ワインの相棒として欠かせないチーズ。でも、その世界は奥が深すぎてつい6Pチーズでお茶(というかワイン!?)を濁している方も多いのでは?でもせっかくワインとチーズをおいしくいただくなら、チーズについても詳しくなりたいですよね。
今回ご紹介するのは、“世界でいちばんやさしい”と言われている、チーズの入門書『チーズの絵本』です。著者のかのうかおりさんは、チーズを学ぶために渡仏し、山奥のチーズ農家で動物の世話や製造、パリではチーズショップでチーズ販売まで経験したチーズのスペシャリスト!かのうさん直伝の知識を平澤まりこさんのほっこりしたイラストと共に楽しみながら学ぶことができます。
では、その内容を少しだけのぞいてみましょう。さらに詳しいお話を、かのうさんに直接伺うこともできました。
歴史からレシピまで、かわいい絵本が教えてくれる
この本は名前の通り、まるで絵本のように物語が進んでいきます。コーヒーもお酒も飲める大人になった“自分”。チーズが苦手だったのに、ある日青カビのチーズに衝撃を受けたシーンが、お話のはじまり。
ほっこりしたイラストが、チーズの扉を開けやすくしてくれます!
プロローグでは、ヨーロッパでチーズがどのような存在であるのか、どのように楽しまれているのかが紹介されています。
まるでおとぎ話のようなチーズの誕生秘話
1章では、まずチーズの歴史からひも解き、チーズの作り方、チーズの種類などを学びます。チーズの発祥が、まさかあの国からだなんて、ちょっぴり驚きです。チーズの誕生は、偶然の産物だと知ることができますよ。また、ミルクの種類による、成分や味の違いなどもわかりやすく解説されています。そして、チーズにはさまざまな種類、形があるんです。
チーズって本当に多種多様!
こちらも平澤さんのかわいらしいイラストで丁寧に説明されています。
かのうさんはチーズについて「その土地の風土、歴史によって様々な種類があります。動物のミルクは、食べているものによっても味が違うし、そのミルクを使ってチーズを製造すれば味も変化します。さらに、それを熟成していく人の手によって、いろいろな味ができあがるところがおもしろいんです」と言っています。同じ種類のチーズでも気候や、職人さんによって味が変化するなんて、興味深いですよね。
チーズの種類によって、切り方や食べ方も違った楽しみ方ができます
2章は実践編。実際にチーズを食べるときのポイントが説明されています。どんな飲み物と相性がよいのか?また、何と合わせるとチーズの魅力が増すのか?同じ産地のもの同士、熟成が近いものなど、「なるほど!」と思える豆知識が紹介されています。
この絵本では、チーズをおいしくいただくためのツールについても、教えてくれます。チーズを極めるなら、ツールにもこだわるとさらにチーズを楽しめそうですね。そして難しいチーズの保存方法についても学ぶことができます。チーズはデリケートですが、かのうさんいわく「フルーツなども、温度や環境によって味が変化するのと一緒で、チーズも自分がおいしいと思えるときが賞味期限」なのだそうです。
生クリーム無しのカルボナーラはぜひ試したい一品
3章は応用編。チーズを使ったレシピが載っています。定番のサンドウィッチから、変化球のおにぎり、パーティで活躍してくれそうなチーズフォンデュなど、簡単に作れそうなレシピばかりですよ。
チーズ初心者だからこそ読みたくなる1冊
ワインパーティをするとき、チーズショップに行ったものの種類がたくさんあり過ぎて、どうしたらいいのか分からなくなったというかのうさん。でもお店の人にすすめてもらったチーズを食べてみたらすごくおいしかったのだそう。この経験がきっかけで、かのうさんはチーズにのめりこんでいきます。もし、あなたも同じ経験をしたことがあれば、この本を手にとってチーズの基本の“キ”を学んでみてはいかがでしょうか?
この1冊で、あなたのチーズ愛がさらに深まるかも!
「チーズにはいろんな表情があるので、洋服や音楽を選ぶように、その時の気持ちにあったチーズを自由に楽しんでください。自分の好きなチーズを見つけたら、次は大切な人のためにチーズを選んでみましょう。大好きな人たちと、大好きなチーズを囲めば、きっと笑顔が溢れてきます。チーズはみんなを幸せにしてくれる食べものなんです!」とかのうさん。これであなたもお気に入りのチーズを見つけたくなるはず♪
- ■書籍情報
- チーズの絵本
- 著者:かのうかおり、平澤まりこ
- 発行:ミルブックス
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