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繊細な美しさにユーモアを添えて!レースの老舗『横浜元町 近沢レース店』へ

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繊細な美しさにユーモアを添えて!レースの老舗『横浜元町 近沢レース店』へ

歴史の面影豊かな商店街、横浜元町ショッピングストリート。おしゃれなファサードの連なりが外国の町並みを思わせ、老舗の多さでも知られています。

その老舗のひとつが、創業から121周年を迎える『横浜元町 近沢レース店』。店名に冠されたとおり、種類豊富なレースアイテムを取り扱うお店です。今回は横浜元町の歴史とともに歩み、進化し、私たちの日常に寄り添って心を弾ませる、『近沢レース店』の魅力をお届けします。

 

開港の地・横浜の歴史から生まれた“レースの老舗”

近沢レース店の創業は1901年。絹の輸出商として、その歩みをスタートさせました。

近沢レース外観

海外に開かれた港町として栄えた当時の横浜は、東西文化の交流地。山手エリアに貿易に携わる外国人の住まいが設けられ、外国人居留地の存在は、近沢レース店の歴史とも無関係ではありません。

「かつての横浜元町は、山手に暮らす外国人の御用達。そこで私たちの祖先も、絹の輸出商からリネンの販売店に看板を掛け替えたようです。外国人に向け、ベッドシーツやテーブルクロスといったリネン類の販売を始めたことが、レースの取り扱いにつながっています」。

そう振り返るのは『近沢レース店』の4代目の近澤柳さん。明治期の日本では、生地といったら木綿や絹が主流でした。そこで、山手エリアに暮らす外国人はリネンを求めてはお店を訪れ、その上質な生地にレースや刺繍のあしらいをオーダー。これがいまに続く“レースの老舗”の始まりです。

 

美しき“糸の宝石”をポケットサイズに込めて

『近沢レース店』が手掛けたレースや刺繍のあしらいは、たちまち評判に。祖国の文化を慈しむ外国人に評価されたのですから、その仕上がりは本物だったに違いありません。

それだけに『近沢レース店』のアイテムは、どこか高嶺の花。事実、日本に西洋文化が定着した戦後以降も、需要は高級ギフトに偏りがちだったそう。

近沢レースのタオルたち店内にはレース製品がずらり

「レースは、その美しさから“糸の宝石”とも呼ばれます。宝石に例えられるほどの美しさをもってして、私たちの心を弾ませてくれるのがレースです。それなのに一部の人たちの嗜好品にとどまっていては、もったいないですよね」

ラベンダーのレースタオルまるでラベンダー畑のようなタオルハンカチ

そうした老舗の想いのもとに生まれたのが、『近沢レース店』のアイコンにまで成長したタオルハンカチです。タオルの縁を繊細なレースが彩り、タオルの大きさはポケットにも忍ばせやすいハンカチサイズ。

特別な日の高級ギフトでもなく、レース愛好家のコレクションでもなく、私たちの日常にそっと寄り添ってはふと心を弾ませる。まさに、狙いどおりのアイテムです。

 

日常に寄り添うからこそ、ユーモアと高い技術を

『近沢レース店』のタオルハンカチは、驚くほどに表情豊か。レースの繊細美をそのまま生かすようなシックなデザインをはじめ、かわいかったり、ポップだったり、ユーモアすら感じさせる1枚も少なくありません。

オクラや枝豆、アースシリーズのタオル左からオクラ、アース、枝豆。おつまみの枝豆には「まずは」のレースがなんともユニーク。

聞けば、デザインを考えているのはレースデザイナー。ときには、お店のスタッフやお客様からアイデアを募ることもあるといいます。

さまざまに持ち寄ったアイデアをデザインに落とし込み、「シーズンタオルハンカチ」と題した新作を月ごとにリリース。どれもが数量限定とあって、発売から数時間で売り切れてしまうアイテムもあるほどです。

「雨のち晴れ」のレースタオル

例えば、梅雨入りを前にした今年5月の新作は「雨のち晴れ」。傘と雲と虹と太陽が一緒にあしらわれ、そこに添えられた“雨のち晴れ”のフレーズが「もやもやとした気分も、移りゆくお天気のようにいつかは晴れるよ」と背中を押してくれます。

冬の新作「Oh,No!〜サンタさん〜」と「雪だるま」冬の新作「Oh,No!〜サンタさん〜」と「雪だるま」

また、クリスマスを翌月に控えた今年11月にリリース予定なのが、ネーミングもユニークな「Oh,No!〜サンタさん〜」。頭を抱えたサンタさんと15頭のトナカイが、レースによって描かれた1枚です。

「サンタさんは、どうして頭を抱えているのか。トナカイが集まりすぎたことに困っているのかもしれないし、どこかにプレゼントを落としてしまったのかもしれません。その答えはお手に取るお客様ごとにいろいろ。レースのデザインがお客様の想像をかき立て、その想像から会話が生まれる。そんな、きっかけの1枚をお届けしたいと思っています」。

日常に寄り添うレースが持つ人の心を弾ませるだけでなく、会話まで弾ませる。

それが可能なのはきっと、独創性に富んだデザインはもちろん、『近沢レース店』の長い歴史とともに培われた、高い技術を持つ職人さんとの信頼関係があるからですね。

 

異色のオリジナリティーも、レースの歴史の一場面

どこか格式高い印象の漂う、レースの世界。レースの魅力をポケットサイズに落とし込み、オリジナリティーと高い技術によってユーモアまでプラス。それだけに『近沢レース店』のタオルハンカチは、ちょっぴり異色のようにも思えます。

近沢レースのユニークなタオルたち

「確かにレースには、古くから伝わる一定のパターンがあります。でも、それだけではないのがレースのおもしろさ。例えば、ヨーロッパに日本の美的感覚をもたらしたジャポニスム。花鳥風月に代表されるジャポニスムはレースの世界にも影響を与え、ここからより立体的なデザインが生まれました。その歴史を思えば、私たちの取り組みも自然ですよね」。

リサとガズパールの刺繍入りのレースタオル美しいレースとキュートなリサとガスパールの刺繍に心が躍ります

レースのデザインに意外性を持ち込むことも、長い歴史をたどれば、けっして不思議ではないこと。『近沢レース店』はキャラクターとのコラボレートも積極的に行い、リサとガスパールの刺繍をあしらったタオルハンカチも人気の1枚です。

リサとガスパールの刺繍入りのレースタオルイチゴを思わせる赤とピンクバージョンも!

そして、私たちの心を弾ませるレースが自然と生活に寄り添っていられるよう、『近沢レース店』のアイテムはお手入れも簡単。洗濯機で洗っても、よれずほつれず、繊細な美しさが長続きします。手洗いが大切な今、ガシガシ洗えて日常使いできるレースタオルはプレゼントにもぴったり!

 

使ってこそ後世に伝わる、心弾ませるレースの魅力

ミモザのレースがついた靴下タオルと同じ刺繍シリーズの靴下も

柳さんの言葉どおり、『近沢レース店』ではレースの魅力を後世に伝えるべく、Instagramも開設。気になる人は、覗いてみてくださいね。

思わずクスッと笑みがこぼれるデザインにも、レースの精巧さにも心をつかまれ、レースによって心弾む感覚が、きっとわかるはずです。

 

■お店情報
横浜元町 近沢レース店 元町本店
住所:神奈川県横浜市中区元町3-119
営業時間10:30〜18:00
HP:https://chikazawa-lace.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/chikazawalace/

※取材当時のものとなります。最新情報は商業施設HPやSNSをご確認ください。

 

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