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パリにアートが帰ってきた!モード誌の歴史を学ぶ展覧会

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パリにアートが帰ってきた!モード誌の歴史を学ぶ展覧会

パリは秋真っ盛り!例年アートで盛り上がる季節です。再び新型コロナウィルスの影響が出てきているパリですが、7月から美術館や展覧会が再開されました。

フランスも対策は怠らず、大幅に改善された見学方法で頑張って開催しています。完全予約制、完全一方通行システムで、一度に入れる人数を制限し、手の消毒などを徹底しての展覧会を継続。フランス人の中には「文化は暮らしになくてはならないもの」という意識が強くあるからかもしれません。喧騒を離れて静かに見学できる展覧会となっています。

今回は、パリで開催されたファッションウィークをレポートします。ちょっぴりおしゃれして、バーチャルアート巡りをお楽しみください。

 

展覧会再開で、ソーシャルディスタンスを守りながらアートを楽しんだパリジェンヌたち

展覧会場

秋は毎年、上質な展覧会が始まる季節。展覧会数も2倍に膨らみ充実のラインナップなんです!

『ハーパス・バザールHarper’s Bazaar展』展覧会の開催が再開されさっそく、注目しているふたつのモード系展覧会から『ハーパス・バザールHarper’s Bazaar展』に行ってきました!

 

ダリにミロ!モード誌黎明期の贅沢な試み

ダリにミロ!モード誌黎明期の贅沢な試み

1867年創刊のアメリカ最古のモード誌で、初期の表紙はなんとイラスト。現在のモード誌のヴィジュアルとはずいぶん違いますね。

その後、白黒写真が生まれて、モード写真が少しずつ取り込まれていきます。しかも20世紀はじめは、アート性が高い雰囲気がありました。時代も印象派からシュルレアリズムへ。表紙をシュルレアリズムの写真家マン・レイや、サルバドール・ダリやジョアン・ミロといった画家たちに依頼したり、非常に贅沢な試みですね!

 

女性のファションを解放した稀代の2大デザイナー

女性のファションを解放した稀代の2大デザイナー

写真中央の短いスカートのドレスは、シャネルによる1929年の作品です。写真はマン・レイが担当し、自由で軽快な女性のイメージを写し込みました。ガブリエル・シャネルは、モードの歴史を変えた重要人物であることはご承知の通り。彼女がコルセットなしでもシルエットが美しく、軽やかに自由に動けるスタイルを提案し、世界中がこの流れに賛成していくことになりました。

写真右のワンピースは、ジャンヌ・ランヴァンが1929年にデザインした『Inquietude (=不安)』。美しいシルエットながら、体の締め付けが少ないのが特徴です。

シャネルとランヴァン、ファッションを代表する2人の女性は、女性が常に美しくいられる方法を考えつつも、女性が自由に心地良く着ることができる洋服作りを考えてきました。これぞ“モード革命”ですね!

ディオールワンピース

戦後になると、クリスチャン・ディオールがモードの常識を変えていきます。ディオールが提案したのは、胸元は大きくウエストが絞られスカートは長い、シルエット重視のスタイルでした。これがセンセーショナルな流れを作り、『ニュールック』や『8』と呼ばれるようになったのです。

こちらは’58年にリチャード・アヴドンが撮影した写真。ワンピースはディオール社に勤めていた若かりしイヴ・サンローランがデザインしたものです。こちらの作品、本物のサーカスに行って撮影したと言いますから、すごいですね!

リチャード・アヴドン

リチャード・アヴドンの常に驚きのある非日常的な世界観は彼のトレードマークとなり、現在のファッション写真のスタイルを確立させました。この頃から、モード写真は非日常的で、インパクトのあるものになっていきます。

 

ファッションはモデルが主役の時代へ

ケイト・モス

時代は移り、1990年代へ。ピーター・リンドバーグが撮影したケイト・モスはあまりにも有名。長身にスレンダーなボディーという美人モデルの常識を変えていったのが、ケイト・モスでした。

リンダ・エヴァンジェリスタ

当時は空前のスーパーモデルブーム。リンダ・エヴァンジェリスタやクラウディア・シファー、ナオミ・キャンベルといったスーパーモデルたちが活躍しました。

表紙

モード雑誌を通して、1世紀半に渡るモードの歴史を振り返ることができ、大変見ごたえのある企画展でした。

展覧会場

まだまだ日本から渡仏できない状況ですが、少しでも臨場感が伝わればと思います。次回は、“靴の魔術師”こと『クリスチャン・ルブタン展』をレポートします。どうぞお楽しみに!

 

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