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ミントの島・コルスで出合った焼き菓子。コルスのドライビスキュイとミントソーダ

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ミントの島・コルスで出合った焼き菓子。コルスのドライビスキュイとミントソーダ

こんにちは。菓子・料理研究家の山本ゆりこです。3回目になる『旅するフレンチレシピ』。今回訪れる街は地中海の西側に位置するコルシカ島です。フランス語では、コルシカ島のことをCorse(コルス)といいます。ではさっそく行ってみましょう。

 

「海に浮かぶ山」で出合ったミント料理

前回のコート・ダジュールからさらに南東へ約200km、地中海に浮かぶ縦長の島のコルス。皇帝ナポレオンの生地として知られ、すぐ南にはイタリアのサルディーニャ島があります。背骨のように連なる険しい山並みを有することから、「海に浮かぶ山」と喩(たと)えられ、南の明るくのびやかな空気と、ダイナミックな自然が残る島です。

コルス生まれの友人から、島産のスモークハムやドライソーセージがおいしいことや、ミントをよく食べることを聞いていました。特に彼女の小さい頃のおやつ…厚切りの田舎パンに、にんにくをこすりつけてオリーブオイルを垂らし、刻んだミントをたっぷりのせて食べていたという話に、すっかり心奪われてしまっていたのです。

ですから、コルスの首府アジャクシオのマルシェで、山積みになったみずみずしいミントを見つけたときや、バスティアの海辺のレストランでミント入りのオムレツをいただいたときは「これかぁ!」と、うれしくなりました。


ミントはオムレツなどの卵料理やカネロニのフィリングの香りづけなどに使うそう

 

実はお菓子がおいしいコルス


フレッシュなブロッチュも販売している山羊のミルクのチーズ屋さん

コルスは、海の幸と山の幸の両方がいただけるのが魅力です。土地柄、ジビエを使った郷土料理もちらほら。そしてなにより、甘いものが魅力的な島なのです。その筆頭が「フィアドーヌ」。「ブロッチュ」という羊や山羊のミルクで作るフレッシュチーズのチーズケーキです。ブロッチュはチーズケーキだけでなく、ベニエ(揚げ菓子)の生地に練り込まれたり、タルトのフィリングになったり、スープやオムレツなどの料理にも使われます。

そのほかにも、栗の粉のお菓子(フランやクレープにも栗の粉を使うのだとか)、いちじくや柑橘系の果物がおいしく、特に葉っぱがついたコルス産の「クレマンティーヌ」(温州みかんに似た柑橘)は、パリのマルシェでも高い評価を得ています。それからコルス産の蜂蜜は、香り高く、濃くてクリーミーな味わいでこちらもおすすめです。


羊のロゴマークつきの容器に入ったブロッチュ

コルスの北側に位置するバスティアの旧市街へ向かう緩やかな傾斜を歩いていると、偶然におばあさんが切り盛りする小さな焼き菓子屋さんを発見。

フィアドーヌやアーモンドケーキ、栗やブルーベリーのジャムをはさんだジャンボサブレなどが無造作に並べられ、どれもおいしそうで、目移りしてしまいました。悩んだ末、フィアドーヌをひとつ、素朴なタイプのビスキュイと小さなベニエを少しずつ包んでもらいました。


栗の葉の上に生地をのせて焼いたフィアドーヌ

どのお菓子もおいしかったのですが、特に感動したのがビスキュイ。おまけで買ったつもりだったのに、軽快な食感と風味が、今まで食べたことがない、ハッとするおいしさでした。

早速、コルスの料理本を片手に試作を重ねたのが、「Canistrellis」(カニストレリ)です。このビスキュイ、自家製ミントシロップの副産物シロップが絡まったミントの葉ともよく合うので、ミントソーダと一緒に、ぜひご賞味ください。

 

Canistrellis〈コルスのドライビスキュイ〉の作り方

サブレなどのひと口サイズのお菓子は、フランスでは、デザートの後にコーヒー・紅茶などの飲みものをいただくときや、16時のティータイムにお茶菓子として食べられています。朝食やアペリティフのときにいただくのもおすすめですよ。

 

【材料】(一辺3cmのひし形 約60個分)

・薄力粉:150g

・グラニュー:50g

・塩:ひとつまみ

・ベーキングパウダー:小さじ1/3

・オリーブオイルまたは菜種油:45g ※クセのない植物油なら他でも可

・ワイン(白もしくはロゼ):45g

 

【作り方】

1.生地を作ります。

・薄力粉、グラニュー糖、塩、ベーキングパウダーを合わせ、空気を含ませるようにフォークで混ぜ、ボールの中にふるい入れて、中央に穴をあけます。

・オイルとワインをフォークでよく混ぜ、ボールの穴に流し入れ、ゴムべらである程度混ぜてから、手でなめらかな生地になるまでまとめます。

 

2.生地をのばして、天板に並べます。

・生地の半分をラップではさんで、ラップの上からめん棒を使って厚さ3~5mmにのばします。もう半分の生地はラップに包んでおきましょう。

・幅2cm強の帯状にカットし、帯状の生地をひし形になるようにカットして、クッキングシートを敷いた天板に並べます。

・もう半分の生地を同様にのばしてカットし、クッキングシートを敷いた天板に並べます。残った生地はまとめて、生地がなくなるまでくり返します。

 

3.オーブンで焼きます。

・180℃で温めたオーブンで25分、きつね色になるまで焼きます。

 

Sirop de menthe fraîche maison(シロ・ド・マント・フレッシュ・メゾン)<自家製ミントシロップ>の作り方

 

[作りやすい分量]

・スペアミント(枝つき):20g

・水:500ml

・グラニュー糖:300g

・レモン汁:小さじ1

 

1.ミントシロップを作ります。

・ミントをよく洗います。

・鍋に水、グラニュー糖、レモン汁を入れ、軽くかき混ぜながら強火にかけます。

・グラニュー糖が溶け、沸騰しはじめたら弱火にし、約5分煮詰めます。

・ミントを枝ごと加え、弱火で約2分煮詰めます。

・火を止め、ふたをしてそのまま冷まします。

 

*完全に冷めたら、煮沸消毒した空きビンなどにミントの枝ごと詰めます。冷蔵庫で1ヶ月保存可能です。

 

2.ミントソーダを作ります。

・グラスにミントシロップ大さじ1、炭酸水200mlを入れ、よく混ぜ、氷を入れ、ミントの葉を添えます。

 

バターを使わず、ワインとオイルが入ったビスキュイは大人な味わい。ミントソーダはもちろん、スパークリングワインや白ワインと合わせてもおいしくいただけます。ぜひお試しください。

 

 

ミントの島・コルスで出合った焼き菓子。コルスのドライビスキュイとミントソーダ

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