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    夏の終わりに出回るフルーツ「レーヌ・クロード」って知ってる?

    あちこちに「マルシェ」と呼ばれる市場が立ったり、常設店舗タイプの八百屋があったりと野菜やフルーツが山盛りになったシーンを頻繁に見かけるパリ。

    八百屋の店先には、おすすめの売り出しものがどど〜んと置かれるメインスペースがあります。そこに並ぶものが月ごとに変わっていき、「ああ、秋になったんだなあ」「ああ、この時季がまた今年もやってきたんだなあ」など季節の移り変わりを肌で感じる毎日です。東京で生まれ育ち、大きさが揃っているものが綺麗にパックに入れられてスーパーに並ぶことが当たり前だった私にとって、フランス暮らしが16年以上経つ今でも新鮮で豊かさを感じる日常のひとコマです。

     

    王妃クロードが好んだフルーツ「レーヌ・クロード」

    そんなパリで、まさに今の時季の主役になっているもののひとつが「Reine-Claude(レーヌ・クロード)」という日本ではあまり馴染みのないフルーツ。8月から9月上旬にかけて出回るもので、これを見かけるたびに「ああ、もう夏が終わってしまうんだなあ…」というちょっぴり寂しい気持ちに。

    「レーヌ・クロード」は訳すと「クロード王妃」。その名の通り、フランス国王だったフランソワ1世の王妃クロードが好んだことに由来して名づけられたという素敵な名前をもつフルーツです。

     

    そのままがおいしい!芳醇な甘さが口いっぱいに

    品種によって多少違いはありますが、最も一般的なものは、黄緑色。まるで梅の一種に見え、あまり甘いイメージがわかない見た目です。私もフランス人の友人の家で口にするまでは自分では買ったことのないフルーツだったのですが、これが見た目のイメージとは正反対!というくらい芳醇な甘さ。酸味は少なくねっとりしたみずみずしい果実は皮ごといくらでも食べられてしまうおいしさなのです。

    プラムの一種だという「レーヌ・クロード」。ジャムやタルトにしてももちろんおいしいのですが、何よりもそのまま食べてもおいしすぎて、ちょこちょこつまみ食いしている間にあっという間になくなり、いつもジャムにする前に終わってしまいます…。

    出回る期間が短いのですが、この季節にパリに来る機会があったら、ぜひぜひこの青い梅のようなフルーツ「クロード王妃」を食べてみてくださいね!

     

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