
今年のパリは暖冬で、珍しくまだ雪が1回も降っていません。それはそれで、ちょっと寂しい気にも…。
とはいえ、寒くどんより曇天の日々は変わらず…ということで、今回は、長い冬に欠かせないフランスの定番家庭料理をご紹介します!
フランスのおふくろの味!ポトフ
フランスの食卓の冬の定番といえば、やっぱりポトフ。日本のおでんのような存在です。野菜とお肉をブイヨンにいれて、じっくり3時間は煮込むと、野菜に味が染みわたり、お肉はとろんとろんとなっていきます。
フランスのおふくろの味のひとつなのではないでしょうか。
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子どもも大人も楽しいラクレット
若いカップルの家族やお友達を呼んでのパーティの定番メニューがラクレット。ちょっと機材は場所を取るのですが、それを差し引いても欲しくなるほど魅力的なラクレットウォーマー。
上の鉄板には、保温しておきたいジャガイモのお皿などを乗せておくこともできます。
ラクレット用のとろけるチーズを5mmくらいのスライスにしておき(結構厚め!)、卓上オーブンに数分入れるとチーズがとろけてきます。だんだんとお焦げになっていくのも楽しみ。1人1人好みでチーズを溶かすことができるのが魅力です。とろとろチーズを、茹でたジャガイモやソーセージや生ハムなどのシャルキュトリーにかけていただきます。
もちろん、チーズフォンデュも冬の定番です。山の方では、今でもチーズフォンデュが主流なのではないかと思います。
ラクレットと何が違うかというと、実はチーズが違うのです。ラクレットは、ラクレット専用の四角い形をした溶けやすいチーズのことを使用しますが、チーズフォンデュは、エメンタール、コンテ、グリュイエールチーズなど、3種類くらいのチーズを細かく刻み、白ワインに少しずつ溶かし入れ、乳化させて作っていきます。
小さく切ったパンを先が尖った棒に刺して、溶けたチーズを絡めとりながら食べていくのがチーズフォンデュです。フランスでは、ちょっと乾き気味のバゲット系のパンがベストマッチといわれています。ラクレット同様、付け合わせはジャガイモとシャルキュトリー、サラダなどが定番。実は、日本では意外と知られていないかもしれませんが、チーズフォンデュの鍋につけるのはバゲットだけ。チーズが汚れてしまうので、野菜や肉などは直接入れないのです。
最後に卵を入れてスクランブルエッグチーズにアレンジする家庭もあるようですよ。
チーズフォンデュは、ワインがたくさん入っているので、子どもが小さいうちはワインの入っていないラクレットの方が手軽で人気のよう。
じっくり煮込んでおいしいブッフブルギニョン
ブルゴーニュ地方名産の牛肉の赤ワイン煮込み。家庭料理の定番でもありますし、レストランでも出てくるお料理です。前日から煮込んだ方がまろやかになるとも言われており、まるで日本のカレーのよう。じっくりゆっくり煮込んで野菜が溶けてなくなるくらいでもおいしいと言われています。
▶ブッフブルギニョンのレシピはこちら
この他にも、秋から冬においしくなる食材を使ったきのこ料理や、バターをたっぷり使ったパイ包み、モロッコ料理の代表とも入れるクスクスなどの煮込み料理も冬の定番家庭料理レシピです。
最近では、冬でもトマトなど夏野菜が買える時代になりましたが、それでもやっぱり旬のカブや人参などの根菜やキャベツなどの野菜が、一番旨味があっておいしい気がします。日本の冬の定番メニューに飽きてきたな…という方は、ぜひフランスの家庭料理も参考にしてみてくださいね。
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