ディナーの前に軽くお酒を嗜む時間「アペロ」。日本でも新たな生活の楽しみとして取り入れる方が増えてきたのではないでしょうか。
そんなアペロをより楽しめるおつまみレシピを菓子・料理研究家の若山曜子さんに伺いました。
さらに今回の贈り物としても使えるメニューをご紹介。コロナ禍でなかなか会えない家族や親しい人へおうち時間を豊かにする手料理をプレゼントしてみてはいかがでしょうか?とっておきのワインと一緒にプレゼントするのもいいですね。
手料理を贈り物する際は、マスク着用・手指消毒の徹底、清潔な環境とパッケージングを心掛けてくださいね。
おいしい元気の素
ドライフルーツバター(プルーン&いちじく)
撮影:馬場わかな、スタイリング:曲田有子
「ドライフルーツは高カロリーなので、サッと食べてエネルギーチャージできます。ちょっと元気がないかな?という人へ贈るのにぴったりです」と若山さん。
ワインだけでなく、香りが高いブランデーとも相性抜群な2品。ドライフルーツは水分が少し含まれているくらいのセミドライのものがベスト。柔らかそうなものを選んでみてくださいね。
プルーンバター(左)といちじくバター(右)/撮影:馬場わかな、スタイリング:曲田有子
●ぎゅっと濃い甘みとバターの塩気がおいしいプルーンバター
プルーンの凝縮された甘みと有塩バターの塩気であまじょっぱく、おつまみにぴったり。プルーンの代わりに干し柿を、バターの代わりにマスカルポーネを使ってもおいしく仕上がるそう!
【材料】(作りやすい分量)
・ドライプルーン(大粒で柔らかめのもの・種ぬき)…適量
・バター(有塩)…10〜15g(プルーン1粒あたり)
【作り方】
プルーンは縦に深めに切り込みを入れ、バターを挟む。
※保存期間は冷蔵で約2週間。冷凍で約1ヶ月。
●ラム酒の香りがふんわり香るいちじくバター
クラッカーやタルティーヌと合わせて食べると立派なおつまみに。さらにナッツや豚肉のソテーとも相性抜群なので、さまざまな食べ方ができますよ。
【材料】(作りやすい分量)
・ドライいちじく…大3個(約65g)
・ラム酒…大さじ1 1/2
・バター(有塩)…100g
【作り方】
◎バターは常温に戻す。
①ドライいちじくを1cm角に切り、耐熱容器に入れてラム酒をまぶし、ラップをして電子レンジで1分加熱。加熱後はそのまま冷めるまでおく。
②ボウルにバターと①をラム酒ごと入れ、ゴムべら練り混ぜる。
③オーブンシートの上に②を取り出し、シートで巻いて台の上で転がし、太さ5cmほどの棒状に整える。冷凍庫で30分以上冷やし固める。
※保存期間は冷蔵で約2週間。冷凍で約1ヶ月。
【贈り物にするには】
どちらも冷凍便で。気温が心配な真夏は贈りものにするのは避けるのがベター。解凍は冷蔵庫でしてくださいね。
ひとふりでエキゾチックな味わいに!
スパイスナッツソルト・デュカ
撮影:馬場わかな、スタイリング:曲田有子
中東生まれのスパイス「デュカ」。何種類ものスパイスとナッツの香りが香ばしく、フレンチの食材にはもちろん、おむすびや混ぜごはん(!)に合わせてもおいしい調味料で、日本でもじわじわと人気が出ています。
「材料を足したり引いたりして、自分好みに配合できるので楽しく作れます!日持ちがするので気兼ねなく贈れますよ」(若山さん)
デュカを一振りすればスパイシーな味わいがプラス。ワインにぴったりのおつまみに変身します。
撮影:馬場わかな、スタイリング:曲田有子
【材料】(作りやすい分量)
・ミックスナッツ(無塩)…100g
(A)
・白煎りごま…大さじ2
・コリアンダーシード(細かくきざむ)…大さじ2
・クミンシード…小さじ2
・マスタードシード(イエロー)…小さじ1
・クミンパウダー…小さじ2
・赤唐辛子粉…小さじ1
・塩…小さじ3
【作り方】
◎ミックスナッツは粗みじん切りにする。ミックスナッツは刻み方が大きいと、塩やスパイスの風味がのりにくくなるので要注意。
①フライパンにミックスナッツを入れ、中火にかけて香ばしくから炒りし、バットに取り出す。
②①のフライパンに(A)の材料を入れ、中火にかけて香りが立つまでから煎りする。
③①のバットに②と塩を加え、混ぜ合わせる。煮沸消毒した保存容器に詰める。
※保存期間は密閉容器に入れて常温で1ヶ月。
【贈り物にするには】
通常便で送ってOK!
撮影:馬場わかな、スタイリング:曲田有子
アボカドと水切りヨーグルトを合わせたトーストやポテトサラダ、にんじんラペ、さらにはチャーハンなどと合わせると味付け兼食感のアクセントに!さまざまな料理に合うので、人を選ばずプレゼントできるのもうれしいですね。
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アペロの時間を彩るレシピに心踊ります!
若山さんの著書『アペロとスイーツと朝ごはんの贈り物』には、アペロだけでなく、朝食やティータイムにうってつけかつ、贈り物にもできるレシピが盛りだくさん。塩サブレやチーズケーキ、香港粥のセットなど大切な人を思い浮かべながら作ると、おうち時間も充実しそうです。
「人に食べてもらうと思うと料理の上達も早くなりますし、あまり会えない人とのコミュニケーションの一つになっています。ラッピングに一手間かけることで心がこもったものになるので、衛生面に気をつけながら、贈り物にしていただきたいですね」と若山さん。
ラッピングのポイントや容器の煮沸消毒の方法なども詳しく書かれているので、チェックしてみてくださいね。
■書籍情報
『アペロとスイーツと朝ごはんの贈り物』(立東舎)
若山曜子著
■一緒に読みたい記事
若山曜子さんの『アペロ フランスのふだん着のおつまみ』で知るアペロの楽しみ