ワインの友と言えばチーズですが、蒸し暑い夏には冷たいフレッシュチーズが特におすすめです。熟成行程を経ずに造られるフレッシュチーズは、新鮮だからこそ味わえるジューシーなミルクの甘味とさっぱりとした食感が特徴です。そのおいしさを堪能するためには、よく冷やして食べるのが1番！夏にぴったりなチーズなのです。
今回は、食欲がなくなりがちの夏こそフレッシュチーズの出番！ということで、フレッシュチーズを使った簡単おつまみレシピをいくつかご紹介したいと思います。
リコッタとフルーツのカナッペ
リコッタは、チーズ造りで得たホエイにミルクまたはクリームを加え、加熱凝固させて作られたイタリアのフレッシュチーズ。リコッタにはイタリア語で「2度煮る」という意味があります。
まず、好みのフルーツを適当な大きさにカットして、たっぷりのホワイトバルサミコと少しの新鮮なオリーブオイルでマリネしておきます。ホワイトバルサミコがなければ、白ワインビネガーとハチミツでもかまいません。
食べる直前にクラッカーにリコッタチーズとマリネしたフルーツをのせればできあがり。お好みでリコッタチーズにカルダモンを少しふりかけると、爽快な香りが広がります。さっぱりとしたカナッペなので、夏のアペロに一押しのおつまみです。軽めの白ワインやスパークリングワインと合わせてどうぞ。
カッテージチーズでオードブル
脱脂乳を原料として作られるカッテージチーズは、脂肪分が非常に少ないヘルシーチーズ。スモークサーモンやアンチョビ、生ハム、オリーブなど比較的塩分や油分の多い食材と合わせると、マイルドな味わいになり、さらに仕上げにレモンをぎゅっとしぼるとさっぱりといただけます。食材の塩味とレモンの酸味で調味料いらずの簡単カナッペです。ボリューム感のある白ワインやよく冷えたロゼワインと合わせて。
マスカルポーネのくるみクリーム
ティラミスでご存知の方も多い、イタリアのマスカルポーネを使ったレシピを。
マスカルポーネを泡立て器でまぜてなめらかにしてから、刻んだクルミ、塩、コショウをまぜるだけ。ディップとしてパンやクラッカーにぬって食べてもおいしいのですが、今回はこのクリームを白カビチーズにサンドしました。
今回はサンタンドレという白カビチーズを使用しました。熟成すると表皮に少しクセがでてくるので、気になる場合は食べる直前に表皮を取り除いて下さい。
サンドする白カビチーズはクセの少ないものなら何でもかまいません。白カビチーズをカットして、くるみクリームをはさみ、サランラップで包んで、しばらく冷蔵庫で冷やし固めます。食べる直前に冷蔵庫から取り出し、まだ固いうちにカットすれば見た目もきれいな縞模様の断面に。ホームパーティーでも大人気のチーズアレンジです。少し冷やしたフルーティーな赤ワインと。
フェタのステーキ!？「サガナキ」
冷たく冷やした生の状態がおいしいフレッシュチーズですが、加熱して食べる話題のフレッシュチーズ料理「サガナキ」をご存知ですか？
「サガナキ」とは、1cm程度の厚さにスライスしたチーズに小麦粉をはたき、芳ばしく焼いて食べるギリシャの料理。現地ではグラヴィエラやカセリといったチーズで作られることが一般的だそうですが、日本で手に入りやすいギリシャのチーズ、フェタチーズでも作れます。
羊乳（山羊乳がミックスされている場合もあります）で造られるフェタチーズは、外皮のないソフトチーズです。熟成はさせませんが、保存性を高めるため2ヶ月間塩水に漬け込んだあと、出荷されます。ですから、開封して塩辛いなと感じた場合は薄い塩水にしばらく漬けて、塩抜きしてから調理して下さい。
小麦粉をはたいたフェタチーズをオリーブオイルでじっくりと焼き、程よく焦がします。
最後にハチミツを垂らしてたっぷりレモンをしぼり、ドライオレガノをふりかけてでき上がりです。一時期、ギリシャ料理レストランで人気になった「サガナキ」ですが、自宅でも簡単に作れるのでぜひチャレンジしてみて下さいね。
フレッシュチーズはいずれもクセがないのが特徴。なので料理へのアレンジも自在です。今回ご紹介したレシピの他にも、ツナやオイルサーディンの缶詰とほぐしてまぜたり、塩、コショウと好みのスパイスやハーブとまぜてディップにしたり、ハチミツをたらしてデザート感覚で食べたりと、どんな食材とも合わせられるので大変便利です。かつおぶしと醤油で和風に仕上げてもおいしいですよ。
夏は暑くて料理をしたくないときや、食欲がないときがありますよね。そんなときは、冷たいワインとみずみずしいフレッシュチーズで喉を潤してはいかがでしょうか？フレッシュチーズを自由にアレンジして、真夏のアペロを楽しんで下さいね。
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