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    映画『A Film About Coffee』と共に巡る、東京コーヒーショップガイド

    みなさん、コーヒーはお好きですか?最近は、サードウェーブという言葉が流行語になり、コンビニでさえスペシャルティコーヒーを売っていますよね。日本のコーヒーカルチャーは、ここ数年で大きな盛り上がりを見せているようです。そして最近、コーヒーにまつわる気になる映画『A Film About Coffee(ア・フィルム・アバウト・コーヒー)』が公開されました。今回は、そちらについて紹介したいと思います。

     

    話題の映画『A Film About Coffee』って?

    『A Film About Coffee』は、ニューヨーク、サンフランシスコ、ポートランド、そして東京。コーヒーカルチャーを牽引する5つの都市で活躍する、今、最も重要なコーヒーのプロフェッショナルたちを追ったドキュメンタリー映画。

    生産地に出向いて豆の選定をし、独自で焙煎所を持ち、ドリップするにも訓練を重ねるコーヒー職人の仕事ぶりに、今コーヒーの世界はこんなことになっているのかと驚かされます。1杯のコーヒーの裏側に地球をまたぐストーリーが隠されていることを知り、観た後は思わずコーヒーが飲みたくなるはず。

     

    サードウェーブコーヒーは日本の喫茶店から

    しかも驚くべきことに、『A Film About Coffee』ではアメリカ西海岸で起きたサードウェーブコーヒーの源流として、日本の喫茶店文化があげられているのです。お客さまの前で1杯1杯丁寧に淹れる日本人の「もてなしの心」が、サードウェーブのインスピレーションだったのですね。

    映画のハイライトの1つとして登場する表参道の『大坊珈琲店』は、残念ながら2013年末に閉店してしまっていますが、他にも東京の店が4店舗紹介されています。いずれも東京のコーヒーカルチャーのレベルの高さを示すお店。映画を観た後に、訪れればさらにコーヒーの楽しみが分かるはずですよ。そちらの4店舗についても紹介したいと思います。

     

    Bear Pond Espresso/下北沢

    Bear Pond Espresso

    下北沢にある『Bear Pond Espresso(ベアポンド・エスプレッソ)』のオーナーバリスタの田中勝幸さんは映画の中でメインキャストの一人として登場しているカウンター×カルチャー×コーヒー(CCC)のケティ×カージョロと共に2000年代、New Yorkでサードウェーブを築いた人物です。2008年、New York Tims紙に【洗練された味覚を持つ男】と紹介され,ケティ同様のCCCの公式バリスタ認定の保持者。

    映画の中で田中さんが言う言葉はどれも印象的で、特に「Coffee People Have To Be SEXY(コーヒー愛好家はセクシーでなくては)」というセリフは、私たちのコーヒーに対するイメージを覆すような言葉です。 下北沢『Bear Pond Espresso 』でしか味わえない、田中さんが作る、新しいエスプレッソの魅力を引き出したエンジェル×ステインは世界のエスプレッソの常識を脅かせました。『個』の『技』を感じれるお店です。(1989年から米国在中)

     

     

     

    OMOTESANDO KOFFEE/表参道

    OMOTESANDO KOFFEE

     華やかな表参道から少し住宅地に入った場所にある『OMOTESANDO KOFFEE(オモテサンドウ コーヒー)』。映画の中で、オーナーバリスタの國友さんがお店の縁側でコーヒーを飲むカットは、日本が独自のコーヒーカルチャーを発展させていることを象徴するような美しくも印象的なシーン。映っている時間は短いながら、店構えから丁寧な挨拶、コーヒーを淹れるひとつひとつの所作まで、日本のおもてなしマインドが行き届いているということがひと目でわかります。

    その心地よいサービスと、透明感とコクのバランスが良いコーヒーの味に、誰もが満足できるお店。残念ながら『OMOTESANDO KOFFEE』は2015年12月に建物の取り壊しに伴い閉店してしまいますが、姉妹店『TORANOMON KOFFEE』もあるのでぜひ訪れてみてください。

     

     

    • TORANOMON KOFFEE (トラノモンコーヒー)
    • 住所:東京都港区虎ノ門1-23-3 虎ノ門ヒルズ 森タワー2階(地図
    • TEL:03-6268-8893
    • 営業時間:7:00〜19:00
    • 定休日:不定休

     

     

    Little Nap COFFEE STAND/代々木公園

    Little Nap COFFEE STAND

     代々木公園のすぐそばに佇むコーヒースタンド『Little Nap COFFEE STAND(リトルナップ コーヒー スタンド)』は、売店のような気軽さを売りにしつつ、味のクオリティは超ハイレベル。特にコクのある味わいが特徴のラテは、一度飲んだら病みつきに!

    洋画の1コマを切り取ったようなインテリアも、作り手の顔が見えるようなぬくもりがあり、何とも居心地の良い空間。公園を散歩して季節の移り変わりを感じつつ、立ち寄りたいお店です。

     

     

     

    Fuglen Tokyo/代々木公園


    Fuglen Tokyo

    コーヒー先進国ノルウェー・オスロにある『Fuglen』は、ニューヨーク・タイムズで「世界最高品質のコーヒーは飛行機に乗ってでも試しにいく価値がある」と称賛された名店。そんな『Fuglen』が海外1店舗目の場として東京を選んでくれたのは、本当にうれしいこと。ジューシーで明るく果実味のあるコーヒーの味わいは、日本で主流とされる深煎りのものとは全く違い、衝撃が走ります。北欧のインテリアも素敵で、海外に行った時に「こんなカフェが日本にもあれば…」と思ったものが、まさに具現化されたようです。

     

    • ■お店情報
    • 住所:東京都渋谷区富ヶ谷1-16-11(地図
    • TEL:03-3481-0884
    • 営業時間:[月・火]8:00〜22:00
    •      [水・木]8:00〜25:00
    •      [金]8:00〜27:00
    •      [土]9:00〜27:00
    •      [日]9:00〜24:00
    • 定休日:無休

     

     

    本当においしいコーヒーを飲むと、そこに食物の力強いエネルギーを感じるはず。映画『A Film About Coffee』でも描かれているように、コーヒー豆は長い旅路の果てにここに来て、あなたを癒す1杯になっています。豆たちの旅に思いを馳せつつ、その1杯の奥にあるストーリーと共にコーヒーを味わってみては?きっといつもより愛おしく感じられるのではないでしょうか。

     

    • ■映画情報

    • A Film About Coffee(ア・フィルム・アバウト・コーヒー)
    • 公開情報:2015年12月12日(土)新宿シネマカリテモーニング&レイトショーほか全国順次公開
    • 監督:ブランドン・ローパー
    • 出演:ダリン・ダニエル(スタンプタウン・コーヒー・ロースターズ)、マイケル・フィリップス(ハンサム・コーヒー・ロースターズ)、ジェームス・フリーマン(ブルーボトルコーヒー)、ケイティ・カージュロ(カウンター・カルチャー・コーヒー)、アイリーン・ハッシ・リナルディ(リチュアル・コーヒー・ロースターズ )、大坊勝次(大坊珈琲店) 、田中勝幸(ベアポンド・エスプレッソ)ほか
    • 提供:シンカ、ヌマブックス
    • 配給:メジロフィルムズ
    • 宣伝協力:シャ・ラ・ラ・カンパニー、ヌマブックス
    • 2014 年/アメリカ/66 分/16:9/DCP © 2014 Avocados and Coconuts.

     

     

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