3月末にサマータイムが始まると、フランスの日照時間はどんどん長くなります(逆に冬はとてつもなく日照時間が短い!真冬は朝9時を過ぎても夜中のように真っ暗なのです)。
冬の間、太陽を待ち焦がれていたパリっ子たちのテンションは4月、5月と日照時間が長くなるにつれ、どんどん上がっていきます。
そんな上がってきたテンションの中、開催されるのが「Fête de la Musique(フェットゥ・ドゥ・ラ・ミュージック=音楽祭)」。日照時間が最も長い夏至の日(6月21日)に開催される、1日中音楽を楽しむイベントです。
パリの至るところがコンサート会場に
広場や公園には大きな会場が設営され、有名人からオーケストラまで様々なジャンルのコンサートが開かれます。
あっちのカフェのテラス席の前ではムッシュー達のロックバンドが。こっちの店先ではフレンチシャンソンを歌うグループが。そこの公園ではギター片手にビートルズを歌う2人組が。このようにパリのいたるところで、プロアマ問わず様々な規模のミュージシャンが登場し、歌ったり演奏したりするのです。
音楽に耳を傾けながら過ごす1日
そして、そんな音楽に耳を傾けながらピクニックをしたり、散歩してあちこち渡り歩いたり、カフェで食事をしたり。みんなが夜まで明るい1日を、音楽と共に楽しむ日なのです。
1982年にフランスで始まったというこのイベントは、ヨーロッパだけでなく、今や世界中に広がりつつあるんだとか。日本でもあるようなのでもしかして知っている方もいるかしら!?
2ヶ月以上の大型バカンスが目前に迫ったこの時期は、大人も子どももすっかりバカンスモード。この日を境にフランス人の「バカンス」に向けてのテンションは、ますます上がっていきます!
やっと真っ暗になった夜中も、星空の下でまだまだ浮ついた余韻が残る「フェットゥ・ドゥ・ラ・ミュージック」の夜なのです。
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