「アンジェリーナのモンブラン」と聞けば、フランスに詳しくない方でも思い浮かぶほど、日本でも広く知られているのではないでしょうか。でも実は、『Angelina Paris(アンジェリーナ・パリ)』は、ただのモンブラン屋さんではないことをご存知ですか?
朝食からランチメニューまでとりそろえる豊富なメニューに、さまざまな国籍と世代の人々が魅了されているほか、パティスリーでも、モンブラン以外にクラシックで魅力的なラインナップが多数並んでいます。今回は、みなさんが知っている『Angelina Paris(アンジェリーナ・パリ)』とは異なった魅力をご紹介します。
リュクサンブール美術館の隣の店舗が穴場!?
数多い店舗のなか、特に観光客に人気なのはチュイルリー公園前の店舗ではないでしょうか。こちらのお店は内装もフランスの宮殿のように美しく装飾され、細かな家具や食器で食事を楽しみたい多くの人たちが列をなすことで知られています(住所: 226 Rue de Rivoli, 75001 Paris)。
今回私がおすすめしたいのは、リュクサンブール美術館に併設されている店舗です。こちらは美術館の利用客以外ももちろん訪れることができ、前述したフラッグシップショップよりもこじんまりとしていることから、比較的スムーズに入店できます。ゆったりとお茶を楽しみたいときにおすすめです。なかでもこちらの店舗でしか食べられない限定品の存在は、ここを選ぶ理由づけとしては十分すぎるのではないでしょうか。
リュクサンブール美術館の併設店でしか食べられない限定ケーキ
こちらのケーキは「Nabi」と名づけられたヨーグルトムースがベースのもの。今年の春頃に開催された美術館の特設店「ナビ派と装飾展」にひらめきを得た限定コラボ商品。柚子とバジルのクリームとレモン風味のショートブレッドの土台で構成された一品です。この他にも、数か月ごとに開催される新しい展示とのコラボ商品の販売は、訪れた人だけが楽しめるサプライズと言えるかもしれません。特別展示を見てからお茶を楽しむという贅沢な時間が過ごせるのも素敵です。
ナイフでサクッと、形が崩れない絶品ミルフィーユ
次に私が大好きなのがこのミルフィーユです。
このミルフィーユ、なんとこのままほとんど崩すことなくサクっとナイフで切り分けることができます。フランス産バターがふんだんに使われた香ばしい生地はサクサクで、ミルフィーユにありがちな、食べるのに苦労するという悩みが不要の感動ミルフィーユなのです。重すぎないカスタードクリームは生地との調和が良く、気づいた頃にはすべてなくなっている絶妙なバランスです。
重すぎないカスタードと苺の酸味が融合するフレジエ
こちらは真っ赤な見た目が美しい「フレジエ」です。ミルフィーユよりももっと軽いカスタードで、苺の酸味と合わさってこれまた頬がほころびます。『Angelina Paris』でこそ、なぜこういったクラシックなフレンチパティスリーを食べるべきなのか、おわかりいただけましたでしょうか。
それでもやっぱり欠かせない定番モンブラン
とは言え、やはりこちらを紹介せずに『Angelina Paris(アンジェリーナ・パリ)』は語れませんよね。
モンブランです!
日本でも食べられるのでそのおいしさは説明不要だと思いますが、ぽっこりした見た目が愛らしい。大きさへの心配をものともせずペロリと食べ進んでしまう生クリームの軽さと、マロンクリームとメレンゲのマリアージュはたまりません。
日本と同様に、パリでも季節ごとの限定フレーバーを楽しむことができます。こちらは今年の秋冬の新作、ピスタチオのモンブラン。ナッツの中でもピスタチオ人気はとても高いと思いますが、そんなファンの要望を叶えてくれたかのような贅沢モンブランです。ピスタチオとマロンを混ぜたモンブランクリームの中には、より濃厚に作られたピスタチオのクリームが核となって隠されています。通常のモンブラン同様に軽いメレンゲが土台に使われていることで、全体を通して飽きることなく食べ進められる逸品となっています。
『Angelina Paris』の新たな魅力は伝わりましたでしょうか。日本限定のお茶を使ったモンブランなども人気ですよね。パリと日本との味の違いなど、比べてみるのもまた新しい旅の楽しみ方かもしれません。
- ■お店情報
- Angelina Paris (アンジェリーナ・パリ)
- 住所:19 Rue de Vaugirard, 75006 Paris(地図)
- 営業時間:10:30-19 :00 (月曜日のみ22:00まで)
- 定休日:なし
- HP:https://angelina-paris.fr/fr
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