年明けから春にかけて、新生活を迎えるという方も多いのではないでしょうか。そこで悩ましいのが引っ越し。やることも多く大変ですよね。家具をレイアウトしてみたものの「なんか違う…」となってなかなか生活が落ち着かなかったり、「こんなお部屋にしたい」というイメージはあっても引っ越しの忙しさでうやむやになってしまったり…。
でも、せっかくなら引っ越しを機に暮らしやすいお部屋作りをしたいもの。
今回は以前クローゼットの収納術を教えていただいた整理収納アドバイザーのヒバリ舎の内山ミエさんに、引っ越しのときのお部屋づくりのコツを教えてもらいました。今年の8月にご自身も引っ越しをされ、今まさにお部屋づくり真っ最中のご自宅にお伺いして、お話を伺ってきました。年末の大掃除で使える収納やDIYのアイデアもご紹介します!
お部屋づくりで意識したいポイント
引っ越しのときはやることがたくさんあって、理想の空間を作るよりもとりあえずものをしまうことでいっぱいいっぱいになってしまうもの。内山さんはどのようにお部屋づくりを取り組んでいったのでしょう?
「私の場合は、3LDKから2LDKへとお部屋が狭くなったので、家具を小さなものに買い替えたり、モノもかなり捨てました。
今までベッドで生活していたけど、処分して布団にしたり、生活スタイルも変えたんです。引越し後の部屋の間取りはもちろん、生活スタイルも含めて考えた上で、持っていくものと捨てるもの、買い替えるものの判断をするのがいいと思います」。
日当たりのよいお部屋ということで、グリーンを増やしていきたいのだそう
内山さんの場合は、もともと「こんなお部屋にしたい」、「こういう生活をしたい」というイメージがあり、そこから物件も選んでいるということで、そのイメージに合わせて家具やモノを取捨選択していったのだそう。事前にイメージを膨らませ、生活スタイルやそれに沿ったレイアウトなどをある程度決めておくのが重要なようです。
コンパクトに作り変えたデスク周り
前回、行動パターンに添って、無理のない動きができるような配置にするとお部屋が散らからずよいというお話がありましたが、最初にレイアウトを決めて、その後生活する中で動きやすいように配置を変えていくと◎。
お引っ越しはものと暮らしを見つめなおすチャンス
また、「普段しまってあるものも取り出して梱包していかなくてはいけないので、引っ越しのときはもちものを見直すチャンス」と内山さん。「これ全然使ってないな」というものは今の自分の生活には必要のないものだったりします。ただ箱詰めするのではなく「本当に必要なのか?引越し後の生活で必要か?」ということも考えながら選んでいくとよいでしょう。
梱包は、使わないものから順に梱包していくとよいとのこと。逆に開封していくのは、生活に関わるものから順に。新居では生活に関わるものを「すぐに開ける」ダンボールとしておき、そこから手を付けていき、あまり生活にかかわらないものは後回しでOK。
ちなみに、あまり使わないものってダンボールのまま置いておくなんてこともあるのでは?
「引っ越し屋さんのダンボールのまま置いておくと生活感が出たり、片付けていない感が出てしまうけど、見た目のかわいいバンカーズボックスなどに入れ変えるだけで散らかっている感がなくなるはずですよ。最初からすべて片付けるのは難しいときは、見せてもOKなアイテムを選ぶとよいですよ」と内山さん。
DIYおすすめアイデア&グッズ
ここからは内山さんの新居で注目したいDIYや収納のアイデアを紹介していきましょう。まずはDIYから紹介したいと思います。
このキッチンカウンターの下にある棚は、内山さんがDIYしたもの。
賃貸で壁に釘を打つことができないという方にもおすすめのDIYアイテム「PILLAR BRACKET(ピラーブラケット)」(写真上部のシルバーの器具)を使って作ったものです。2×4(ツーバイフォー)材に「PILLAR BRACKET(ピラーブラケット)」のパーツを取り付けて、天井と床を突っ張って柱を作り、そこに棚板を付けて作っています。難しそうに見えますが、実は意外と簡単なのだそう。2×4材は安価であり、ホームセンターで購入すればカットもお願いできるので、組み立てるだけでOKなのです。
玄関の靴入れも「PILLAR BRACKET(ピラーブラケット)」と2×4材で作ったもの。
ぴったりサイズの棚を購入しようと思うとなかなか見つからないものですが、簡単に、そしてお手頃価格で作れるのはうれしいですよね。
「PILLAR BRACKET(ピラーブラケット)」はシルバーでクールなテイストですが、「Labrico(ラブリコ)」というシンプルなパーツもあるので、お部屋に合わせてチョイスしてみて。
「洗濯機横に置くちょうどいい棚がなかったので、これもDIYしました。白い壁に合わせて2×4材に『ROOMBLOOM』というペンキで塗っています」。
「ROOMBLOOM」も内山さんのおすすめDIYアイテムのひとつ。匂いがなく、1時間くらいで乾くので、賃貸住宅で大きな作業場がなくてもトライしやすいのだそう。さらに、色味もニュアンスのあるカラーが揃い、刷毛などの道具が揃ったスターターキットもあるので、初心者でも楽しく簡単にDIYできるアイテムです。
「海外の人たちって自分たちで手を加えて住みやすいように作っていくじゃないですか。賃貸でもできるDIYはいろいろあるので、ぜひ日本でもみなさんトライしてみてもらえるといいですね」と内山さんは言います。
ずっと使っていなかったワゴンをルームブルームでリメイク
「PILLAR BRACKET(ピラーブラケット)」や「ROOMBLOOM」など扱いやすいアイテムを使えば、理想の家具を作ることができるだけでなく、引っ越しでサイズや部屋のテイストが変わったときも、気分転換にお部屋の模様替えをしたいときも気軽にアレンジを楽しむことができそうですね。
次回【リンク】は普段の生活でも役に立つ、収納アイデアについてご紹介します。お楽しみに!
- ■取材協力
- ヒバリ舎
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