今日は2018年3月16日にパリ12区にオープンしたばかりの注目ビストロ『will(ウィル)』をご紹介します。
ここ数年パリの人気ビストロ・レストランをリストアップすると、その中には多くの日本人シェフの名前が連なるなど、料理会での日本人の活躍ぶりは素晴らしいもの!今日ご紹介するビストロもまた、日本人シェフのお店です。
フランスの名店で経験を積んだシェフ
シェフのShinさんと奥様のAyakoさん
フランスのレストラン業界で働いて13年目になるというシェフOkusa Shin(オクサ シン)さん。パリの『ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション』やアルザス地方の2つ星レストランなど、数々の有名レストランで修行を積んできた実力派です。
もともと山梨のレストランで働いていたというShinさん。日本人として初めてミシュランの星を獲得したレストラン『ステラ・マリス』(すでに閉店)に1週間の研修で来たのが渡仏したきっかけだそう。1週間のはずが2週間にのび、それが1ヶ月、1年とのびていき結果的にビザも取ってもらい3年半働くことになったというエピソードからもShinさんの実力がうかがえます。
経験に基づいた独創的な料理の数々
仔牛とフォアグラのパイ包み。こちらはシェフのスペシャリテのひとつ。あまりのおいしさに私は連続2回同じものを注文してしまったほど
メニューは前菜・メイン・デザート数品の中から選ぶスタイル。平日の昼のみ3品で35ユーロ、2品で30ユーロ。それ以外の週末や夜は3品で47ユーロ。
藁でいぶしたマグロの切り身のスモークと根セロリのマリネ
その日、マルシェに届いたフレッシュな素材を使って何を作るかというスタイルというよりは、食べたい組み合わせ、作りたい組み合わせ、料理の組み合わせ自体を頭の中で考え、作っていくというスタイルのシェフ。
天使海老のカルパッチョ、カラマーシーヴィネガー風味。青パパイヤ、黒大根、ざくろなど野菜や花で美しく彩られている
センスと経験を生かしてあるべきもの、組み合わさるべきものというのを綿密に考えているからこそ生み出される料理は、味はもちろんですがとても手が込んでいて、見た目にも美しく「見て・味わって」両方から楽しめる品々です。
マンゴとココナッツシャーベットのヴァシュラン・エキゾチック。軽い食感のメレンゲとマンゴーとココナッツがマッチする爽やかなデザート
お店を切り盛りするのは奥様のAyako(アヤコ)さん。実は奥様はパティシエでもあり『will』で出されるデザートは奥様が考えているものだそう。
ブラックアンガス牛のステーキ、アスパラ、豆腐のフライ、フレッシュオニオン添え。上にちらした西洋ワサビが味のアクセントに
お店はスタートしたばかり。料理自体の方向性はこのままで、さらにいろいろな食材を使ったり、新しい世界観をどんどん出していきたいとおっしゃっていました。まだパリに住んでいる日本人でも知らない人がほとんどのお店ですが、これから注目度がどんどん高まり予約の取りにくいお店になる予感でいっぱいです。
- ■お店情報
- Restaurant WILL(ウィル)
- 住所:75 rue Crozatier 75012 Paris(地図)
- 電話;01 5317 0244
- 営業時間:12:00〜14h30/19:30〜22:30
- 定休日:火
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