「パリだと友達とどこへ行って、何をして遊ぶの?デートはどんなところに行くの?」とよく聞かれます。「何をして遊ぶかぁ…。どこへ行くかなぁ…。」と悩んだあげく、あえて選んでみる言葉は「特に何もしない」です。
特別なところへ出かけないで過ごす遊び方
「何もしない」と言っても、本当に言葉通り何もしないというわけではありません。日本での「友達と遊ぶ」というシチュエーションと比べてみてということです。
日本で友達や同僚と遊ぶといったら…話題のスポットやイベントに行ったり、居酒屋をはしごして、カラオケに突入。ボーリングに行って、ビリヤードして、ラーメンを食べて帰る。終電を逃し、オールナイトでカラオケボックス。もしくは漫画喫茶…などが思い浮かびますよね。
ところがパリっ子は「何もしない」。正確に言えば「特に特別なところに出かけるわけではなく、友達や家族と食べ物を持ち寄ったりしてのんびりおしゃべりをしてピクニックをする」ということ。これが、パリっ子定番の過ごし方です。
だってこの国には、カラオケボックスも漫画喫茶もないんですもん!24時間遊べる商業施設も、朝までやっているファミレスも居酒屋もない。ゲームセンターも夜中までやっているラーメン屋さんもない!
もちろん、24時間営業のカフェやクラブというのはごくごく一部あるけれど、365日24時間ネオンが輝く日本と比べたら、ないに等しい!
とっておきの「遊び」はおしゃべり!
特別な場所は何もないけれど、ないからこそ(?)パリっ子達のとっておきの遊びはただただおしゃべりをすること。
公園の芝生に寝転がって、ベンチに集合して、川沿いに座り込んでおしゃべりを楽しむのです。
男性も女性も。老いも若きも。それぞれがそれぞれの恋人、友人、家族と一緒におしゃべりをしながら、自分たちの時間を過ごす。そんな最高に贅沢な楽しみ方を、パリっ子たちは知っているのです。もちろん、ちょこっとのおいしいもの(ワインやスナックやチーズやパンなど)も一緒に。
日本では「どうする〜?何する〜?」と言っては、どこかへ行くことを目的としていたけれど、何にも特別なことをしなくても、のんびり素敵な時間を過ごしているなと感じるようになったのは、フランスに来てパリっ子達の時間の過ごし方を知ったから。「なんにもしない」ってな〜んて贅沢なんだろう!
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