春夏秋冬、それぞれ美しい表情を楽しめるパリには1年を通してひっきりなしに国内外からのお客様がやってきます。私もそんなお客様から依頼されてしょっちゅうアテンドを引き受けていますが、みなさんからのリクエストで多いのがパリだけでなく1日だけでも地方に行ってみたいというもの。
つい最近いらしたお客様たちからは「パリからの日帰り旅をしてみたい」「フランスのTGV(新幹線)に乗ってみたい」という2つのキーワードをもらったので、ローヌ・アルプ地方「リヨン」に行ってきました。
美食と世界遺産と人形劇を訪ねて
「リヨン」はフランス第2の都市。星つきレストランがひしめく美食の街でもあり、世界遺産に指定されている旧市街がある街であり、「Guignol(ギニョール)」と呼ばれるフランスの子どもたちが大好きな操り人形の街でもあり、見て歩いて食べて楽しい街。パリのリヨン駅からTGVに乗って約2時間というのも日帰りにはぴったりな距離なのです。
リヨンは星の王子さま縁の地!
リヨンに到着したら、まずは地下鉄で「ベルクール広場」へ。
街の中心部である「ベルクール広場」には『星の王子さま』の作者サン=テグジュペリ像が立っています。彼はこのリヨン生まれ。だからリヨンの空港も「サン=テグジュペリ空港」と名前が付いているのです。
旧市街にはブションとよばれるビストロがたくさん
ここから歩いて街の西側に広がる旧市街へ。ソーヌ川を渡って、世界遺産にも登録されている旧市街を歩きます。
石畳が素敵な旧市街には「Bouchon(ブション)」と呼ばれる庶民的なビストロ(いわゆる大衆食堂)があちこちにひしめいていて、「サラダリヨネーズ(リヨン風サラダ)」や「クネル(魚のすり身料理)」などリヨン名物が気軽に楽しめます(星付きレストランもいいけれど、やっぱりこういうお店が地元感を楽しめておすすめ!)。
子どもたちが大好きな人形劇「ギニョール」
「ブション」と呼ばれるこの大衆食堂には、必ずといっていいほど「ギニョール」の操り人形の絵が描いてあったり、人形が飾られていたりします。これがまたかわいくて、「ブション」を見つけるたびに写真を撮らずにはいられません♪
今ではフランスの子どもたちが大好きな定番娯楽のひとつになっている「ギニョール劇場」ですが、元々は労働者たちが雇い主など社会のことを風刺して芝居を楽しむという庶民の楽しみだったのだそう。同じ労働者(庶民)の台所でもあった「ブション」とは深いつながりがあるのです。
旧市街の中程からはケーブルカーに乗って、「フルヴィエールの丘」へ。丘の上にたつ「ノートルダム・ド・フルヴィエール大聖堂」を見学。天井画や装飾が見事です。そして大聖堂の裏の展望台からはリヨンの街並みが見下ろせるので、ぜひお忘れなく!
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