年明け早々に日本で開催されたチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」。世界各国から名だたるお店が集結し、もちろんここフランスからも多くの出展がありました。その中でもとり分け多くの話題を集めたヤン・ブリス氏。名前を聞けば、イベントへ参加した方であれば強く印象に残っているのではないでしょうか。彼のお店『TOURBILLON(トゥルビヨン)』は、意外にもパリ南の郊外にあります。今回はそんな話題のシェフのお店へ行ってきました!
うず巻きのアイコンが目印!パリ郊外の名店『TOURBILLON(トゥルビヨン)』
前述した通り、お店はパリ南の郊外に位置するため、公共交通機関であればパリ市内から約1時間かかります。そういった少し不便な場所にあるとはいえ、土曜日の開店時のお店の前にはすでに多くのお客さんが列をなしていました。というのも、毎週土曜日には、ほぼフルラインナップの商品が取り扱われ、豊富な種類の生ケーキや焼きたての焼き菓子が陳列されるからです。お店自体のサイズは決して大きいものではありませんが、全体的に清潔感があり、陳列されるケーキたちが映える白を基調としたお店作りに好感を持ちます。
『TOURBILLON』という店名はフランス語でうず巻きという意味。ショーケースを見てわかるように、お店のアイコン的マークとしてうず巻きが使われています。多くのケーキのデザインにも使われ、お菓子が明るくポップな印象に。
キャラメルソースが入った上品な味わい「うず巻き柄のバニラタルト」
まず注文したのはこちらの渦巻き柄のバニラタルトです。バニラというシンプルな素材を全面に押し出す以上、パティシエの腕が試される大事な1品。さらに言えば、バニラタルトがおいしいお店は、確実に他のケーキもおいしいと個人的には思っています。
『TOURBILLON』のバニラタルトはバニラクリームがまったりとした口当たりで、最上部のシャンティクリームと混ざり合うことで、よりバニラの風味が引き立つとても上品な1品。中心にキャラメルソースが隠されており、味にリッチな深みが加わって、たまらないおいしを演じています。
本物のようなコロンとした形が愛らしい「青リンゴのタルト」
続いてはこちらの青リンゴのタルト。数あるケーキの中でひと際目立っていたこちらは、青リンゴのムースとピュレの爽やかな味わいが印象的です。周囲の薄いチョコレートで覆われているのはピスタチオのスポンジ生地と柑橘風味のサブレの土台。単純なムースで終わらせないシェフのこだわりと工夫が、少し時間をかけて訪問した苦労を吹き飛ばす喜びを与えてくれました。
そのほかにも焼きたてのフランやカヌレなど、焼き菓子類も豊富にあり朝食から午後のティータイムまでを幅広くカバーするラインナップが取り揃っていました。もちろん、タブレットやシトロネットなどのチョコレート菓子も多種多様で選ぶのが大変。あらゆる人の舌を一挙に満たすような、そんな素敵なお店でした。パリ旅行のついでにぜひ足を運ばれてはいかがでしょうか。
- ■お店情報
名前: TOURBILLON by YANN BRYS(トゥルビヨン) - 住所:2 Avenue Salvador Allende, 91160 Saulx-les-Chartreux, France
営業時間 :10:00-13 :00 14 :30-19 :00 (日曜日: 10:00-12:00)
定休日:月曜日
HP:patisserietourbillon.com
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