パリの街中を歩いていると、よく遭遇するこの光景。はしご車のようなものが、アパルトマンの窓ににゅ〜っと伸びてなにやらしている…。実はこれ、パリの定番の引っ越しスタイルなんです。
古い建物が多いパリならではの引っ越し風景
昔からの古い街並みがそのまま残るパリ。200年前、300年前なんていう建物はざらで、当然そういう建物たちにもともとエレベーターなんていうものはついていません。そんな建物の中に後から設置されていったエレベーターはとにかく小さくて狭い!人間2人が入るのもギュウギュウ、トランク1つ乗るか乗らないかの大きさという、小さなエレベーターばかりなのです。
だからタンスやテーブルなど、大きめの家具なんてもちろんエレベーターには収まりきりません。というわけで、パリの引っ越しは、通りに面した窓からということになってしまうのです。
はしご車に荷物をそのまま乗せるだけの適当スタイル
はしごを窓までのばして、荷物を乗せては上げ下げ作業を繰り返す。何しろフランスは「超適当大王国」なので、こういう作業は見ていて危険を感じるほどの適当具合。はしごに付いている板の上に、梱包すらしていない家具を裸のまま積んで上げ下げする様子は見ている方がドキドキします!
私は、真下を通らなくちゃいけないときは猛ダッシュしてしまうくらい(笑)。
ついてないこともほとんど!パリのエレベーター事情
ちなみに、パリのアパルトマンのエレベーター事情。人が2人入るのも大変という小さなエレベーターだって、あるだけマシ!パリにはまだまだ昔のまま、階段だけしかないアパルトマンというのもたくさん存在しています。
だから物件情報には必ず「エレベーターあり」「エレベーターなし」が記載されていて、この「あり」「なし」によってずいぶん家賃も変わるんです。
水やワインを買ってきた買い物後の上りは本当につらいけれど、かなり足腰が鍛えられるパリのエレベーターなし物件。
フランスのおばあちゃんやおじいちゃんが、バリアフリーからは程遠いパリの街を元気に歩き回っているのは、そんなアパルトマンの裏事情が関係しているのかなあ〜と思ったりしています。
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