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のんさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

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のんさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

PARISmagが気になる方々へ会いに行き、「小さなしあわせ」のヒントを教えてもらうインタビュー企画。今回は、女優・創作あーちすとののんさんです。

12月18日(金)より全国ロードショーとなる映画、綿矢りささん原作の『私をくいとめて』。のんさんは、お一人様を満喫する31歳「みつ子」役を演じています。本作は第33回東京国際映画祭の「TOKYOプレミア2020」部門で観客賞を受賞。一般観客の投票で最も多くの支持を集める作品となりました!

のんさん圧巻の一人芝居が目を惹く本作に込めたメッセージや、アーティスト活動も含め日々忙しいのんさんにとっての「小さなしあわせ」を伺いしました。

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女優・創作あーちすと のん

1993年兵庫県生まれ。劇場アニメ『この世界の片隅に』で主人公・すずの声を演じ、第38回ヨコハマ映画祭「審査員特別賞」を受賞、高い評価を得る。 2017年に自ら代表を務める新レーベル『KAIWA(RE)CORD』を発足。シングル『スーパーヒーローになりたい』『RUN!!!』とアルバム『スーパーヒーローズ』を発売。 2019年6月ミニアルバム「ベビーフェイス」を発売。創作あーちすととしても活動を行い、2018年自身初の展覧会『‘のん’ ひとり展‐女の子は牙をむく‐』を開催。

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不器用でチャーミングな「みつ子」を演じて

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―本作では、のんさん演じるみつ子がとても早口で怒りの感情を爆発させるシーンがとても印象的でした。綿矢りささんの原作を読んだ際、どのような感想を持ちましたか?

のんさん(以下、敬称略):めちゃくちゃおもしろくて、絶対にいい作品にしたいなと思いました。みつ子の弱いところやダメなところ、チャーミングな表情がすべて隠さずに描かれていて。そのすごく繊細な感情表現に共感しているうちに、自分のなかにあった鬱憤が解消されていく。自分の代わりにみつ子が感情を爆発させてくれるというか…。映画もお客さんにとって、そういう作品になれたらという気持ちで臨みました。

―たしかに、みつ子の感情表現に魅了されていくうちに、観ている側の気持ちがスッとしていく感覚がありました。

のん:感情を吐き出すシーンを何回も撮影すると、休憩時間でぼーっとしてしまうことが多々ありました。大きな声を出したあと、「あ!呼吸するの忘れてた!」みたいな(笑)。でも、感情を爆発させるといっても独りよがりになってはいけない。どうしても1人で感情を増幅してしまいそうになるけれど、観ている人が共感できるようにという塩梅はすごく気をつけていました。

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―みつ子はお一人様を楽しむ能力がありますよね。のんさん自身は、みつ子のどのような部分に共感していましたか?

のん:最初はすごく内向的な人なのかなと思っていたのですが、監督がそういうわけではなくて、お一人様をエンジョイしている人なんだよと説明してくれました。けっして家で1人だらだらしているわけじゃない。1人で出かけるときもきちんとおめかしをする“お一人様リア充”という風に解釈しました。

でも、1人の時間を充実させるほど人間関係に臆病になってしまう一面もあります。その部分は人見知りの私にはすごく共感できる部分でした。初対面の人はもちろん、憧れる人、久しぶりの人に会うときは余計にエネルギーを使ってしまいますね。

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今回、7年ぶりに橋本愛ちゃんと共演させてもらったのですが、なぜかめちゃくちゃ照れてしまって。会う前は「今日は愛ちゃんの日だ!」とすごいワクワクして現場に向かったのに、実際に会うと、しゃべれないし目も合わせられないみたいな(笑)。完全にみつ子状態でした。大好きだからこそ不器用になってしまう。

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―橋本さんのほうから台本読みをしようと誘ってくれたそうですね。

のん:そうですね。「愛ちゃんから来てくれた!」って、すごいうれしかったです。そのおかげで緊張がほぐれて、リラックスした状態で撮影に臨めました。

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―林遣都さんとのシーンもありましたが、林さんとはどのような雰囲気でしたか?

のん:林さんが演じる多田くんは年下役なんですね。でも本当は林さんのほうが年上なので、年上ヅラをすることに少しビビっていました(笑)。公園で待ち時間があったとき、2人で遊具で遊んで無理やり打ち解けた感じで…。でも、実際に撮影に入ると林さんがすごく自然にみつ子のセリフを受け返してくれるので、演技のうえでは何の抵抗もありませんでしたね。安心感のある優しい方です。

 

「自分なんかダメだ」と思う全国のみつ子的な人に届けたい

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-本作では、橋本さん演じる皐月と林さん演じる多田くんの他に、脳内相談役=Aという重要人物がいます。Aはみつこの頭のなかだけにいるという不思議な設定でした。Aというのは改めてどんな存在だと思いますか?

のん:学生時代から仲の良かった皐月がイタリアに行ってしまって、みつ子には感情を打ち明けられる人がいなくなってしまった。それがきっかけでAが生まれたのではないかと解釈しました。心のなかでは感情が渦巻いているのに、人の前では平気な顔をしてしまう。そんなみつ子にはAという存在が必要だったのだと思います。

―みつ子のなかに2人の人間がいる…。演じるのは難しかったのではないでしょうか?

のん:Aの声は聞こえた状態で演技をしていたので、基本的には人とおしゃべりしている感覚で撮影ができました。でも、Aに乗っ取られてショッピングをするというシーンが難しかったですね。意識はみつ子自身なのに体はAっていう、心と体が一致していない状態。ひとつの感情が動きながらも、体が言うことを聞いてくれないという演技は初めての体験でした。

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―本作はラブストーリーではあるものの、みつ子という1人の女性の成長物語でもありますよね。作品を通じて伝えたいメッセージはありますか?

のん:この作品は全体を通じて、人のダメなところをさらけ出している作品だと思います。そのダメな部分がおもしろかったり、魅力的に見えたり。不器用だからこそ愛おしく思えるのがみつ子というキャラクターだと思うんです。

だから、「自分なんかダメだ」と思っている全国のみつ子的な部分を持った人を全肯定してくれる映画だと思う。みつ子が自分の代わりに感情を爆発させてくれて、その気持ちが解消されていく。自分のダメなところも愛おしく思える映画になったらうれしいです。

 

ご褒美のコツは、普段よりちょっと背伸びすること

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―ここからはのんさんのライフスタイルについてもお伺いしたいです。みつ子はお一人様を徹底的に楽しむ女の子でしたが、のんさんはお一人様は好きですか?

のん:私も結構1人で家にこもって洋服を作ったり、絵を描いたり、曲を作ったりしています。ものづくりに時間を費やしますね。1日没頭して、深夜になってしまったり。

―のんさんにとっての「小さなしあわせ」はものづくり?

のん:何かに没頭している時間はすごく好きですね。あとは、自分のご褒美にいいチョコレートをひと粒食べること。「今日は緑茶にしてみよう」とかチョコレートとお茶をセットにして噛みしめている時間がしあわせです。

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―ストレスが溜まってしまったときの解消法はありますか?

のん:人としゃべって解消することが多いですね!自分のなかだけで処理するのってすごく大変。10代のときとかは、ネガティブなことを言っている姿を人には見られたくないという思いで打ち明けられなかったこともあったんですけど。歳を重ねて、前よりもそういうことは気にしなくなりました。悩むことがあっても、前よりも対策が立てられるようになったという意味では、少し成長できたのかもしれません。

あとは、自分にご褒美をあげるようにしていますね。普段はお肌のためにチョコレートやポテチは我慢しているんです。すぐ肌に出てしまうので、次の日撮影がない日に食べる。

―みつ子のようにどこかにお出かけするというよりは、チョコレートとポテチ…?

のん:まずチョコレートとポテチが必須です(笑)!あとは、たまにショッピングに行って奮発してお洋服を買ってみたり。普段はちょっと高いなと思うものでも、がんばったからこれくらいいいだろうと自分にプレゼントします。普段の自分よりも少し背伸びをすることがポイントですね。

のんさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

のんさん、素敵なお話をありがとうございました!

 

撮影:忠地七緒

スタイリング:町野泉美

ヘアメイク:菅野史絵(クララシステム)

衣装協力:YOHEI OHNO

 

  • ■映画情報
  • のんさんの日々の暮らしと小さなしあわせ
  • 『私をくいとめて』
  • 原作:綿矢りさ『私をくいとめて』(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
  • 監督・脚本:大九明子 音楽:髙野正樹
  • 劇中歌 大滝詠一『君は天然色』「(THE NIAGARA ENTERPRISES.)
  • 出演:のん 林遣都 臼田あさ美 若林拓也 前野朋哉 山田真歩 片桐はいり/橋本愛
  • 製作幹事・配給:日活
  • 制作プロダクション:RIKIプロジェクト
  • 企画協力:猿と蛇
  • ©2020『私をくいとめて』製作委員会
  • 公式HP:kuitomete.jp
  • 公式twiter:@kuitometemovie

 

12/18(金)より全国ロードショー

 

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