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    極上のブリオッシュでクロック・ムッシュ!銀座『ビストロ・マルクス』

    バターの芳ばしい香り、ふんわりとやわらかい食感、噛みしめると少し甘くて、バターの風味が口いっぱいにひろがるブリオッシュ。シンプルなパンながら、ブリオッシュはどこのパン屋さんでも人気と聞きます。でも、今回ご紹介するブリオッシュは見た目も味わいも通常のブリオッシュとは一線を画す逸品。フランス料理界の著名なシェフがレシピを考案した、なんとも贅沢なブリオッシュなのです。

     

    パリの2つ星シェフが監修するビストロ

    2016年秋、銀座の中心、銀座四丁目の交差点にオープンしたGINZA PLACE。その7階に、パリの2つ星シェフ、ティエリー・マルクス氏が監修する『ビストロ・マルクス』があります。

    総料理長の小泉敦子さん(右)とスー・シェフの大塚哲郎さん(左)

    伝統的なフランス料理の技法に日本の旬の食材を使用し、「パンと料理の融合」をコンセプトにしたビストロ料理を、カジュアルなスタイルで食べられるとオープン当初より大変人気のお店です。今回は、総料理長の小泉シェフ、スー・シェフの大塚シェフに極上のブリオッシュについてお話を伺いました。

    ローケションの良さは抜群で、気持ちのよいテラス席の正面には銀座のシンボル、時計塔が。窓際のテーブルでは老舗デパートや多くの人が往来する大通りを眺めながら食事をすることができます。

     

    バターたっぷりの極上のブリオッシュ

    粉糖でデコレーションされたブリオッシュは直径約10センチ、高さ約20センチと通常のブリオッシュに比べてかなり大きめ。先のとんがった、大きなきのこのような、ちょっとかわいいフォルムです。材料の小麦や発酵バター、牛乳、卵は、こだわりぬかれた国産のものを使用しているそう。

    スマートフォンと比べるとこの大きさ!

    ブリオッシュはテイクアウト限定。ティエリー・マルクス氏の横顔のシルエットがデザインされた白いボックスも斬新です。総料理長の小泉敦子シェフは、長年フランスでティエリー・マルクス氏の片腕として働いて来た方!ともにブリオッシュの開発もされたのだそう。

    「当店のブリオッシュはティエリー・マルクスが厳選素材と独自の製法にこだわって生み出したオリジナルのパンです。生地とバターを層にして重ね、しっかりと寝かせてから焼き上げているので、空気を多く含んだエアリーな仕上がりになっています。食べていただくと、とても軽い食感であることがおわかりいただけると思います」。

    今回は特別に、お店でトーストしていただきました。軽くオーブンで温めたブリオッシュのバターのよい香りに、食べる前からノックアウトされてしまいました。

    「ブリオッシュの上部と底で焼け方が違うので、縦にカットして両方の味わいを楽しんで欲しいですね。バターは全体の30%とたっぷり使用しています。食べるときはオーブンで温めて、生地にふくまれるバターを溶かしていただくのがおすすめです。外はカリッと、中はフワッとした食感になるよう、レシピの配分を何度も試行錯誤しました。実はものすごく下仕事に時間がかかっているパンなんです」と小泉シェフ。

    さらに「オーブンで少し温めると粉糖が少し溶けて、それがまたおいしいんです!ジャムをのせてもおいしいですよ」とシェフが説明してくれるのも待ちきれず、ブリオッシュを一切れ口に入れると、とろけるような食感に思わず歓声をあげてしまいました。

     

    ブリオッシュでクロック・ムッシュ!?

    『ビストロ・マルクス』ではオリジナルのブリオッシュを使った料理もいただけます。今回はフランスの軽食の定番、クロック・ムッシュをオーダーしました。

    基本的にクロック・ムッシュには食パンを使いますが、『ビストロ・マルクス』ではブリオッシュにベシャメルソース、ハム、チーズをのせ、軽く焦げ目が付く程度に焼き上げてあります。また、オリジナルのブリオッシュを横にスライスすることで、このかわいらしい丸いフォルムに。

    真っ白なベシャメルソースは濃厚すぎないけれど、しっかりと存在感を発揮。ハムはピスタチオが入ったイタリア産のモルタデッラを、チーズはオランダのゴーダを使用しています。スー・シェフの大塚シェフ曰く「よりレストランらしくあるために、クロック・ムッシュにも厳選した食材を使用しています」とのこと。

    焼き加減があまりにも絶妙だったので質問してみると、2種類のオーブンを使い分けて火を通し、最後にガスバーナーで焦げ目をつけているそう。なんとも手の込んだ軽食です。

    チーズとハム、ベシャメルソースとブリオッシュのカルテットはさすがのバランス。チーズのトロトロ感、ハムの塩気と少しの弾力感、クリーミーなベシャメルソース、そしてほのかに甘くさっくりとしたブリオッシュ。どれも主張しすぎずに、味わいはひとつにまとまっています。

    フランスのカフェで食べるクロック・ムッシュは、私にはボリュームがありすぎて途中で食べ飽きてしまうことが多いのですが、このクロック・ムッシュは「もっと食べたい!」と思ってしまうほどの絶品。こんなにおいしいクロック・ムッシュを私は初めて食べました。

    クロック・ムッシュはランチ・カフェタイム中ならいつでもオーダーできるとのことなので、買い物帰りのカフェタイムに『ビストロ・マルクス』に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?銀座の街を見下ろしながらいただくクロック・ムッシュ、最高ですよ!

    ブリオッシュは、毎日20〜30個ほどの限定販売となるため、早い時間に売り切れてしまうことが多いようです。購入希望の場合は早めの時間に訪れるか、事前にお問い合わせを。

    ホームパーティーなどの手土産にもぴったりな『ビストロ・マルクス』のブリオッシュ。まずは見た目で驚き、そして食べてそのおいしさにきっと感激するはず。

     

    • ■お店情報
    • BISTRO MARX ビストロ・マルクス
    • 住所:東京都中央区銀座五丁目8-1 GINZA PLACE 7F
    • 電話:03-6280-6234
    • 営業時間: ランチ11:30~14:30 カフェタイム14:00~16:30 ディナー18:00~23:00 バータイム21:30~24:00
    • 定休日:無休(バータイムは日曜・祝日定休日)
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    • ※記事の内容は取材当時のものです。

     

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