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本、人生、愛をテーマにした迷える大人のラブストーリー。映画『冬時間のパリ』

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本、人生、愛をテーマにした迷える大人のラブストーリー。映画『冬時間のパリ』

いよいよ冬も本番入り。寒さの厳しい休日は、忙しない日常から少し離れて、映画の世界に浸ってみませんか?心に一休みを入れるのにおすすめの映画『冬時間のパリ』。ドラマチックな人生ではないけれど、食べて、飲んで、愛して、会話を楽しむパリジェンヌたちがフランスらしい人生の楽しみ方を教えてくれます。

 

「対話」で物語が進んでいく。ちょっと変わった大人のラブストーリー

映画「冬時間のパリ」

「ドラマチックに描くよりも、生きながらえる夫婦、新たな価値を見出す夫婦、お互いを受け入れ合う夫婦を語りたい」。『夏時間の庭』『アクトレス 女たちの舞台』などで知られるフランスの名匠オリヴィエ・アサイヤス監督のそんな想いから生まれた新作『冬時間のパリ』。仕事、恋愛に悩める2組の夫婦の愛の行方を描いた大人のラブストーリーです。

舞台は冬のパリ。電子書籍やオーディオ・ブックの出現により、敏腕編集者アランが長年務めてきた出版社にも、厳しい時代の波が押し寄せていました。アランの友人であり私小説作家であるレオナールが新作を持ち込んできたが、「出版はしない」とアランが門前払いするシーンから物語はスタートします。

映画「冬時間のパリ」

アランはなんとかデジタルの時代に順応しようと必死。妻で女優のセレナとも最近は上手くいかず、まるでデジタルの時代に流されるように、若い女性にも翻弄され不倫関係になってしまいます。

映画「冬時間のパリ」

一方、妻のセレナはというと、名女優でありながらずっと同じ役柄を演じ続けることに飽き始めていた。でも、仕事がなくなるのも不安だから断る勇気もなく…。彼女も作家のレオナールと7年にも及ぶ秘密の関係を築いていましたが、アランの不倫に感づき、夫婦仲を取り戻そうとレオナールへ別れを切り出します。

映画「冬時間のパリ」

作家のレオナールはデジタル化など気にも留めず、我が道をいく私小説作家。仕事熱心でしっかり者の妻のヴァレリーに養ってもらいながら、自身の恋愛経験を作品にぶつけていきます。

映画「冬時間のパリ」

一方、妻のヴァレリーはレオナールが書く小説から他の女性の香りを感じ不倫を疑いつつも、なかなか言い出せずに悩んでいました。

2組の夫婦の中で3人も不倫をしていたり、仕事に行き詰まっていたり、出版業界のシビアな現実が描かれていたり…と、だいぶシリアスで切羽詰まった状況でありながら、コミカルな会話で心情を描いていくのがオリヴィエ・アサイヤス監督ならでは。特にアランの自宅で行われる長〜い討論シーンでは、洗練された会話が非常にテンポ良く流れていきます。出版界が今後どうなっていくのか、政治に求めるものとはなんなのか、手に持ったおやつを反論する相手に投げつけてしまうくらい時には白熱し、でも気づいたらみんなで笑っている。勝ち負けは関係なく、議論することを楽しむパリジェンヌたちのリアルが垣間見えます。

 

『冬時間のパリ』でパリジェンヌのリアルな日常を追体験

映画「冬時間のパリ」

ほとんどのシーンはパリで撮影されたため、パリジェンヌのリアルな生活を追体験しているような気持ちに。パリ旅行の参考にしたり、ロケ地巡りで『冬時間のパリ』の世界に浸かってみるのもおすすめです!

例えば、アランとレオナールがランチミーティングをするのは、パリ6区にある『Le Petit Saint Benoit』というビストロ。自伝的小説『太平洋の防波堤』や『愛人』で有名なフランスの文豪マルグリット・デュラスの行きつけの場所だったそうです。

映画「冬時間のパリ」

他にも、レオナールが新書のPRで訪れるラジオ局は、フランスの公共ラジオ放送局『ラジオ・フランス』の本社を使っていたり、アランの上司が住む家は10区のサン=レジェール=アン=イブリーヌにあるホテル『La Mare Aux Osieaux』を使っていたり…。映画のパンフレットに細かくロケ地の記載があるので、ぜひチェックしてみてください。

 

時の流れで、変わるもの、変わらないものとは一体…?

映画「冬時間のパリ」

自分の気持ちに素直になれない2組の夫婦の行方とは…。4人が最後に落ち合うシーンでは、マヨルカ島の美しい水色の海と、迷いが晴れていく4人の心境がリンクして、とっても清々しい気持ちに。食べて、飲んで、愛して、会話を大切にする。フランスらしい人生の楽しみ方がたっぷりと詰まった『冬時間のパリ』で、ゆったりとした冬の休日を満喫してみませんか?

 

  • 映画「冬時間のパリ」
  • あらすじ:
    名匠オリヴィエ・アサイヤス監督がパリの出版業界を舞台に<本、人生、愛>をテーマに描く、迷える大人達のラブストーリー

    敏腕編集者のアラン(ギョーム・カネ)は電子書籍ブームが押し寄せる中、なんとか時代に順応しようと努力していた。そんな中、作家で友人のレオナール(ヴァンサン・マケーニュ)から、不倫をテーマにした新作の相談を受ける。内心、彼の作風を古臭いと感じているアランだが、女優の妻・セレナ(ジュリエット・ビノシュ)の意見は正反対だった。そもそも最近、二人の仲は上手くいっていない。アランは年下のデジタル担当と不倫中で、セレナの方もレオナールの妻で政治家秘書のヴァレリー(ノラ・ハムザウィ)に内緒で、彼と秘密の関係を結んでいるのだった……。

    監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス『夏時間の庭』『アクトレス 女たちの舞台』
    出演:ジュリエット・ビノシュ、ギョーム・カネ、ヴァンサン・マケーニュ、
    クリスタ・テレ、パスカル・グレゴリー
  • 2018年 / フランス / フランス語 / 107分 / 原題:Doubles Vies / 英題:Non-Fiction
    日本語字幕:岩辺いずみ / 協力:東京国際映画祭
    後援:在日フランス大使館・アンスティチュ・フランセ日本 / 配給:トランスフォーマー
    ©CG CINEMA / ARTE FRANCE CINEMA / VORTEX SUTRA / PLAYTIME

    12月20日(金) Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー

 

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