今日ご紹介するのは全長100mにも満たない小さな通りにも関わらず、パリのおいしいものがギューッと詰まっていて、ワクワク感がとまらないパリ2区にある通り「Nil(ニル)通り」。
メトロの3番線の「Sentier(ソンティエ)」駅を降りてすぐ。巨大なショッピングセンターでもありパリ近郊からの電車が多数乗り入れる「レ・アール」や、たくさんのカフェやレストランが並ぶ賑やかな商店街モントルグイユ通りを抜けた北側のエリアで観光客にも便利な場所です。
シェフも御用達のグルメが並ぶ通りNil通り
実はこのNil通りは先日このコラムでご紹介したレストラン『Frenchie(フレンチー)』と新しくできたばかりのショコラティエ『PLAQ(プラック)』もある通り。
その他にもワインバー、肉屋、魚屋、エピスリー(野菜やチーズなど食品)、ワイン屋、コーヒー豆屋、パン屋などが並んでいます。
でも、ありとあらゆるグルメが揃う通りというのはパリにはたくさんありますから、それだけではそこまで有名にはなりません。
Nil通りがスペシャルなのは、それぞれのお店がシェフも御用達のとっておきのお店ばかりだからなのです。
生産者から仕入れたプロ御用達の食材を一般の方にも
この通りを有名にしたのはこのシェフ御用達の魚屋、肉屋、エピスリーなどを経営する「Terroir d’Avenir(テロワール・ダブニール)」というグループ。 2008年にSamuel Nahon氏とAlexandre Drouard氏によって設立されたこの会社は、生産者と直接つながって質の高い食材をレストランやプロに向けておろしていたのですが、この評判が高まり、2012年からはプロだけではなく一般の人にも買えるようにということで、この通りに魚屋、エピスリー(八百屋)、肉屋、そしてその数年後にパン屋をオープンさせたのです。
私も実際にパーティーのための買い出しということでシェフ友達に連れられ何度も買い物に行ったことがありますが、プロ御用達なのを実感できるようなこだわりの食材たちを手に入れることができます。
レストラン『Frenchie』のオープンでさらに注目
そしてこの通りをさらに有名にさせたのが、2009年に登場した予約の取れないレストラン『Frenchie(フレンチー)』。
この人気店が『Frenchie Bar à Vins(フレンチー・バー・ア・ヴァン)』というビストロタイプのワインバー、『Frenchie To Go(フレンチー・トゥーゴー)』というテイクアウトできるファーストフード店(簡単なテーブル席もあり)、ワインカーブなどを次々と展開するようになり、Nil通りはすっかりおしゃれなグルメストリートになったのです。
今年9月にショコラティエ『PLAQ』オープンがしたように、今後も進化はまだまだ続くようです。ワクワクがいっぱい詰まった小さな通り。
歩けば1分で通り過ぎるような距離ですが、思わず気になるものがいっぱい見つかってカメラを構えてしまったりしてなかなか前に進みません。パリとおいしいものが大好きな方はぜひNil通りを歩いてみてくださいね!
- ■スポット情報
- Nil通り
- 住所:Rue du Nil,75002 Paris(地図)
- アクセス:メトロの3番線「Sentier(ソンティエ)」駅下車
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