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コロッケをメディアに!?松陰神社『オール アバウト マイ コロッケ』

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コロッケをメディアに!?松陰神社『オール アバウト マイ コロッケ』

最近はさまざまな専門店が注目されていますが、今回ご紹介するのは、みんな大好きコロッケの専門店。

コロッケと聞いて思い出すのは、どんなコロッケのですか?お母さんのコロッケ、お肉屋さんのカウンターに並ぶコロッケ…なんだか懐かしさを感じる素朴なコロッケを想像する方も多いのではないでしょうか。

でも21世紀のコロッケはとんでもなくユニークで、とんでもなくおいしく進化していました。今回は、新しいコロッケを楽しめる『All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)』をご紹介したいと思います。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」

お店の場所はここ数年、脚光を浴びるようになった世田谷の「松陰神社前」のメイン通り沿いにあります。ガラス張りのオープンでクリーンな店構えは一見おしゃれなカフェのようで、入りやすい雰囲気。今回は、編集業界からコロッケ屋さんのオーナーとなったというユニークな経歴を持つ店長の根本さんにお話を伺いました。

 

コロッケ専門店をOPENしようと思ったきっかけは?

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」

「専門店としてはありそうでなかったちょっと珍しいコロッケにフォーカスしたのはどうしてですか?」という質問に返ってきた答えは『コロッケが好きすぎて』というシンプルな答えでした。

「前職の編集業の中で新規事業のアイデアを考えていたとき、自分の原点ってなんだろうって振り返ったことがあったんです。そこで、コロッケがふと浮かんで。僕、外で絶対コロッケを買わないくらい実家のコロッケが好きなんですよ。でも、当時いろいろな料理家さんとレシピ撮影などでご一緒することがあり、料理家さんがアレンジしたコロッケなら食べてみたいかなと思い、月替りで料理家さんのコラボしたオリジナルコロッケを作ろうというのがこのお店のはじまりです」。その後、「やるなら自分のお金でやろう」と独立し、今年の8月にオープンさせました。

前職で地方の魅力を伝えるメディアに関わっていたこともあり、品種改良していない伝統種の野菜を使ったコロッケも作りたいという思いがあるのだそう。

「例えば伝統種の存在や魅力をメディアで伝えようとすると、本当に興味を持った人にしか伝わらないけどコロッケ屋さんだったら、興味がない人にも伝えることができるって思ったんです。コロッケをメディアとして、伝えていくというか」と大好きなコロッケをメディアにするという編集業界的なユニークな視点なお話も伺うことができました。

 

コロッケのアイデアはどうやって生まれたの?

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」

お店のショーケースの中には、「ビーツとクリームチーズ」、「ごぼうシナモン」に「エビバニラ」!?どれも独創的なメニューばかり。オリジナリティのあるメニューが基本的には常時8種類揃っています。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」

メニュー表を見てみると、スポイトが刺さっているコロッケも!どうやってこのメニューが生まれるのか伺ったところ「食べてワクワクするようなコロッケを作りたいんです。例えば、『マッシュルームチーズメルト』はマッシュルームのハンバーガーを食べたときにすごくおいしかったので、それをコロッケにできないか、と思って厨房スタッフに相談して作っていきました。あと、スポイトは僕が好きなケーキ屋さんでゴルゴンゾーラのチーズケーキにはちみつ入りのスポイトがついていて、そのちょっとワクワクする感じが楽しいなと思ったんです。それで『プレーン』にはソースを、『イカスミバジル』にはトマトソースをスポイトで添えるようなスタイルにしました」と、日々のおいしい!や、楽しい!といった感情のアンテナに引っかかったアイデアを柔軟に取り入れてユニークなメニューができあがっているんだな、と思いました。

「今後は、たとえば月替わりで料理家さんとのコラボメニューや、伝統種の野菜で作る素材にこだわったコロッケも作りたいですし、いつか原点となった根本家のコロッケも登場させたいです」と構想は既に沢山あるよう!今後も新しいコロッケに出会えそうな予感がしますね。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」

その根本さんの直感的なアイデアを実際にコロッケに落とし込んでくれるのが内藤さん(左)と田窪さん(右)のお2人。根本さんは「僕のふわっとしたアイデアを実際にコロッケとしての味に落とし込んでくれる頼もしいスタッフです」と絶賛。信頼できるスタッフと一緒に、新しいメニューを日々考案しているそうなので次はどんな味に出会えるのか楽しみですね。

また、内装は根本さんのお知り合いの鈴木一史さんにお願いしたそう。「オープンスタイルの厨房なので、機械で作っているんじゃなくて実際に手作りしている所が見えるようになっています。手作りということが見えるとお客様も安心するかな、という気持ちもあって」とおっしゃるように、実際にじゃがいもの皮を剥いたり、潰したり、こねたり、あげたりしている様子を感じられる素敵な作りになっていました。

 

コロッケ作りでのこだわりや特徴は?

実際にコロッケをいただきながら、コロッケのこだわりや特徴も伺ってみました。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」のコロッケ

今回は左上から時計回りに、「ビーツとクリームチーズ」、「エビバニラ」、「ほうれん草のアランチーニ」、「ラムクミンメンチ」、「プレーン」の5種類をチョイス。形は小判型ではなく、ころんとした俵型。これは根本さんのこだわりで、「俵型の方がバランスがいい気がして」とのことでした。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」のコロッケ

熱々のうちにいただきたいのが「ほうれん草のアランチーニ」です。内側に入っているチーズが溶け出してほうれん草のリゾットを食べているよう!アクセントで入っているベーコンの食感も効いています。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」のコロッケ

ここ数年健康志向の女性に人気のビーツもコロッケに変身していました。鮮やかなピンク色の断面がフォトジェニックな「ビーツ&クリームチーズ」。ビーツが持つ独特の風味とじゃがいものホクホクとした甘み、隠し味のアンチョビのバランスが秀逸です。そして、断面を見ても分かるように、この衣の薄さも『オール アバウト マイ コロッケ』のコロッケの特徴の1つ。確かに、中身の色が透けて見えるくらい衣が薄い!衣が薄いので女性でもぺろりと食べられる軽い食感でした。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」のコロッケ

ソースの入ったスポイトというキャッチーなビジュアルですが「プレーン」はじゃがいもオンリーのシンプルなコロッケ。実際食べてみると、具材がじゃがいもだけでもこんなにおいしいんだ!とびっくりするくらいじゃがいものおいしさを堪能できるコロッケでした。「いろいろ食べ比べてみて一番合うと思った、男爵いもを使っています。あとはマッシュポテトに食感を出すために角切りのじゃがいもを混ぜて使っています。基本的にうちのお店のコロッケは、これがベースですね」とのこと。シンプルだからこそのこだわりがおいしさの秘密でした。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」のコロッケ

食べる前はどんな味なのか想像できなかった「エビバニラ」ですが、1口かじるとホクホクのじゃがいもにプリッとしたエビがたっぷり。ふわっと香るバニラが新しい味で絶品!(エビバニラは現在は別のメニューに変わっているとのこと。またの登場を楽しみにお待ちください)。

ラムクミンメンチも、ラムのしっかりした味にパクチーが効いていてビールが飲みたくなる味でした。ちなみにいろいろな具材が入っているようですが、コロッケの定義が気になるところ。

「調理した食材を揚げたものをコロッケとしています。そうなるとベトナムのバインゴイやインドのサモサもコロッケに含まれます。コロッケってすごく狭い感じがするんですけど、伝統野菜とか素材にこだわったり、人とコラボしたり、異国料理を参照したり、メディアとしてのポテンシャルはすごいんですよ」とのことでした。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」のコロッケ

もしビールが飲みたくなってもご心配なく!コロッケと相性抜群のラガービールをはじめ、海外のビールもセレクトされています。エルダーフワラーやローズヒップなど好みのハーブコーディアルを選んで、ハーブビアにすることもできるのも女性はうれしいですね。

お天気が良い日は、コロッケとビールをテイクアウトして近くの公園でピクニックしたり商店街をお散歩するのもおすすめ!

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」のコロッケ

また4個、6個入りのおしゃれなテイクアウト用ボックスもあるのでホームパーティーの手土産やお友達へのお土産としても喜ばれそうですね。手書き風のフォントが素敵なボックスやショップカードは根本さんのお知り合いのデザイナーさんが作っています。

もちろん店内でイートインもできます。ランチ(11時〜15時)はコロッケ2種類+野菜のお惣菜とミニスープにドリンクが付いて1200円というお得なセットもあるので、おすすめです。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」のコロッケ

1人でも入りやすいカウンター席もあります。窓際のカウンターで商店街ウォッチングしながら、のんびりランチをするのも楽しいですよ。

松陰神社前「All About My Croquette(オール アバウト マイ コロッケ)」のコロッケ

店内の壁にはこんなにキュートなフォトジェニックスポットが。こちらの絵は根本さんのお知り合いのアーティストさんの作品。内装やパッケージ、メニュー作りと、根本さんの人とのつながりで、生まれたお店ということがよくわかります。人との繋がりが密な商店街にぴったりで、暖かくて心地いい空間でした。 

コロッケがこんなにもおしゃれに進化しているとは!これからもどんな風に進化していくのか目が離せない素敵なお店ですね。熱々のコロッケとビールを片手に商店街をお散歩する休日なんていかがでしょうか。

 

  • ■お店情報
  • All About My Croquette(オールアバウトマイコロッケ)
  • 住所:東京都世田谷区若林4-20-9(地図
  • 電話:03-6450-8022
  • 営業時間:11:00~20:00
  • 定休日:水曜日

※記事の内容は取材当時のものです。 最新の情報は、お店のHP、SNSなどをご確認ください。

 

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