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    ヒバリ舎直伝!片付けられない人のための片付け&収納術〜クローゼット編〜

    すっきりきれいな部屋に憧れて、年末にがんばって掃除したはずが、気付いたらもう元通り…。こんな風に悩んでいる人はきっと多いですよね。でも、それはあなたが片付けられないのではなく、やり方があなたに合っていないだけなのかも?今回は、片付けが苦手で困っている人を対象にレッスンやセミナーを開催している「ヒバリ舎」さんを訪問。代表で整理収納アドバイザーの内山美恵さんに、片付ける時のコツと心得を教えていただきました。

     

    きれいな部屋の第一歩はやっぱり「モノを減らす」こと

    今回は誰もが収納に頭を悩ませる服の収納を例に、片付け方をご指南いただきました。第一段階はいたってシンプル、とにかく量を減らすこと!「片付けられないと悩んでいる人のほとんどが『モノを捨てられない』人なんです。使わないまま溜めこんだモノを思いきって処分できれば、片付けは8割済んだも同然」と内山さん。使うモノ、必要なモノだけにすると何が足りないかも分かり、買い物もしやすくなるそう!

     

    捨てる服と残す服の線引きは「着るか、着ないか」

    「着られるか、着られないか」だと、ほとんどの服は「着られる」に当てはまるのでNG。 「いつか着る」や、「痩せたら着る」という理由でとってある服も、実際は不要な服なのだそうです。

    「『いつか』というのは具体的なシーンを想定できていないので、残念ながらそのタイミングはどんなに待ってもやってきません(笑)。『痩せたら』もダメです。痩せればいろんな服が似合うのがうれしくて、新しい服が欲しくなっちゃうと思いませんか?」。

    「いつか」と思いつつ着ていない服は、2年を目安に見切りをつけましょう!

    思いきってモノを減らしたら、次はいよいよ収納方法に着手。内山さんのクローゼットを見せてもらうと、とてもすっきりしていてどこに何があるかがひと目で分かります。これなら朝、その日着る服を決める時にも選びやすいですね。こんな理想的な状態を作り、キープするためのコツを教えてもらいました。

     

    収納量よりラクさ最優先でベストをキープ

    衣類をできるだけコンパクトにするならたたむのが一番。ですが、毎日たたんで、しまって、翌朝にはまた別の服を取り出して…。分かっているけど、それが忙しいとなかなかできなかったりするんですよね。内山さんいわく、重要なのはやり方ではなく「自分がその方法で続けられるかどうか」だそう。

    「片付けが苦手な人ほど『こうしなきゃいけない』というやり方にこだわる傾向がありますね。そして一度はきれいになっても結局すぐ散らかってしまい、さらに自信を失う…という悪循環に陥りがち。すべてのモノは一度片付けて終わりではなく、出して使うんだということをお忘れなく。しかも毎日のことなので、自分にとって一番ラクな方法を追求しましょう」。

     

    よく着る服は「吊るす」が一番!

    「出番の多い服はハンガーにかけて収納するのが一番ラク!」と内山さん。

    「大変と感じる作業は絶対に続きません。家で洗えるTシャツやカットソーなどは、洗ったらハンガーに吊るして干し、乾いたらそのままクローゼットへ入れちゃいましょう。たたむよりも収納できる量は減りますが、衣類の管理が格段にラクになりますよ」

     

    超優秀「マワハンガー」で一気にスッキリ!

    「吊るす収納を実践してみようという人にはぜひこれを使ってほしい!」と内山さん激押しなのが、ドイツ製の「マワハンガー」。 その特長は

    1)薄いのでかさばらず、たくさんの衣類を収納できる

    2)すっきりとしたデザインで、シャツ用、パンツ用など種類も豊富

    3)服がかかる部分にゴムが張られており、キャミソールなどもずり落ちない

    ハンガーを同じ種類に統一して服の肩の高さが揃っているだけで、こんなにすっきりとした印象に。見た目に変化が出れば片付けを続けるモチベーションにもなりますよね。とにかくすぐに効果が欲しい人は、ここから始めるのもいいのかもしれませんね。

     

    服の位置はシーン別・使用頻度順に

    たとえば引き出しに入れる時、服はどんなグループで分けていますか?着るシーン別にまとめて置くことで、服がぐっと見やすく選びやすくなるそうです。

    「たとえば同じシャツでも、パリッとしたYシャツとカジュアルなネルシャツでは用途はまるで変わってきますよね。私は、仕事用のカットソーとパンツを同じ引き出しに入れ(写真左)、別の段には部屋着で使う服やレギンスを入れています(写真右)。こうやって着るシーン別でまとめておけば、ひとつの場所を見るだけでいいので服選びも時短にもなりますよ」。

     

    立てて入れれば、探すのも出すのもラク

    ニットなどハンガーにはかけずに収納したいもの、頻繁には着ない衣類はたたんで収納します。けれど、そのまま重ねてしまうと下に入れたものが見えず、取り出すのも大変。倒れないところまで折りたたみ立てて入れることで、開けた瞬間に何が入っているかがすぐ分かり、出し入れもスムーズに。

    「下着のパンツなどは引き出しにそのまま入れるだけで、たたまなくてもいいと思います。だって誰かに見せるわけじゃないし(笑)。大事なのは、自分がひとつひとつをちゃんと管理できていることですから」

    きれいにするということよりも、「自分で管理、把握できる」ということが大事なのですね。それならなんとかできそうな気がしてきます。

     

    収納ケースは、入れるものに合った深さを選ぶ

    収納ケースはどんなものがいいのか気になるところですが、衣類の収納には深さが18〜24cmくらいの浅めのものがおすすめです。それ以上深いと衣類を立てて入れるには深すぎるのだそう。

    「上の部分が空くとそこがデッドスペースになってしまうし、空いた部分があるとさらにモノを入れたくなってしまうでしょ?せっかく立てて入れても、重ねてしまったのでは意味がなくなってしまいます。

    たくさん入るからと思って大きなものを選ぶ人が多いですが、避けた方がいいですね。大は小を兼ねるという考えは捨てて、入れるモノに合わせた深さのケースを選ぶとよいでしょう」。

    大きなものなら何でも入るから、とりあえず大きめなものをと思いがちですが、浅めのものがいいとは!入れるものに合ったサイズの収納ケースということを意識することが大切なのですね。

     

    出す・使う時のためにスペースには余裕を

    スペースをできる限り活用しようと、すき間なくモノを詰め込んでいませんか?確かにきっちりピシっと収まった瞬間はきれいですが、モノが見えにくく出し入れもしづらいので散らかった状態に逆戻りする原因になってしまうことも。

    モノの量はしまうスペースの80%程度がベストなのだそうです。「これは見た目の印象への効果も大きくて、少しゆとりがある方がすっきりして見えるんですよ。洋服屋さんのラックってきれいだし、服がたくさんかかっていてもパラパラと動かせて見やすいですよね。あのゆとりをお手本に」。

     

    「ひとまず保留」なモノの、明確な置き場所を決める

    たとえば今の季節に出番の多いセーターや汗のかかない時期の部屋着は、一度着たらすぐ洗濯とはなりませんよね。かといってそのままクローゼットにしまうのは気が引けて、つい椅子の背もたれやベッドの上に…なんて経験ありますよね。実はこれこそ、部屋が散らかる原因。「今だけここに置いておこう」が積み重なって、結果的に部屋中にモノを溢れさせてしまうんです。

    「おすすめはバスケットなどを用意して、とりあえずそこに入れるようにする方法。そのまま置いただけでは散らかって見えるのが、『バスケットに入れた』という行為が加わるだけで不思議と気にならなくなるんです。部屋の隅にあっても浮かない、見た目のかわいいものを選んでみて。私はこのタブトラッグスがお気に入りです」とのこと。

    また、こういった「ひとまず保留バスケット」は、普段の行動の中で実際に脱ぎ着する場所に置いておくとよいそう。

    「帰ってコートを脱いで、セーターを脱ぐ。そこにバスケットがあればすぐに入れられるけど、そのセーターをわざわざ別の場所に持っていくというのはなかなか続けられないものですから。普段の生活行動を振り返って、置き場所を決めるというのもコツのひとつですね」。

    「『片付けられない=だらしない』と見られがち。私も小さい頃、片付けができないと叱られたし、大人ならできて当たり前のように言われるけれど、でも片付け方なんて今まで誰も教えてくれたことないんですよね。片付けができないのは、走るのが苦手、歌うのが苦手という人がいるのと同じこと。やり方を誰かに教わったり、人の手を借りることに引け目を感じることはないと知って、もっと楽な気持ちで取り組んでほしいですね」。

    「できない自分を責めなくていい」内山さんのお話の中で特に印象的な言葉でした。「お手本的なやり方にならうのではなく、自分にとって一番ラクな仕組みを自分で作ればいい」というのも目からウロコ。「きれいにしよう!」と意気込むよりも、「きれいをキープできるラクな方法を見つける」ということなんですね。

    なんだか片付けのハードルがぐっと下がった気がしませんか?今こそ苦手意識を克服して、きれいで心地いい部屋で今年1年を過ごしてください。

     

    ■取材協力

    ヒバリ舎

     

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