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    キノ・イグルーに聞く!秋の夜長に観たい映画7選

    11月になり、ずいぶんと日が短くなりました。のんびりとおうち時間を楽しむのにぴったりな季節です。今回は、そんな秋の夜長に観たい映画をご紹介したいと思います。

    映画をセレクトしてくれたのは、さまざまなシーンで移動映画館を開催しているキノ・イグルーの有坂塁(ありさか るい)さん。今回は、「○○な気分の時に観たい映画」ということで選んでもらいました。秋の夜長の映画鑑賞の参考にしてみてください。

     

    • キノ・イグルー
    • 2003年に中学校時代の同級生、有坂塁と渡辺順也によって設立された移動映画館。東京を拠点に全国各地のカフェ、書店、パン屋、酒蔵、美術館、無人島など様々な空間で、世界各国の映画を上映している。
    • 今年は新たに「あなたのために映画を選びます。」という個人面談イベントをスタート。他にも映画との出会いを演出する「映画おみくじ」や、キノ・イグルーだけのプライベートイベント「パンとシネクラブ」を立ち上げたりと、大胆かつ自由な発想で映画の楽しさを伝えている。
    • Web Siteでは「おすすめ動画」を連日アップしているので要チェック。
    • キノ・イグルーWeb Site:http://kinoiglu.com

     

     

    MOVIE1:恋をしているときに観たい映画

    『世界中がアイ・ラヴ・ユー』

    恋をしているときのキラキラした気持ちを、そのまま映像化したようなミュージカル・ラブコメディ。ウディ・アレンが憧れていた往年のMGMミュージカルにオマージュを捧げた楽しい一品。

    © 1996 Magnolia Productions, Inc. and Sweetland Films, B.V. All Rights Reserved.

    ニューヨーク、パリ、ヴェニスと、出てくる登場人物みんな恋をしています!お葬式のシーンでは、陽気なゴーストがこう歌います。「人生はあっという間に過ぎてしまうから、手遅れになる前に楽しまなくちゃ。楽しまなかったと後悔してももう遅い。希望を抱いて楽しく生きよう。恋をしよう♪」その通り!

    • ■商品情報
    • 『世界中がアイ・ラヴ・ユー ―デジタル・レストア・バージョン―』
    • 価格:¥1,800+税
    • 発売元・販売元:株式会社KADOKAWA

     

    MOVIE2:恋に敗れた時に観たい映画

    『キューティー・ブロンド』

    映画の好みは人それぞれですけど、こと女性が失恋してしまったときに見るべき映画は、これしかないでしょう!大好きな彼に突然フラれてしまった、ハデ好きなブロンドの少女エルの人生の大逆転劇!逆境でも落ち込まず、ヘコタレることのない彼女のスーパーポジティブな姿に、強烈なエネルギーをもらえること間違いなし。そう、立ち止まっているヒマはないのです、「時間は前にしか進まない」のだから。

     

    MOVIE3:おなかが減っている時に観たい映画

    『シェフ 三ツ星フードトラックを始めました』

    『かもめ食堂』とシナモンロール。『ホノカアボーイ』とマラサダ。『アメリ』とクレーム・ブリュレ。映画を観たおかげで食事が100倍おいしくなったという経験、みなさんにもあると思います。そんなおいしい映画の最新系が『シェフ 三ツ星フードトラックを始めました』とキューバサンドイッチ。両面にバターをたっぷり塗ったキューバのローフパン、スイスチーズ、甘いピクルス、マスタードを、軽くプレスして焼き上げるという、キューバでは労働者向けに作られているという絶品サンドイッチ。お試しあれ!

    • ■商品情報
    • 『シェフ 三ツ星フードトラック始めました【初回生産限定】』
    • 発売中:Blu-ray¥4,743+税/DVD¥3,800+税
    • 発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
    • © 2014 Sous Chef, LLC. All Rights Reserved.

     

    MOVIE4:むしゃくしゃしている時に観たい映画

    『女はみんな生きている』

    めっちゃくちゃスッキリする痛快コメディ!知名度はイマイチですが、2000年代のフランス映画を代表する1本だと個人的には思っています。家事に追われるだけの日常に疑問を感じていた平凡な主婦が、謎の娼婦と出会ったことでとんでもない事件に次々と巻き込まれていきます。エスプリの効いたユーモアと、スピーディーな場面展開。出てくる男はみんなダメ男!ぜひこの世のすべての女性に見てもらいたい逸品。もちろん監督も女性です。むしゃくしゃしているときは『女はみんな生きている』でストレス発散!おいしいワインでも飲みながら、ぜひ。

     

    MOVIE5:楽しい気分の時に観たい映画

    『ヒース・レジャーの恋のからさわぎ』

    楽しくてたまらないー!っていうとき、僕は音楽だと小沢健二の名盤「LIFE」を必ず聴いて気分をさらに盛り上げたりするのですが、映画で言えば1999年の学園コメディ『ヒース・レジャーの恋のからさわぎ』になります。シェイクスピアの「じゃじゃ馬ならし」をベースにした物語も最高ですが、とにもかくにもヒースのダンスシーンですよ。ブラスバンド部の演奏に合わせて、「君の瞳に恋してる」をアイラビューベイベ〜と歌うシーンには心を撃ち抜かれます!男の僕でも胸キュンしてしまう、全人類必見の名シーン。あれは白馬に乗った王子様ですよ。こんなにもハッピーな気分にさせてくれる作品が、なんと日本では劇場未公開!どうかしてるぜ!

     

    MOVIE6:ぼーっとしたい時に観たい映画

    『やかまし村の春・夏・秋・冬』

    「やかまし村にその年はじめての雪がふりました。待ちこがれた冬、クリスマスの季節です。イヴの夜のパーティーにはみんなでプレゼント交換。大晦日には眠らずに新年が来るのを待ちました。雪解けの春にはまっ白な子羊が生まれます。みじかいけれど楽しい夏休み、そしてまた秋。子どもたちの楽しい1年はあっという間に過ぎていくのです。」という、どこか懐かしさを感じるやかまし村の子どもたちの素敵な1年。シナモンロールとコーヒーを味わいながら、ぼーっと楽しんでみてください。原作は『長くつ下のピッピ』や『ロッタちゃん』でおなじみ、アストリッド・リンドグレーン。

    • ■商品情報
      やかまし村のギフトボックス
      価格:¥4,800+税
      発売元・販売元:株式会社KADOKAWA
      ※『やかまし村の春・夏・秋・冬』はBOXの販売です。

     

    MOVIE7:パリに行きたい時に観たい映画

    『5時から7時までのクレオ』

    1960年代のパリへタイムスリップできる1本。監督はセーヌ左岸派と言われていた女性監督アニエス・ヴァルダ。ガン検査の結果を待っているシャンソン歌手のクレオ。水玉模様や黒のワンピースを着て、夕方のパリを歩き回ります。ポン=ヌフ、ラスパイユ通り、モンパルナスの老舗カフェ「ル・ドーム」、モンスリ公園の滝。途中でバスに乗って13区からイタリー広場と、モノクロの美しいパリの風景を存分に楽しむことができます。ちなみに映画館で上映されているサイレント映画は、ヌーヴェルヴァーグの仲間を集めて作ったと言われるオリジナル作品。ラブラブだった頃のジャン=リュック・ゴダールとアンナ・カリーナの姿がほほえましい!

     

    お気入りの映画や気になる俳優の映画を選ぶのもよいけれど、気分に合わせて映画を選ぶ。そんな映画の選び方もいいものですね。

    「映画を観る時、1回目の観賞を大切にしている」という有坂さん。それは1回目の感動や感想はその時だけのもので、2回目以降には味わうことのできないものだからだそう。そのためにも映画を鑑賞するにあたって、体調やシチュエーションなど環境を整えてから観るということも意識しているとおっしゃっていました。

    はじめてその映画を観る時間は1度きり。その時の気分に合っていたり、気分を変えることができたりすれば、その映画が心に残る1本になるかもしれませんね。

    今回、キノ・イグルーさんに教えてもらった映画と映画の楽しみ方が、みなさんの映画との出会いのヒントになればと思います。ぜひ、秋の夜長に映画との出会いを楽しんでみてください。

     

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