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雅姫さんの日々の暮らしと小さなしあわせ

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雅姫さんの日々の暮らしと小さなしあわせ

PARISmagが気になる方々へ会いに行き、「小さなしあわせ」のヒントを教えてもらうインタビュー企画。今回のゲストは11月7日に『SENS de MASAKI vol.7』を発売した雅姫さんです。

モデル業はもちろんのこと、ファッションデザイナーなどいくつもの顔を持つ雅姫さん。今までの歩みや仕事の転換点、『SENS de MASAKI』のお話、大切にしている暮らしのことについて伺ってきました。

雅姫(まさき)

1990年、雑誌『an・an』でモデルデビュー。以降、雑誌・CMなどで活躍。1999年、東京・自由が丘に着心地の良い大人のカジュアル服の店「ハグ オー ワー」、2004年に暮らしを彩る衣食住を提案する店「クロス&クロス」の2店舗をプロデュースし、自らデザイナーも務める。世界的ブランド「チャン・ルー」「ヴァネッサ ブリューノ」「レペット」等とのコラボレーション商品も多数。

ライフスタイルは幅広い年代の女性の憧れであり、それらをまとめた著書は30冊以上に及ぶ。代表作である『SENS de MASAKI』は、センスを磨く暮らしの教科書として責任編集のもと、シリーズ化。夫と娘、3頭の愛犬との暮らしぶりが楽しいインスタグラムも大人気である。

 

選ばれるのを待つのではなく、ありのままの自分でいることを選んだ

雅姫さん

—雅姫さんはモデルのお仕事を始め、今はファッションデザイナーやムック本『SENS de MASAKI』の責任編集など幅広いジャンルで活躍しています。もともとモデルを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

雅姫さん(以下、敬称略):高校卒業後に秋田から上京し、専門学校でディスプレイデザインの勉強をしていました。19歳のある日、知り合いの美容師さんに呼ばれ、雑誌『an・an』のビューティーページにモデルとして参加する機会があり、それがきっかけでモデルのお仕事がスタートしました。

モードなテイストや海外フォトグラファーとの撮影など、今とは雰囲気の異なるお仕事も多かったです。仕事は順調で意欲的に取り組んでいましたが、22歳のときに結婚し、23歳で子どもを出産。そこで、ライフスタイルが大きく変わりました。

—どのようにライフスタイルが変わりましたか?

雅姫:家にいる時間が多くなったので、自然と暮らしを大切にするようになりました。同年代は夜遅くまで遊んでいても、私は1人早起き生活。20代にしておばあちゃんみたいな生活で(笑)。周りの活躍やキラキラとした生活に憧れることもあったけれど、インテリアにこだわったり、お花を飾ったりする丁寧な暮らしが私にはすごく合っていました。

そのうち、お家に遊びに来たライターさんが「雅姫さんのご自宅、素敵ですね」と言って自宅や暮らしぶりを雑誌で紹介してくれるようになったんです。当時はモデルが自宅を公開すること自体珍しかったので、読者の反応も良くて。

『BRUTUS』や『Olive』、『LEE』などの雑誌でもインテリア特集が増えていった時期でもありました。

雅姫さん

雅姫:たとえばオーディションでは、モデルは選んでいただく立場ですよね。容姿だけで合否が決まることもありますし、スタイル抜群の子が多く、当時はモデルとしての自分にコンプレックスもありました。

でも、私は自分の基本である暮らしを提案し始めたら、自分の名前で仕事が来るようになりました。そのとき「じゃあ、私は飾らずありのままでいればいいか」と吹っ切れたんです。オーディションに行くのもやめましたし、「誰かに選ばれなくていい。分かってくれる人を大切にしよう」って。

—その後27歳で、ファッションブランド『ハグ オー ワー』を立ち上げられたんですよね。何かきっかけがあったのでしょうか?

雅姫:子どもが生まれて、自分の娘に着せたい服をあまり見つけられなかったことがきっかけです。当時、子ども服と言えばアップリケはマスト!みたいな感じで。もちろん洋服を作ったことはありませんでしたが、でもきっとみんなこういう服が欲しいだろうな〜ってアイデアを元にデザインをして、自由が丘で『ハグ オー ワー』を始めました。

今思えば本当に手探りでしたが、雑誌『LEE』のすみっこに「ご希望の方にカタログを送ります」と記事を載せてもらったところ、お申し込みのお手紙がポストに入り切らないくらい殺到して(笑)。自分の感性は間違っていないのかも…と少し自信につながりました。気付けばお店を開店してから、もう18年です。

 

大人だから学びたい『SENS de MASAKI』創刊のきっかけ

—そして2014年に責任編集ムック『SENS de MASAKI』を創刊しました。創刊の経緯を教えてもらえますか?

雅姫:昔から、雑誌や書籍でインテリアや暮らしの楽しみ方を提案してきましたが、私が40歳になった頃から、そういう企画やページに余裕がなくなっていくように感じました。だんだんと暮らしの提案などのテーマも少なくなり、収納ノウハウや冷蔵庫の中身チェックみたいな実用的な内容が多くなってきたのかな。

そのとき、今までの読者…つまり暮らしに興味を持つ人の行き場がなくなってしまったと思ったんです。収納や時短術みたいなハウツーも悪くないけれど、私は料理をしたり、お花を部屋に飾るといった生活を楽しむ行為があるからこそ、仕事をがんばれるという感覚を持っていて。同じ気持ちを持つ読者が求める誌面がなくなったから、自分が作りたいなって。

雅姫さん

雅姫:あとは、もっと学びたいという思いもありました。

—学びたいというのは具体的にどういうことでしょうか?

雅姫:40歳という節目を迎えたとき、1つひとつのことを詳しく知りたいなぁと思ったんです。

私は興味の幅が広いけれど、それぞれの分野に師匠がいるわけでもないし、スタイリストでも料理家でもありません。自己流でずっと歩んできたから、恥ずかしながら、この年齢になっても知らないことがたくさんあります。

普段生活に欠かせないお花についても、くわしい性質など知らない事も多いと気づき、もっと深く学んでみたいと思うようになりました。いつも作る料理レシピを教えてと言われても、自己流だから不安なわけです(笑)。

洋服作りも雑誌作りも、その場その場で良いと思ったものを作ってきたけど、どうしても仕事に追われてしまい、季節が流れるのがあっという間だったんですね。だからそろそろ、暮らしのあれこれを地に足つけて学ぼうと思って、衣食住をテーマにしたムック本『SENS de MASAKI』を創刊しました。

 

雅姫さんのリアルがぎゅぎゅっと詰まっています

雅姫さん

—ここからは『SENS de MASAKI』についてお話を聞かせてください。まず『SENS de MASAKI』はどんなコンセプトで作っているのでしょうか。

雅姫:『SENS de MASAKI』は「センスを磨く暮らしの教科書」とうたっています。「衣食住」をテーマに今までの「かわいいな〜」「きれいだな〜」という感覚を少し突き詰めて学んでみようというコンセプトです。

例えば日本には伝統的な工芸品や、ストーリーのある道具がたくさんありますよね。そういうモノの背景を知るために、取材に行ってお話を伺う。今まであやふやだったおせち料理の作り方をきちんと料理家の先生に習う。贈り物のマナーについて改めて考えてみる。教科書のように学べる1冊です。

SENS de MASAKI vol.7

—誌面の内容は誰が、どんな風に考えていますか?

雅姫:内容は私が編集者・ライター・デザイナーさんたちと一緒に考えます。今、私が気になることや学びたいことがそのまま誌面に反映されることが多いです。

例えば、最新号のテーマは「大人をもっと楽しもう!」。「じゃあ雅姫さんは大人になって何が変わったの?」と企画会議で聞かれて「あ、大人になって珈琲飲めるようになった!」と。そこから「最近コーヒーにはまってます」という特集が決まりました。

あとは、逆に周囲が私に聞いてみたいことを誌面で取り上げることも多いんです。よく夜遅くにパスタを作ってInstagramでシェアしているのですが、投稿を見た編集者から「あんな夜遅くに何やってるの?」と不思議がられて(笑)。そこから「真夜中のパスタ」という企画が生まれました。

雅姫さんが作る、真夜中のパスタ

—個人的に「真夜中のパスタ」が面白かったです。雅姫さんのプライベートを垣間見ているような、リアルな空気感が伝わってきました。

雅姫:実はリアルに夜中に自宅で撮影しています。 まさしく、本当の自宅の真夜中感が伝わるページに仕上がりましたね。

今回の号は薬膳ごはんというからだに良い企画もありながら、夜中にパスタを食べるというジャンクな内容も入っていて。方向性がバラバラで大丈夫かなって思うんですけど、編集者からは「良いよ、雅姫ちゃんのムックだから」って言ってもらって「ま、いっか」って納得しています(笑)。

雅姫さん

 

すべて手がけることで生まれる「隙」が味

—たしかに一般的な雑誌は毎回テーマやモデルが変わりますが『SENS de MASAKI』は雰囲気が統一されていて安心します。

雅姫:それは多分、スタイリストがついていないからです(笑)。

雅姫さん

—雅姫さんが自分でスタイリングされているんですか!

雅姫:私が料理も雑貨もお洋服も基本的に全部スタイリングしています。言ってみれば自作自演(笑)。ファッションページでは、自分が着たい服を探し、電話でリースの予約をして、自分で借りに行っています。プロのスタイリストが入ると美しくキマる反面、美しすぎて他人事に感じてしまうこともあると思うんです。すべて私がやっているからこその隙が良いのかもしれませんね。

カッコ良いライフスタイル誌も良いけれど、自分とかけ離れていてあまり現実味がなかったりします。情報がぎゅっと詰め込んである雑誌も疲れちゃう。『SENS de MASAKI』は基本的に日常に寄り添った内容で、暮らしを大切に楽しもうという想いが1冊の中でゆるやかに流れていくよう心がけています。

 

気の持ちようで毎日はとびっきり楽しくなる

—少し話が変わりますが、雅姫さんは何度かフランスに足を運んでいますよね。もし素敵な思い出があれば教えてください!

雅姫:フランスには30代前半のとき『やさしい生活 やさしい時間』というムック本の取材で毎年夏に2週間、主に南仏へ行っていました。

—2週間も!うらやましいです。

雅姫:フランスではシャンブル・ドット*に泊まるのが楽しかったですね。近くのマルシェで果物やパンを買って料理したり、夜は庭から星を眺めたり…。

でも、美しいものやかわいいものを見ると、みんなに教えたいって気持ちがむくむく湧いてくるんです。ゆっくりするはずが、結局、写真を撮ったり話を聞いたりして忙しくしていましたね。「良いものを誰かに届けたい」という気持ちが、今の仕事につながっているんだと痛感します。

*シャンブル・ドットは今で言うAirbnbみたいなもので、実際に生活しているフランス人のお部屋を借りて宿泊します。

雅姫さん

—雅姫さんのお話を聞いていると、たったひとつを突き詰めるだけが正解じゃないのかもしれない、と新たな視点に気づくことができます。

雅姫:私はモデルもするし、洋服のデザインもする。雑誌も作る。いくつかのことを同時進行で進めているから、毎回ギリギリでいつも綱渡り。まあ、でもそれもおもしろいかなって最近は思っています。全部がんばろうとすると壊れちゃうから、たまにはさぼったり、ふっと消えたりしてね(笑)。力を抜くことも大切だと思うので。

—最後に雅姫さんが考える小さなしあわせについて教えてください。

雅姫:春先、庭に出たときに球根からぴょこって芽が出たり、ヒヤシンスが咲いたり。毎日通る公園の景色が季節によって移り変わり様子を眺めたり。太陽の光がキラキラまぶしかったり。小さなことだけれど、自然の生命力を感じられるとうれしいです。

あとは家族が健康でいることですね。私、家のことが不安だと「仕事をがんばろう」と思えないんです。

雅姫さん

—暮らしが雅姫さんの根っこにあるんですね。

雅姫:と言っても、暮らしだって全部はきっちりできません(笑)。だから、とりあえずお花だけは飾るとかここのワンコーナーは掃除するとか、自分なりのルールを作って守っています。1人でご飯を食べるときは、お気に入りの器に白いごはんと好きなおかずをトッピングして、ご満悦、みたいな。そういう小さなことでもすごく幸せなんです。

日常を豊かにするのって、これがないといけないとかじゃなくて、要は気の持ちようですよね。自分が自発的に目の前のことを楽しくすれば、毎日きっと楽しくなると思います。

 

雅姫さん、素敵なお話どうもありがとうございました!

 

  • ■書籍情報
  • SENS de MASAKI vol.7
  • 著者:雅姫
  • 出版社:集英社

 

 

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