さまざまな新スポットができるパリ。2018年夏以降の新アドレスで1番注目されたのは、おそらく『ボーパッサージュ(Beaupassage)』だと思います。セーヌ川の左岸で今もっとも熱いスポットです。
「パティスリー通り」とも言われる7区のバック通り(rue de Bac)のすぐ横に、3つの入り口を持つパッサージュを繋ぐ素敵なグルメ散歩道ができました。
白樺などの緑をふんだんに取り入れたゆったりしたパッサージュで、通り沿いにはカフェテラスが立ち並んでいます。ラスパイユ大通り(boulevard Raspail)とグルネル通り(rue de Grenelle)に抜けられるので、アクセスもしやすいです。
有名店の料理をリーズナブルに楽しめる!
『ボーパッサージュ』の魅力はなんといっても、食!一流の有名シェフや食材店がずらっと軒を並べ、驚くほどスタイリッシュな空間になっていますが、ここではそんな名店の本格的な料理や食材をポケットマネーで楽しむことができるのです。隠れテーマは、『グルメを気楽に楽しめるパッサージュ』なのではないかしら?と思わせるラインナップに、庶民派の私もニヤリ!そんなこともあり、初日から大反響ですでに話題沸騰です。
『DE LA CUISINE & DU PAIN』は『マンダリン オリエンタル パリ』のシグネチャー レストラン『シュール・ムジュール(Sur mesure)』で、ミシュラン2つ星を維持するシェフのティリー・マークスが手がける初めてのパン屋さん。彼は、「キュイジーヌ・モレキュレール(分子の料理)」でも有名な実力派シェフですが、そんな現代的な料理の代名詞のような彼が出すのが、パン屋さんとは!さすがに、パンもモレキュレール料理というわけにはいきませんが、新感覚のサンドイッチなどを提案しています。
もちろん、シンプルなパンやパティスリーもあり、ひとつひとつの味はお墨付き。テラスカフェもあるので、気軽に楽しむことができます。
『ルドワイアン(Ledoyen)』の3つ星シェフ、ヤニック・アレノも『アレノテック(Allenothèque)』というオープンキッチンで、コンテンポラリーな雰囲気のレストランをオープンしました。ここは地下にワインカーヴ、2階部分はギャラリースペースがあり、彼の料理を知る上で知っておきたいものがギュッと詰まった空間になっています。
アレノテックの「テック」とは、図書館などを意味する言葉。そこから作られた造語ですから、彼の愛するワインや日本料理の技術とのコラボ、アートなど、多種多様な世界を体験できる場になっています。
オープンキッチンには、蒸し器が積まれていました。日本の桜やだしなどを使う料理もあるといいますから、新感覚のフランス料理が楽しめるのでしょう。
その向かいは、アンヌ・ソフィー・ルピックという女性3つ星シェフの考えた軽食カフェがありました。料理は瓶に詰まっていたり、テイクアウトして手軽に楽しめる趣向が施されています。明るいテラスで軽食ごはんなどもできそうです。
最近、パリでも人気の熟成肉。その専門店の『ポルマール(Polmard)』もありました。『ポルマール』は、牛の育成から熟成までのすべての工程を自社でやっていて、さまざまな研究を重ねて“真空熟成肉”の技術を開発したことでも知られます。
お肉専門店とは思えないようなおしゃれな外観で、まるで一瞬アパレル系のブティックなのかと思わせるほど。2階はレストランになっています。
日本のコーヒーショップ『アラビカコーヒー』やピエール・エルメのカフェ
私のお気に入りは、日本のコーヒーショップ『アラビカ%』です!日本でも大行列ができるほどの大人気だと聞いていますが、それをこんなに手軽にパリで飲めるとは!至福の喜びです。
今は中庭のオープンスペースにスタンドとテラスカフェでオープンしていますが、年末までには店舗もできる予定です。
しかも、7区周辺のカフェ値段と比べても高くないので、毎日でも通ってしまいそうです。
このマシーン、この木製の取手を使った仕様など、世界に数台しかないという、「カフェ業界のロールスロイス!?」というくらいのものらしく、こだわりが伺えます。
パティスリー界の巨匠ピエール・エルメ初のテラス付きカフェもありました(意外にも独自で展開するサロン・ド・テ付きの店舗はなかったのだそう!)。ゆったりと彼のパティスリーが食べられるということで、こちらも注目のスポットになっています。
とにかく食の魅力が詰まった『ボーブティック』ですが、中にはアート作品も展示されていたり、お散歩するだけでも心地よい空間になっているので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
- ■スポット情報
- Beaupassage(ボーパッサージュ)
- 住所:53-57 rue de Grenelle 75007 Paris(地図)
- HP:https://beaupassage.fr/
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