10連休のゴールデンウィーク、みなさまどうお過ごしですか?今年の5月1日は元号が「令和」へと変わる歴史的な1日。もちろん欧米には西暦表示しかないので、海外に長く住み日本の「元号」を使わないうちに今が一体平成何年であるかもわからなくなってしまい、区役所で書類を書く際に「今、平成何年でしたっけ…?」なんて聞く羽目になったりしています。
フランスの5月1日はメーデー
さて、そんな「平成」から「令和」へと変わった5月1日は、フランスでは「メーデー、勤労感謝の日」となります。12月25日のクリスマス、1月1日の元旦に次ぐ大切な祝日。がっつり、どこの店もお休みとなり町中に静かな空気が流れる日です。
この日は日頃の感謝を込めて幸せを届けるという意味で、男女問わず大切な家族や友人にスズランを贈るという習慣があります。5月1日が近くなると、花屋の店先にはスズランが増え始め、当日は街中の花屋がスズランでいっぱいに!
ほとんどのお店が休みとなる5月1日ですが、花屋さんは稼ぎ時ということで営業するところが多いよう。
1輪だけの小さなブーケから小さな鉢植えはもちろん、この時期は大きめのお花のアレンジにもスズランが加えられたものが多くなります。
花屋だけではなく、お菓子屋にもスズランをモチーフにしたチョコが並んだり、スズランの造花がついたお菓子セットが作られたり、雑貨屋にはスズランがプリントされたクッションやポプリが並び、手芸屋さんにはスズランがデザインされた刺繍キットも。フレグランスショップではスズランの香りのアロマキャンドルが登場するなど、とにかく街中どこでも「スズラン」を見かけるようになります。
5月1日限定で街中に登場する即席スズラン屋さん
さらに5月1日に限っては路上や公園や店先など、誰でもスズランを売ってOKというルールがあり、この日は簡易テーブルや段ボールの上にスズランを並べて、「即席スズラン屋台」があちこちに出現します。
たった1輪の小さなスズランでも贈ってもらうとすごく幸せな気分に♪だから家族、友達みんながお互いにスズランを贈り合います。毎年同じものを贈り合うことになるとわかっていても、毎年欠かせない大切な行事なのです。
小さな1輪がいくつも集まって、家の中に広がるスズランの香り。5月1日は家の中を歩いているとふわっと漂ってくるスズランを感じながら、小さな幸せに感謝する日なのです。ぜひ、今年は日本でも日頃の感謝を込めて、身近な人にスズランを贈ってみてはいかがですか?
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