フランスを旅行中、朝早くからパリ市内のあちこちのカフェで「petit déjeuner(プチ・デジュネ)」の看板を見かけました。プチ・デジュネとはフランス語で「朝食」の意味。フランスでは、焼きたてのバゲットとヴィエノワズリーと呼ばれる甘い菓子パン、そして熱々のコーヒーで1日がスタートします。
渋谷にある『VIRON(ヴィロン)』は、本場フランスのプチ・デジュネを味わうことができるブーランジュリー。早起きした休日は、焼きたてパンとコーヒーでフランスの朝を堪能しに出かけてみてはいかがでしょうか。
渋谷の街で感じるフランスのカフェ文化
平日の午前9時、足早に行き交うビジネスマンや観光客で活気のあふれる渋谷の街。渋谷駅ハチ公口改札から歩いて約10分。複合文化施設『Bunkamura』の向かい側にワインレッドの壁が印象的なブーランジェリー『VIRON』を見つけました。
こちらのお店では毎朝9時〜11時の時間帯、フランス式のモーニングセット「プチ・デジュネ」を味わうことができます。
店内に入った瞬間、焼きたてパンの香りに包まれ、空腹を刺激されます。1階がブーランジェリー&パティスリー、2階がブラッスリーです。天井まで壁と同じ深みのある赤色で染められ、雰囲気はフランスのカフェそのもの。
錫製のバーカウンターや階段に設置されたライトはフランスから取り寄せたものだそうです。
焼きたてのパンと一緒にゆったりと過ごす朝時間
『VIRON』のプチ・デジュネは、「バゲット・レトロドール」2切れ、雑穀入りパン「セレアル」、そしてヴィエノワズリーはスタッフさんが運んできてくれるバスケットの中から好みのものを2種類選ぶことができます。
ヴィエノワズリーは、シナモン風味のアップルパイ「ショーソン・オ・ポム」とクロワッサンの中にアプリコットとカスタードが入った「アプリコット」をチョイス。パンが入れられたパニエもフランス製。スタッフ同士のフランス語でのやり取りも飛び交い、この空間にいるだけで日本にいることを忘れてしまいそうです。
ドリンクもおかわり自由のコーヒー、またはポットで提供される紅茶から選べ、充実のボリューム感。
パンと一緒に運ばれてきたのは、木のトレーに納まる8つのガラス瓶。ジャム6種、フランスの老舗蜂蜜メーカー「apidis」のハニー、そしてチョコレートスプレッドです。
『VIRON』のプチ・デジュネで提供されるジャムは全て「ジャムの王様」と呼ばれるフランス生まれのミオジャム。砂糖控えめで作られるため、フルーツ本来のおいしさを味わうことができる逸品です。ラズベリー、アプリコット、マーマレードなど、時期によって種類は変わるそうです。日本ではなかなかお目にかかれないミオジャムのラインナップに感激!
初めに手に取ったのは一番人気の「バゲット・レトロドール」。フランスの製粉会社・VIRON社のバゲット専用の小麦粉を100%使用し、表面はカリッと、中はもっちりと焼き上げられています。ひと口頬張れば、パリパリとした食感の香ばしさと、小麦の豊かな香りが口いっぱいに広がります。
ゴマやアワ、大豆、ひまわりの種など、10種類の穀物を使った「セレアル」はヘルシーで、食感も楽しい1品。こんがり焼き色のついた見た目も美しい「ショーソン・オ・ポム」は、サクサクのパイ生地の中に甘く煮たリンゴがたっぷり。
あれこれ食べるうちに、お腹いっぱいになってしまいましたが、余ったパンはお持ち帰りも可能。スタッフさんに頼んで包んでもらいました。
1階ではプチ・デジュネで食べた商品を含め、約60種類のパンが販売されています。
もちろんバゲット・レトロドールも。VIRONではできる限り品切れを出さないよう、夕方近くまでパンを焼き続けるそうです。テイクアウトなら、仕事帰りに立ち寄ってみてもいいかもしれません。
焼きたてのパンや焼き菓子を眺めていると、プチ・デジュネで満腹にもかかわらず、購買欲を掻き立てられます。おしゃれに積み上げられたマドレーヌやカヌレもとても魅力的でした。
『VIRON』は丸の内店もありますが、プチ・デジュネを味わえるのは渋谷店のみ。家族や友人を誘って、フランスの朝食を楽しみに出かけてみてはいかがでしょうか。その日1日がいつもより少し、幸福感で満たされるはずです。
- ■お店情報
- VIRON渋谷店
- 住所:東京都渋谷区宇田川町33-8 塚田ビル
- TEL:03-5458-1770(1F:ブーランジェリー・パティスリー)/03-5458-1776(2F:ブラッセリー)
- 営業時間:1F 9:00~21:30、2F 9:00〜23:30
- ※「プチ・デジュネ(朝食)」は9:00〜11:00
- 定休日:なし
※記事の内容は取材当時のものです。 最新の情報は、お店のHP、SNSなどをご確認ください。