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銀座で35年続く『喫茶アメリカン』。行列が絶えないたまごサラダサンド

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銀座で35年続く『喫茶アメリカン』。行列が絶えないたまごサラダサンド

銀座で、35年続く『喫茶 アメリカン』。すぐ近くには歌舞伎座もあり、多くの著名人たちも訪れている名店です。名物であるサンドイッチを求めて、連日行列が絶えない同店。

『喫茶アメリカン』の店主・原口誠さん

サンドイッチの人気の理由が気になりお店に電話をかけてみると、「都合のいい日でいいから、オープン前の7時半くらいに来てみたら?」と店主の原口さん。さっそくお店に行ってきました!

『喫茶アメリカン』に運ばれてくる食パン

『喫茶 アメリカン』に到着し、午前7時40分を少し過ぎた頃。パン屋さんがパンを届けにやってきました。

『喫茶アメリカン』の店内に運ばれていく食パン

パンが次々と店内の厨房へ運ばれていきます。

『喫茶アメリカン』の厨房は食パンでいっぱいに

あっという間に、厨房の棚はパンでいっぱいに。

『喫茶アメリカン』の店主・原口誠さん店主の原口誠さん

「ほら、袋の上からパン触ってごらん」と原口さんに言われるがままパンに手を伸ばすと、あたたかいというより…熱い!そしてふわふわ。

さっそく原口さんに『喫茶 アメリカン』について、そしてサンドイッチのこだわりついて、お話をお聞きしました。

 

35年続く『喫茶アメリカン』のはじまり

20代の頃、大手食品加工メーカーでサンドイッチを作る部署にいた原口さん。30歳を迎える頃、脱サラして始めたお店が『喫茶 アメリカン』です。

『喫茶アメリカン』の外観

携帯電話もインターネットもない時代。店舗を探すため、1日中不動産屋めぐりをする日々が続いたと言います。なかなか条件に合う物件が見つからずあきらめかけた頃、紹介してもらったのが現在の銀座の店舗。もともとはインベーダーゲームなどのテーブルゲームを楽しめるゲーム喫茶だった場所だったそう。改装する費用もなかったため、椅子やテーブルはゲーム喫茶にあったものを使い、店頭の看板とテントを作って『喫茶 アメリカン』をスタートしました。オープンするとともに、たくさんのお客さんが来てくれたと言います。

『喫茶アメリカン』開店当初の店主・原口誠さん35年ほど前の写真、開店当初の原口さん

「この辺りは、出版社とかテレビ局とかがあったからOLさんがたくさん来てくれてね。当時は、ファストフードもコンビニもなかったし、サンドイッチのお店もなかったから。今でも女性のお客さんの方が多いし、『昔よく来てたんです、有名になりましたね』なんて言われると、『ああ、そうなんだなあ』って実感するよね。35年もやっているとさ、懐かしがって来てくれる人がいるんだよね」と原口さん。

『喫茶アメリカン』の店主・原口誠さん25年ほど前の写真、左が原口さん

『喫茶アメリカン』の内観

今から40年前、食べ物からファッション、車にバイクとアメリカに憧れを持つ人が多かったのだそう。『喫茶 アメリカン』と名付けた店名からも、そのときの時代が垣間見えます。

『喫茶アメリカン』の内観

当時は、「American」と店名が入ったエプロンも作り、店内にはアメリカのいろいろなグッズやポスター、星条旗などが飾っていたそう。最近では原口さんの地元である佐賀にまつわるさまざまなグッズやポスターが飾られていて、原口さん曰く「今は全然アメリカンじゃないよ、佐賀の店(笑)」とのこと。

 

焼きたてのふかふかパンで作るサンドイッチ!

『喫茶アメリカン』のサンドイッチに使う食パン

『喫茶 アメリカン』のサンドイッチに欠かせないのが、焼きたてのパン。赤羽橋にある『新橋ベーカリー』から、朝・昼の1日2回、焼きたてパンを届けてもらっています。朝は食パン35本+フランスパン15本、お昼は食パン38本!こんなにたくさんの食パンを仕入れても、毎日売り切れてしまうというサンドイッチ。

食パンを切る『喫茶アメリカン』の店主・原口誠さん

リズムよく「スパン、スパン」と食パンを切っていく原口さんですが、焼きたての柔らかい食パンを切るのはとても難しいこと。

「これがうちの売り。オーブンからパンを出したらまず棚で冷ますのが普通なんだけど、焼きたてをすぐ袋詰めして、熱々の状態で運んでもらっているんだよね。焼きたてパンで作るサンドイッチは、食パンの耳まで柔らかくて本当においしいんだよ!パン屋さんで、ここまで焼きたて熱々のパンを運んでくれるお店なんて珍しいよね。日本中探しても、こんなに食パンを買っている喫茶店もないかもしれないけど(笑)」と原口さん。

『喫茶アメリカン』のミックスサンドフランスパンで作る「ミックスサンド」

「焼きたてのおいしいパンで作るサンドイッチを食べてもらいたい」という強い思いから、パン屋さんには焼きたてで作れる最大数を届けてもらっています。それでも食パンの数には限りがあるため、なるべくたくさんの人に食べてもらえるようにと、テイクアウト用にはフランスパンで作る「ミックスサンド」を用意。

『喫茶アメリカン』の店主・原口誠さん

厨房の中は半袖でも暑いくらい。それでも、焼きたてパンの温かさを保つためには良い環境なのだとか。

『喫茶アメリカン』のサンドイッチの具材

サンドイッチのメニューは、たまごサラダ、ツナ、ポテトサラダ、チキンサラダ、ハンバーグ、ハムなど様々。ランチタイムになるとビーフ系も登場します。中でも人気のたまごサラダサンドの卵は、月に1トンも仕入れているそう!たまごサラダは、ゆで卵とマヨネーズのシンプルな組み合わせながら、黄身の割合を多めにして濃厚な味わいに仕上げています。

 

「安くて、おいしくて、ボリュームがある」この3拍子が大切

『喫茶アメリカン』のたまごサラダサンド小皿2皿で1人分

このサンドイッチ、手前と奥の2皿で1人前です。だいたい大皿1皿にまとめてのせているそうですが、大皿が足りなくなるほど注文が続くので、このように小皿2皿に分けて提供することもしばしば。

『喫茶アメリカン』のたまごサラダサンドをカットする様子

「最初はみんなこの大きさに驚くんだけど、実際に食べてみて『おいしい!』ってびっくりするみたい。ボリュームだけじゃなく、おいしくて、それでいて安いという3拍子がそろっていることが大切なんだよね」と原口さん。

『喫茶アメリカン』のたまごサラダサンドこれで500円とは驚き。よく見るとパンから湯気が出ていました(写真で伝わらないのが残念)

『喫茶アメリカン』のサンドイッチ次々と入るサンドイッチのオーダー

8時から10時半のモーニングでは、店のサンドイッチ、ドリンクもすべて500円!モーニングは1ドリンク+1サンドイッチから注文できます。12時からのランチタイムには、スープとサラダ、ドリンクがセットになったランチセット(1,200円)が登場。

原口さんの思いがたくさん込められたサンドイッチ、ぜひ大きな口で頬張ってみてくださいね。

 

  • ■お店情報
  • 喫茶アメリカン
  • 住所:東京都中央区銀座4丁目11-7
  • TEL:03−3542−0922
  • 営業時間:[午前] 8:00〜10:30、[午後]12:00〜15:30(パンが無くなり次第終了)
  • 定休日:土・日・祝日
  • ※サンドイッチを食べきれない場合は、テイクアウトすることもできます。

 
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