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    配置とアイテム選びで効率よく楽しく!柚木さとみさんの使いやすいキッチン術

    毎日、お料理を作るキッチン。食材や調味料、カトラリーなど細々したものも多く、また水や油を使う場所であることから、なかなか片付けに困るエリアでもあります。

    おしゃれで使いやすいキッチンだと、もっとお料理が楽しくなるんだろうな〜と思いつつも、どう整理したらいいかわからない!という方も多いのではないでしょうか?

    今回はお料理教室をメインに、雑誌や書籍、メーカーへのレシピ提供、テレビドラマのお料理制作などのお仕事で活躍されている料理家の柚木(ゆぎ)さとみさんに、おしゃれで使い勝手のいいキッチン術を教えてもらいました。

     

    セルフリノベーションで作り上げたキッチンスタジオ

    今回は柚木さんが普段、料理教室を行っているキッチンスタジオでお話を伺いました。

    味のある木の家具や床と、白い壁やキッチンがとってもおしゃれ!

    実はここ、もともと古民家だったところをご自身とご友人たちでセルフリノベーションして作りあげたのだとか。

    「大学卒業後、カフェ4店舗の統括店長として丸5年働いた後、ライフスタイルを見直そうと思い立ち退職したんです。カフェプランナーの資格を取得し、フリーランスとして、カフェの立ち上げなどのお仕事を行なっていました。接客から、空間作りへと移行していったんですね。ライフスタイルを見直す中で、家でも料理を楽しむようになっていましたが、友人のお店の手伝いで料理をしたり、カフェのメニュー開発に関わったり、プランニングしたお店のシェフから料理を学んだりしていくうちに、料理がどんどん好きになりました。友人たちも家によく集うようになり、多いときには月に3〜4回ごはん会を開いていました。

    その後、31、2歳のとき、フードコーディネーターの資格を取得し、カフェの立ち上げのお仕事以外にも、フードコーディネーターの先生のアシスタントをしたり、料理教室のトレーナーとして働くようになり、友人から料理を教えてと言われることも増えていったんです。自然と家でも料理を教えるようになり、料理本の出版もしました。

    実はその頃、借りていた住まいが取り壊すことになり、引っ越しをしたんですが、引っ越し先も僅か半年でまた取り壊し、ということが起こって…。料理教室を本格的に始めようと準備を進め、いよいよスタート!という時だったので、はじめは途方にくれましたが、そうも言っていられず…。そんな中、この家に出会ったんです。かなり古い建物だったので、賃貸ですが改装自由とのことだったので、カフェプランニングの経験を生かし、思いきってキッチンスタジオを作ることに。図面をひくところからスタートして、友人たちに協力してもらい、すべて自分たちでリノベーションして作りました」。

    料理教室で配布されるレシピ。自宅でも簡単に再現できる、野菜たっぷりのおもてなし料理を毎月テーマを変えて教えているのだそう

    カフェの店長や、カフェプランナーとしてメニュー開発や空間作りをしてきたこと、料理教室の講師やアシスタントをしてきたことなど柚木さんのさまざまな経験がひとつになり、生まれた場所なのです。

     

    使いやすいキッチンの秘密は動線

    柚木さんのキッチンの配置

    そんな柚木さんならではのアイデアが随所に詰まったキッチンを見せてもらいました。

    この棚もご友人の手作り

    「今はお料理のお仕事をしていますが、実は20代の頃は家では料理をほとんどしてなかったんです。でも、カフェで店長として働いていたこともあり、キッチンはとにかく動きやすさが大切だというのは実感していて。だから作業動線を一番大切にしています!効率のいいキッチンの方が料理は断然楽しくなりますからね」と柚木さんがおっしゃる通り、調味料や調理器具がたくさんあるのに、ごちゃごちゃしてなくて使いやすそう!

    キッチンの空間を作る上で、まず大切なことは「動線」に合わせて配置することだと教えてくれました。

    「野菜を出して、洗って、切って、加熱してという調理工程を考えて、ものの配置を決めていきます。例えばコンロのすぐ近くに調味料があったら便利ですし、片付けも、洗って、拭いて、片付けるという動作の流れに沿っていれば、食器棚の配置が決まってきます。料理は毎日のことなので、一連の動作がスムーズにできると、大変さは減りますから」というように、柚木さんのキッチンではすべて動作に無理がないように配置されていることがわかります。

    コンロのすぐ後ろにある調味料棚も無理なく手の届く高さに。

    加熱調理で使う網や鍋敷きは、コンロの横に吊るして置けば、パッと取ることができます。

    スプーンやヘラ、菜箸などの調理器具は、切ったり、混ぜたりする調理台のすぐ後ろにあり、手を伸ばせば必要なものがそこにあるように配置されているのです。

    動作の理にかなった配置のため、料理教室の生徒さんたちに細かなルールを伝えなくともどこになにがあるのか分かり、何人かが一緒に動いていても混乱しないのだそう。

    また、よく使うものは近くに配置しながらも、あまり使わないものはしまっておくのもキッチンをすっきり使いやすくする秘訣。

    食器棚の中も見せてもらいました。

    「食器棚は奥行きが浅い方が使いやすいので、この棚は浅めに作ってもらったんです。奥にも置かなきゃいけないときは、目線より下の段に置くと奥まで見えるのでいいですよ。あと、使用頻度が少ないものは上の方に置いたり、同じ形や和食器、洋食器でそれぞれまとめると使いやすいし、すっきり見えますね」。

    柚木さんのキッチンでは調理の動線には調理器具が配置され、それとは別にカトラリー棚やグラス用の棚が置いてありました。

    「キッチンでは動きに合わせて、使いやすいように配置を変えていくことがとにかく大切。

    一度決めたら『これが絶対』と思わず、使っていくうちになんとなく使いにくいと感じたら、気楽に使いやすいように移動しちゃうのがいいと思います」と教えてくれました。

     

    アイテム選びでキッチンはもっとすっきり

    よく使うものは手の届く範囲に配置ということはわかったけれど、やっぱり見えるところに置いておくとどうしてもごちゃごちゃした印象になってしまうもの。そこで、柚木さんにすっきりと見せるコツも教えてもらいました。

    菜箸や軽量スプーンなど、たくさんの道具が置いてあるのにごちゃっとして見えない秘密は「素材」なのだとか。

    「素材や色数を少なく抑えるとすっきり見えます。私は無地のもので、ステンレス、木、シリコンのものが多いです。こういった素材の方が持ちもいいですしね。

    それを素材別に分けて入れているだけなのに、すっきり見えますよね?しまうのも『ステンレスのものはここ、木製のものはここ』という風にに分けるだけなので、簡単ですよ!」。

    使いやすさとおしゃれさの両立を図れるいいアイデアですね!

    また、細々としがちな調味料も瓶に入れ替えると統一感が生まれすっきりとした印象になります。

    お米もかわいらしい瓶に移し替えるだけで、印象が全然違いますね。

     

    キッチンアイテムを選ぶときの3つポイント

    「効率のよさ」を重視する柚木さんのキッチンには便利で使いやすいキッチンアイテムもたくさんありました。

    横からも上からも見える計量カップ

    その一部と便利なキッチンアイテムの選び方のポイントをご紹介します。

    【スタッキングできるもの】

    柚木さんがキッチンアイテムを選ぶ上で、特に意識しているのは「スタッキング」。大小さまざまな大きさのものがありながらも、かさばらずに収納することができます。ひとつにまとめることができるので、アイテム数が多くなってもすっきりと見せることができるのです。

    こちらはホーローのバットと大小さまざまなサイズの金ザル。ホーローのものは直火も使えるのでとっても便利!ちなみにどのアイテムも大きいサイズより小さいものの方が、数が多いのが柚木さんのキッチンの特徴。

     

    【ミニマムサイズ】

    スタッキングできるアイテムでも小さいものの方が、数が多かったのが印象的ですが、柚木さんのキッチンアイテム選びのもうひとつのポイントが「ミニマムサイズ」。

    レモンのサイズと同じくらいの小さなボウルと小皿も複数枚揃っています。

    「小さいサイズって実はとっても便利なんです!ちょっとしたものを洗ったり、切ったものを入れておいたり、混ぜたりなんでも使えますし、並べても場所を取りません。ついついみなさん大は小を兼ねると思って大きめサイズのアイテムを選びがちなんですが、ご家庭で作る料理だったら、小さなサイズのアイテムってすごく便利だと思います」とのこと。

    シリコンのヘラ(無印良品のジャムスプーン)と泡立て器も長さ20cm前後とミニマムサイズ。小さなシリコンのヘラは瓶の底に残ったソースをすくえ、熱にも強いから便利なのだそう。また、泡立て器もちょっとソースを混ぜたりするときにちょうどよいサイズ。

    口の小さなトングは焼き肉用のものなのだそう。調理のときはもちろん、サーブのときも使え、収納にもかさばらないのでおすすめとのこと。細くてスタイリッシュなデザインもおしゃれですね。

    柚木さんのキッチンには本当にミニマムサイズのアイテムがたくさん!ラップやキッチンペーパーもミニマムサイズでした。

    「大きなサイズも持っていますが、意外と小さいもので十分なんです!お茶碗や小皿は15cm幅のラップを使えば無駄がありません。大抵のお皿も22cm幅で足ります。キッチンペーパーも4分の1サイズに切って使っています。ちょっと拭くぐらいなら、これくらいのサイズで足りますから。切ってまとめておけば見た目もスッキリ見えますし、ミニマムはひとつ重要なポイントですね」。

    ゴミ袋も小さいサイズを使用していました。

     

    【いろいろ使える】

    最後のキーワードは「いろいろ使える」アイテム。

    例えば、手ぬぐい。たくさんのかわいい手ぬぐいを持っているという柚木さん。

    お料理をする際には、腰につけて手拭きとして使用したり、食器拭きに使っているのだそう。「食器拭きにすると毛がつかなくていいんですよ。また、手ぬぐいはすぐ乾くし、かわいいデザインも多くて楽しいですよね。他にも何か包んだり、畳んで鍋敷き代わりに敷いたりと、いろいろ使えるので便利です」。

    多様な使い方が可能なアイテムとして、カッティングボードも。柚木さんのキッチンには大小たくさんのカッティングボードが並んでいました!

    「カッティングボードとしてはもちろん、お皿としても使えるし、調味料を並べるだけでもぐっとおしゃれなテーブルになるので使い勝手がいいんですよ」と教えてくれました。

    キッチンアイテムを「スタッキング」、「ミニマムサイズ」、「いろいろ使える」といったポイントから選ぶということは、すっきりと無駄のない効率のよいキッチンを作る秘密なのかもしれませんね。

    最後に使い勝手のいいキッチンの作り方の秘訣を聞いてきました。

    「使い勝手がいいか悪いかは、不都合な部分を見つけることからはじまります。『なにか効率悪いな〜』と感じたら、どんどん使いやすいようにアレンジしていくべき!ついつい、最初にルールを決めちゃうと守らなきゃな…って思っちゃうんですけどね。

    配置をアレンジしたり、便利アイテムを上手に使って、自分にとっての効率のよいキッチンを少しずつ作り上げていってください。効率のよいキッチンは料理も楽しくなりますから!もともと料理をしていなかった私がそう実感しているので(笑)」。

     

    柚木さんのキッチンには料理が楽しくなるヒントがたくさんありました。「効率よく使うにはどうしたらいいのだろう?」まずはそこから、使いやすく料理が楽しくなるキッチン作りをはじめてみませんか?

     

    • 柚木さとみ(ゆぎさとみ)
    • 料理家、カフェプランナー、フードコーディネーター
    • 毎月開講の料理教室「さときっちん」を主宰する傍ら、雑誌へのレシピ提供、企業のレシピ開発、ドラマの料理制作なども手掛ける。著書に「からだがよろこぶ!菌活レシピ」(幻冬舎ルネッサンス)他。2016年7月スタートのドラマ「侠飯〜おとこめし〜」(テレビ東京)では料理制作を担当。
    • オフィシャルサイト「さときっちん

     

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