メグレ(著)
- アンヌ・ベレスト(著)
- オドレイ・ディワン(著)
- ソフィ・マス(著)
- 古谷 ゆう子(翻訳)
- 出版社:早川書房
【パリジェンヌたちのとっておきのパリ】
パリジェンヌおすすめのファッション、インテリア、レストラン・カフェ、アートのスポットを紹介したパリ案内本。一般のガイド本にはない穴場スポットやパリのシックなトレンドスポットを紹介しているので、「普通のパリ情報じゃ物足りない!」という方にはぴったり。写真やかわいいイラストがたっぷり掲載されたわかりやすいスポット情報には、パリジェンヌの感性にどのようにマッチしているのか、パリジェンヌがそのスポットをどんなシーンで使っているかなども紹介されています。ガイドとしてはもちろん現地のパリジェンヌの生活を想像しながら読む1冊としても楽しめるのではないでしょうか。
- ■書籍情報
- 書名:パリジェンヌたちのとっておきのパリ
- 著者:エロディ・ルージュ(著)
- アンジェリーヌ・メラン(イラスト)
- 太田佐絵子(訳)
- 出版社:原書房
フランスでの生活をイメージトレーニング
【フランス人とパンと朝ごはん】
フランス人の朝ごはん風景を描いたフランスの食事情エッセイ。こだわりがあることはわかっていたけど、「そんなに!?え?そこ?」というような、日本人から見ると不思議なこだわりが満載のフランスの朝ごはんエピソードが紹介されています。
子どもから大人まで個人の好みを大切にしていたり、合理的だったり、何よりも食事を楽しむ精神がたっぷりあったり。そんなフランス人の食への姿勢を知ることができる1冊です。
フランスをイメージして、ふっと浮かぶ「朝バゲットを抱えてあるく少年」や「カフェのテラス席でカフェを飲むパリジェンヌたち」。そういう風景にもこんな理由があったんだ!と思わされるエピソードも。
ちなみに、「フランスの朝ごはん=クロワッサン」って思っていませんか?実は違うみたい。フランスの朝ごはんの定番はタルティーヌなんだそうですよ!
- ■書籍情報
- 書名:フランス人とパンと朝ごはん
- 著者:酒巻洋子
- 出版社:産業編集センター
【パリの友達】
半年前、パリに「なんとなく」やってきた<彼女>が主人公の短編集。<彼女>と現地の友人、日本からやってきた弟とのパリでの生活が短いストーリーで綴られています。
パリに住んでいるけど、まだ完全に馴染んでいるわけではない、だけどフランス人の性格や暮らしぶりにはだいぶ慣れてきた。そんな<彼女>が主人公なので、読めばきっと「もしパリに住んだら?」ということを想像しちゃうはず。
途中に描かれているやまだないとさんのイラストもとってもかわいく、よりリアルにイメージを膨らませてくれます。巻末には、本文中に描かれているスポットの情報も掲載されているのでガイドとしても◎。
- ■書籍情報
- 書名:パリの友達
- 著者:ナツヨウコ/やまだないと
- 出版社:飛鳥新社
- ※在庫切れとなっています。
【巴里の空の下オムレツのにおいは流れる】
戦後まもなくフランスへ渡り、パリでシャンソン歌手としてデビューした石井好子さんによるエッセイ集。ちなみに、以前PARISmagで紹介したオムレツのレシピは、この本に描かれている「下宿先のマダムが作ってくれたバタ(バター)たっぷりのオムレツ」をイメージしたものなんですよ。
1950年代の古きよきフランス暮らしやそこで出会った友人たちのひとときと共に、思い出深い料理の数々が綴られています。リズミカルな文章で書かれた料理の行程も秀逸。文字で読んでいながら、おいしそうな香りや音、楽しそうな雰囲気が伝わってきて、思わずお腹が減ってしまいます。
当時は今のように日本でフランス料理を味わえる時代ではなかったため、それぞれの料理との出会いや驚き、感動が伝わってくるエピソードもたくさんあり、料理を楽しむ新鮮な気持ちを教えてくれます。
- ■書籍情報
- 書名:巴里の空の下オムレツのにおいは流れる
- 著者:石井 好子
- 出版社:河出書房新社
本の中には、おいしいフランス、アートなフランス、おしゃれでキュートなパリジェンヌ、パリでの生活…など、たくさんのフランスやパリの姿が描かれています。ぜひ、この夏は読書でフランス旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。
■一緒に読みたい記事