「パンが好き」とひとくちに言っても、きっとみんなそれぞれ定番やお気に入りのパンがあるはず。クロワッサンが好き、やっぱり食パン、バゲットははずせない…など、気づくといつも同じパンばかりを食べているのでは?でも、これほどにさまざまなパン屋さんが存在するなか、1種類のパンに一途でいるなんてもったいない!
そこで今回は、新たなお気に入りパン探しにぴったりのお店を紹介します。
降り立ったのは東武スカイツリーラインの愛称で親しまれる、東武伊勢崎線・竹ノ塚駅。大きな道路を横目に進むこと10分。目的のお店『市東製作所(しとうせいさくじょ)』に到着しました。白い壁に大きな窓、グリーンの屋根が目印です。
お話を伺ったのは店主の市東さん。2018年6月にオープンした『市東製作所』のパンについて、人気メニューの「ぱん盛りセット」について教えていただきました!
食事と楽しむパンと地域によりそうパン作り
『市東製作所』には、ハード系のパンからデリ系のパン、甘いパンなどさまざまなパンが並びます。
「もともとはバゲットやカンパーニュなど、どちらかというとハード系のパンが中心だったのですが、地域性に合わせて柔らかいパンも増やしました。でもいちおしは、バゲットですね!もともと食事と一緒にパンを楽しんでもらえたらという思いがあったので、ぜひ試してみてほしいです」と市東さん。
市東さん渾身のバゲットの特徴は、なんと言ってもこの濃い色。
「強めに焼いているので、バリバリという食感でとても香ばしくておいしいですよ。色も濃いですが、小麦の甘みもしっかり感じられる濃い味わいに仕上げています」と市東さんが教えてくれました。
「今日はシチューなんだけどどんなパンがいいかな?」と今晩の料理に合わせて、購入するパンを相談するお客さんも。それもそのはず、バゲットをはじめ、カンパーニュやロデヴなど、食事に合うパンが充実しているんです。かと思えば、カレーパンや焼きそばパンなどもあり、目移りしてしまいます!
「焼きそばパンも、この街の人が好きかな?と思って作ったメニューです。いろんなものを試してもらいたいですし、迷ってもらいたいなと思います(笑)。お客さんにとって、それが1つの楽しみになったらうれしいですね」と話す市東さん。
これまで、『パーラー江古田』、『ベーカリー&レストラン 沢村』、『カヤバベーカリー』でパン職人として経験を積んできた市東さん。『市東製作所』でのパン作りのこだわりとお店のコンセプトをお聞きしました。
「パンは長時間発酵で作っていて、パンの種類によって使う水や酵母を使い分けています。ハード系は生地が締まるように硬水を使ったり、レーズン・サワード・ルヴァンなど酵母もすべて自家製です。
物件を3月に決めて、6月にオープンしてというスピード感でやってきたので、コンセプトはまだないです(笑)。これから工夫して、少しずつお店作りをしていきたいなと思っています」。
新たなお気に入りパンが見つかる「ぱん盛りセット」
店内にはイートインスペースも。気になっていたメニュー「ぱん盛りセット」をオーダーしました。すると店員さんが、並んでいるパンから数種類をピックアップ。どんな盛り合わせが楽しめるのだろうとワクワクして待っていると…。
想像以上の盛り具合に驚き!パン越しにパンを眺めるという、パン好きにとってはたまらないこの光景。
サラダもセットになっていて大満足の一品です。プラス100円でコーヒーか紅茶をつけることもできますよ。
「ぱん盛りセット」では、なんと7〜10種類ほどのパンをいただくことができます。
「きっと皆さん、買うパンがだいたい決まっていると思うんですよね。だから、こちらから提案することで、これまで知らなかったパンを食べて『こんなのもあるんだ!』と知ってもらえたらうれしいです」と市東さん。
バゲットなどのハードなパンは、オリーブオイルをつけても◎。外はカリっとしているのに中はもちっとしていて、その食感のコントラストがとても心地いい!
「ぱん盛りセット」で食べて気になったパンは、お店で購入できるのがうれしいですね。
実際に、このパン盛りセットで食べた「フリュイ・カンパーニュ」を購入!約40㎝はあるであろう細長い棒状のパンです。表面はガリっとした食感、そして中にはフルーツがたっぷり入っていてとてもジューシーなんです!ジューシーという表現がしっくりくるパンなんて、そうそう出会えません。
今は時間で区切らず、いつ訪れても「ぱん盛りセット」が楽しめます。盛られるパンはその日によって違うので、お楽しみに!
具沢山なフォカッチャ!季節のパンも気になる
近頃の人気のメニューは「チーズソーセージ」。生地に4種のソーセージを入れて、チーズと一緒にこんがり焼き上げています。
「やっぱり、自分でおいしいと思う食材を使いたいなといくつもソーセージを取り寄せたんです。そうして食べ比べてみると、けっこう差が大きくて。その中でも、おいしいお肉屋さんが見つかったので、そのお店から4種類のソーセージを取り寄せて使っています。外側はチーズでパリっと、中はふわっと柔らかいパンです」と市東さん。
こちらも人気のフォカッチャ。季節によって具材が変わるそうで、訪れた2月は「ほうれん草のフォカッチャ」をいただきました。
フォカッチャというとシンプルな食事パンを想像していたのですが、『市東製作所』のフォカッチャは具材がぎっしり。自家製のトマトソースに、ベーコン、そしてたっぷりのほうれん草!
今後も季節やイベントに合わせて、そのときどきに新たなパンが登場するそうです!
食事×パンの楽しみ方を教えてくれ、「こんなパンもあるの!」と新たな定番、そしてお気に入りのパンがきっと見つかる『市東製作所』。ぜひ、足を運んでみてくださいね。
- ■お店情報
- 市東製作所
- 住所:東京都足立区伊興本町1-3-22
- TEL:03-6315-6286
- 営業時間:[火〜土]8:00~19:00、[日曜日]8:00〜14:00
- 定休日:月曜日
※記事の内容は取材当時のものです。 最新の情報は、お店のHP、SNSなどをご確認ください。
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