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    リサとガスパールの作者アンさん、ゲオルグさんの夫婦二人三脚の作品作り

    リサとガスパールは今年、20周年を迎えます。親近感の湧くエピソードや愛嬌たっぷりの絵はどうやって作られているのか気になりますよね。今回は作者であるアンさん、ゲオルグさんのお2人に創作の裏側やイマジネーションの膨らませ方について伺ってきました。

     

    20年前から今も変わらず楽しく創作

    パリのアパルトマンの一角には、リサとガスパールを描くためのアトリエがあります。イーゼルには、制作途中のリサとガスパールの絵もありました。

    たくさんある絵筆は、作品作りに欠かせない道具。どれも昔から大切に使っているものなのだそう。

    今年でリサとガスパールは誕生20周年を迎えます。20年を迎える気持ちはどのようなものなのでしょう。

    「長女が生まれた年に『リサとガスパール』は誕生しました。その長女が今年大学生なので、それだけの時間が経ったことを実感します。最初の頃は、『リサとガスパール』の一番最初の読者として読み聞かせを楽しんでくれていた子どもたちも、最近はすっかり大きくなってまじめにに聞いてくれなくなったよ(笑)。

    でも、20年前から楽しく遊びの延長のようにやっていて、こうして20年経っても楽しい雰囲気の中でこの仕事を続けられています。とても幸せなことですね」とゲオルグさん。

     

    お互いの才能を認め合って生まれるもの

    アンさんがストーリーを作り、それをもとにゲオルグさんが絵を描いて絵本を作っていきますが、お2人で作品を作るにあたってどんなやりとりがあるのか聞いてみました。

    ゲオルグさんが絵を描くときの必需品のひとつがメガネ。繊細なメタルフレームがお似合いです

    「ページをめくるたびに目を引くようなサプライズがある本づくり、そして、絵としてのタッチ、明るさなど全体の雰囲気は特にこだわっています。でも、つい、絵画を描くことにのめり込んでストーリーを忘れていたり、キャラクターを入れ忘れていたりすることもあるんだけどね。

    アンはいつも頭の中で全体像のイメージができあがっていてすごいと思うよ。いつもしっかりと文章を書いてくれるので、必ずどんなイメージなのかを聞いてから描くようにしているよ。そして、描いた絵は必ずチェックしてアドバイスをもらうんだ。

    アンが新しいストーリーを持ってきてくれるととてもうれしくて、描いた絵をアンに見せるのが非常に楽しいんだ。過去にアン以外の人と仕事をしたけど、なんだか勝手が違っていて。すぐにアンと仕事がしたくなったよ」(ゲオルグさん)。

    「普段はあまりメガネをかけないの…」というアンさん。フェミニンな小花柄のシャツとシックなブラックフレームが素敵

    「私はストーリーよりも先に全体の絵が見えるの。その全体のイメージが湧いてからテキストを起こしているのですが、私の中のイメージはいつもすごく漠然としているんです。でもそれをゲオルグに伝えると具現化してくれるから、そのイメージを見て『これか!』と自分でも驚くのよ。とてもすごいと思う!

    普段もこうして2人で褒めあっています(笑)。そういう意味でも楽しく仕事をしているわね」(アンさん)。

    とっても仲良く創作している様子が伺えますね。

     

    イマジネーションの膨らませ方はそれぞれ!?

    リサとガスパールで、まず気になるのがキュートなキャラクターとリアルな街並みを描いた絵。ゲオルグさんは、絵を描くとき架空ではなく、現実的なものとして見てもらえるような工夫もしているのだとか。リアリティのある絵はどのように描いているのでしょう?

    「僕は絵を描くのが好きなので、実際には使わない絵もたくさん描くんだ。これも本では使わない絵なんだけど、こうして描くことでこの街のイメージを膨らませています。それが自分がストーリーの中に入り込むひとつの手段なんです。バーチャルで旅行をするのも好きだから、Googleのストリートビューで見ることもあるよ。アンは頭の中でイメージできるけど、僕は絵を描くことでストーリーに入り込むようにしている」とゲオルグさんがリアルなシーン描写の秘密を明かしてくれると、アンさんも「動物園のシーンが1シーンだけだったのに、ゲオルグは動物園の模型を作っちゃったのよ!でもこれが彼なりのストーリーに入り込む方法なの」と教えてくれました。作品によっては、舞台となる地に直接行ったり、写真を見たりして絵に取り入れることもあるのだそう。

    また、もうひとつ忘れてはならない魅力が、アンさんの作る子どもたちが持っているユーモアの詰まったストーリー。アンさんに子ども心、遊び心を持ち続ける秘けつを聞いてみると…。

    「私は子どもの頃からおもちゃで遊ぶよりも、イメージすることが好きでした。忙しくなった今でもイメージすることはやり続けています。私の中では、やらなきゃいけないことが多ければ多いほど、いろいろなイメージが湧きやすくなるの。真冬なのに夏のイマジネーションをしてみたりとか、その逆とか」と教えてくれました。

    実際、テーブルでテキストを考えているときに、お手伝いさんがする掃除の音がうるさいときも、その中でイメージしてテキストを書いていることもあるよう。「静かな空間だと逆にイメージができないみたいなんだ」とゲオルグさんも驚いていました。

    飾らないリラックスした雰囲気の中、作品を作るお2人。お互いを認め合い、信頼する姿がとっても素敵。リサとガスパールの絵本の魅力である、優しさや自由さ、ユーモアさは、アンさんとゲオルグさんの人柄が反映されているのだと感じました。

    今年、誕生20周年を迎えるリサとガスパール。これからも目が離せませんね!

     

    Zoffとリサとガスパールのコラボレーションメガネが発売!

    今回、お2人が着用しているメガネは、Zoffから発売となる誕生20周年を迎えるリサとガスパールのもの。トリコロールやボーダー、アンティーク加工などを用い、フレンチテイストに仕上げたアイウェアコレクションです。さりげなく配置された「リサとガスパール」のキャラクターもポイントに。

    ちょっぴりモードな雰囲気のエスプリラインとカラーリングがかわいらしいマカロンラインの2タイプ。大人でもかけやすいシリーズになっています。アンさんとゲオルグさんも「こっちの方が似合うかな?」「シンプルなファッションにも合いそう」と楽しげにかけてらっしゃいました。

     

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