2月のイベントといえば、バレンタインデー。日本でもサロンデュショコラや各百貨店での催事などで多くの方がチョコレートやお菓子を買いに走られたのではないでしょうか。
ここフランスを含むヨーロッパやアメリカなどの欧米諸国でのバレンタインは日本とは少し異なり、男性の方から女性へ花束やプレゼントをわたして愛を伝える日として定着しています。
あちこちのレストランではバレンタイン限定ディナーが用意され、前後数日間は予約でいっぱいのお店もとても多いのです。パティスリーに関しても同様で、ここぞとばかりに各店がバレンタイン限定のお菓子を取り揃えて売り出します。今回は今年のバレンタイン期間中に販売された選りすぐりのパティスリー達をご紹介いたします。
『Stohrer』の定番ババオラムもバレンタイン仕様に
まずはこちらのババオラムです。パリ最古のパティスリーとして名のある『Stohrer(ストレー)』の定番ババオラムがバレンタイン用にハート型になって登場しました。普段のババオラムはラム酒がひたひたに染みた大人な味ですが、こちらの限定品は柚子のシロップを使用し爽やかな甘さで、なんとも言えずおいしい1品でした。柚子の皮を生地の表面にトッピングすることでよりフレッシュな風味が加わり、世代を問わずに愛される親しみやすい味へと様変わりしていました。
続いても『Stohrer』です。個人的にも『Stohrer』のタルトは大好きなのですが、ハート形のサブレ生地のタルトにたっぷりのフランボワーズをトッピングした豪華で美しい1品に心が躍ります!間にはカスタードクリームとフランボワーズのコンフィチュールが挟まれ、酸味と甘さの調和が絶妙な1品でした。
LOVEの文字が目を引く『マンダリンオリエンタルパリ』
そしてこちらはホテル『マンダリンオリエンタルパリ』の「LOVE」と描かれたチョコレートと生姜のケーキ!土台にサクサクと軽いチョコレート味のビスキュイ生地が敷かれ、その上にカカオの風味豊かな濃厚チョコレートクリームで構成されています。クリームの中に生姜のコンフィチュールを加えることで優しいスパイスの刺激が加わりチョコレートに締まりを加えます。まさに愛の日にぴったりな1品ですよね。
『Cyril Lignac』の真っ赤なケーキは見た目と裏腹に優しい味わい
『Cyril Lignac(シリルリニャック)』のスペシャリテである「エキノクス」にもバレンタイン限定の装飾を施したものが販売されました。シナモンクッキーのスペキュロスにプラリネを混ぜた生地をベースにバニラムースと塩キャラメルのムースで構成される定番品であり、独創的な見た目とそれに反した優しい味の対比が人気の1品です。ハート形のホワイトチョコレートでとてもかわいらしく表現されています。
バレンタインデーのほかにもホワイトデー、クリスマスや5月のスズランの日、また母の日と父の日などその時々でのみ提供される特別な仕様のお菓子に出会えることも、また旅の喜びになると思います。季節によっても使われる旬の果物などが全く違いますので、ぜひその瞬間を最大限に楽しんで素敵なスイーツに出会えることを願っています!
- ■お店情報
- Stohrer(ストレー)本店
- 住所:51 rue Montorgueil 75002 Paris
- 営業時間:7 :30-20 :30
- 定休日:年中無休
- Mandarin Oriental Paris Cake Shop(マンダリンオリエンタルパリ ケーキショップ)
- 住所:251 Rue Saint-Honoré, 75001 Paris
- 営業時間:11:00-19:00
- 定休日:年中無休(ホテルの予定に準ずる)、
- La Patisserie Cyril Lignac (ラ・パティスリー・シリル・リニャック)
- 住所:133 rue de Sèvres, 75006 Paris
- 営業時間:7:00-20:00
- 定休日:月曜日 (パリ市内に他に4店舗あり、月曜オープン店舗も)
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