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きっかけはそれぞれ違えど、愛され続けるパン屋・三軒茶屋『ヌクムク』へ

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きっかけはそれぞれ違えど、愛され続けるパン屋・三軒茶屋『ヌクムク』へ

パン屋さんをはじめ、さまざまな飲食店が集う街、三軒茶屋。新しいお店と昔ながらのお店が共存し、どこか親しみを感じさせる雰囲気があります。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の外観

三軒茶屋と下北沢をつなぐ「茶沢通り」に沿いにあるかわいらしい外観のお店が今回の目的地。1階はベーカリー、2階がカフェバーという『nukumuku(ヌクムク)』です。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』店主の与儀高志さん

店主の与儀高志さんにお話を聞いてきました。

 

始めて13年、葛藤もあったお店作り

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の店内に並ぶパン

『ヌクムク』は2006年から10年間、練馬の中村橋駅で営業。その後、2016年に三軒茶屋に移転オープンしました。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の店内のインテリア

店内に所狭しと飾られているアメリカヴィンテージなインテリア雑貨や人形は、練馬時代から知られるお店の特徴の1つ。「自分の部屋に人を招くような気持ちになれるお店を作りたい」と、もともと与儀さんの趣味で集めていた雑貨をお店にインテリアとして置き始めたのがきっかけ。ですが、与儀さんの中ではさまざまな葛藤があったのだそう。

パンを作る与儀さん

「パンよりもおもちゃが注目されるようになってしまって…。一生懸命作っているパンのことを見てもらいたいと、実は三軒茶屋に移転したタイミングで人形などを一切置くのをやめたんです。でもそれが全然お客さんに共感されていなくて(笑)。来る人来る人に『おもちゃやめたの?』と言われて、僕自身もパンを作っていてもおもしろくなくなってしまったんですよね。それで、自分のお店らしさってなんだろうとあらためて考えたんです。やっぱり好きなものを飾っている方が楽しいし、お客さんも喜んでくれるし、僕らしいのかなと思って。そうして飾り始めたら、またこんなにおもちゃが増えてしまいました」と与儀さん。

今は、パンとおもちゃとのいいバランスが取れてきているそう。パンはもちろん、おもちゃなどいろいろな入口からお客さんに来てもらって、パンを好きになってもらえればとのこと。

パンを作る与儀さん

でもやはり、こだわりのパンのことを知ってほしいという思いは変わらずにあります。安心・安全をモットーに、パンはもちろんいろんな食材を手作りしている『ヌクムク』。練馬、そして三軒茶屋とパン屋を続けていくなかで、与儀さん自身にも変化があったのだそうです。

「できる限り手作りで、農薬などを使った食材は使わない、国産のものを使って…と、つい最近まではそうしてかなり突き詰めていました。でも、お客さんが求めているのは『おいしい!』を思うことがすべてなんです。値段が安くて手軽に買えるという意味でも、お客さんのニーズに合ったものを作ろうと、緩めるところは緩めてバランスを調整しています。お客さんが食べたいものを、おいしいものを提供したいと思いながらパン作りをしています」。

 

『ヌクムク』の定番・別格のパン

「お客さんにいろいろなパンを楽しんでほしいですし、僕もいろいろ作りたくなっちゃうんです」と、甘いパン、惣菜系のパン、食パン、サンドイッチなどバリエーションも豊富な『ヌクムク』のパン。平日でも50〜60種類ほどあるなかから、人気のパンを教えてもらいました。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の定番「クリームパン」

こちらは、『ヌクムク』定番のクリームパン。お店人気ナンバーワンという、みんなから愛されるパンなのだとか。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』のロゴマーク

実は、お店のロゴマークは開業当初の初期のクリームパンをイメージしたもの。老若男女みんなから愛されるクリームパン、お店もそんな風に愛されるお店にしたいという思いが込められているそう。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の「クリームパン」の断面

生地からはみ出すほどたっぷり入った中のクリームは、卵感が強く濃厚で、まるでとろけるプリンのよう。パンは軽い食感なのにパサつかず、口の中でほろっととほどけていくような口当たり。酸味も感じられ、たっぷりのクリームでもさっぱりと食べられるから不思議でした。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の「世田谷モチモチ食パンスペシャル」

こちらはお店でも別格で人気の「世田谷モチモチ食パンスペシャル」。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の「世田谷モチモチ食パンスペシャル」の断面

その名の通り、もちもちの食感の食パン。水分量が多いのか、断面からはみずみずしさすら感じました。耳の部分はしっかりめで、噛み締めていくほどに甘みが強くなりおいしい!

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の「ゴルゴンゾーラのバゲット」

そのほかにも、コッペパン、クロワッサン、明太バゲット、ゴルゴンゾーラのバゲットなど、たくさんの人気商品がありました。どれも1つ1つにストーリーがあり、こだわって作り上げたパンたちなので、ぜひ気になったパンを選んでみてはいかがでしょうか?

 

自家製がいっぱい!ハンバーガーショップよりおいしいハンバーガー

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の2Fのカフェバー

2階に上がると、さらにたくさんのインテリアが並ぶカフェバーがあります。移転してからできたカフェバー。実は、「1階がベーカリー、2階がカフェバー、3階が自宅だったらいいな」と、与儀さんの理想を叶えたお店で、パン屋でありカフェであり、ご自宅なのです!

カフェバーでは、こだわりの自家製料理やお肉を使った料理がいただけます。そのなかでも、パンを使ったおすすめの料理をいただきました!

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の「ヌクムク バーガー」

「ヌクムク バーガー」とビールをオーダー。ものすごい厚みのあるハンバーガーには、その見た目以上にこだわりがたっぷり!

ハンバーガーのパティも自家製で、なんと和牛100%つなぎなしで作っているそう。ソースのケチャップやマヨネーズまですべて手作りというこだわりっぷり。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の「ヌクムクバーガー」

あふれる肉汁をしっかり受けて止めてくれるバンズは、しっかりとした生地の「毎日食パン(ふんわりタイプ)」の生地から作る特製バンズ。生地自体にしっかりと粉の甘みや牛乳などの風味もあるので、パンの味わいをしっかり楽しめるハンバーガーに仕上がっているのだそう!

お肉感いっぱいのパティに厚めにスライスされたシャキシャキ野菜、そしてしっかりとした味わいのバンズ。ついついビールも進む、究極のハンバーガーがここにありました。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の「B・L・T サンドイッチ」

こちらは「B・L・T サンドイッチ」。自家製ベーコン、レタス、トマトが「毎日食パン(ふんわりタイプ)」に、はみでるほど贅沢にサンドされています。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の「B・L・T サンドイッチ」

こちらのマヨネーズももちろん手作り。大きく口を開けてひと口頬張ると、サクッとトーストされた食パンと肉の旨味がぎゅっと詰まった自家製ベーコンの相性も抜群。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku』のカフェバーのメニュー

ほかにも、自家製のソーセージ・サルシッチャや、鶏もも肉のコンフィ、ローストポーク、自家製スモークハムやサーモンの前菜盛り合わせ…など、本当にさまざまな自家製料理がいただけちゃいます。パン屋のカフェとして考えず、2階も1つのお店として自分が作りたいものをちゃんと作ろうとこだわっているのだそう。

三軒茶屋のパン屋『nukumuku(ヌクムク)』の2Fのカフェバー

最後に、与儀さんに今後どんなお店にしていきたいのかを伺いました。

「『パン屋と言ったらヌクムクでしょ』と言われるような存在になりたいですね。星の数ほどたくさんのパン屋さんがあるなかで、ふと僕のお店を思い出してもらえるような存在感になれたら。人の印象に残るパンを作るのは当たり前のことだと思っているので、お店だったり、人柄だったり、いろんな意味で愛されるようにやっていきたいなと思います」。

カフェバーができたことで、イベントも実施できるようになり、よりさまざまなお客さんが訪れるようにもなったそう。人形やカフェ、パン、イベント…と、きっかけはそれぞれ違うけれど、多くのファンが集うパン屋『ヌクムク』。ぜひ、あなたも足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

  • ■お店情報
  • nukumuku
  • 住所:東京都世田谷区太子堂5-29-3
  • 営業時間: 1Fベーカリー 8:00〜19:00、2Fカフェ 9:30〜18:00
  • 定休日: 月曜日・第1・3・5火曜日

※記事の内容は取材当時のものです。 最新の情報は、お店のHP、SNSなどをご確認ください。

 

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