パリジェンヌの定番ブランドといえば、アニエスベー。日本のみならず、世界で愛されるブランドのひとつです。
日本では、90年代に大ブームとなりましたが、20年の時を経てまた注目が高まっています。ミレニアル世代にも人気の同ブランドの新店舗『アニエスベー 渋谷店』が2019年11月にオープンしました。今までにない新しいタイプのお店ということで、さっそくお邪魔してきました。
“ジェンダーレス”に楽しめる、新感覚のショップ
目を引く真っ白な外観は新しいランドマークに
渋谷から原宿に向かう明治通り沿い、両駅のちょうど真ん中ほどにある『アニエスベー 渋谷店』。目の前には、2020年6月にオープンする『ミヤシタパーク』に併設されるホテル『シークエンス ミヤシタパーク』が建設中です。
明治通りからも入れるお店ですが、メインエントランスはキャットストリート側。真っ白でミニマムな外観が目印です。設計デザインを担当したのは『アニエスベー銀座 Rue du jour』も手がけた、田尻誠氏と吉田愛氏率いる「SUPPOSE DESIGN OFFICE」。雑多でカラフルなお店が連なるキャットストリートで異彩を放っています。
キャットストリート側から明治通りに空間が抜けます
3フロアで構成される路面店のテーマは“ジェンダーレス”。各フロア、メンズとレディース、それぞれの商品が混在して販売されています。カップルで訪れても、楽しくお買い物ができそうです。では各フロアを見ていきましょう!
季節、そして時代の変化を楽しむ
2020春の新作「フラワー」シリーズ「MARGUERiTE」
1Fは主に限定品や、レザー商品を販売しているフロア。各シーズンのテーマに沿ったレザー商品に加え、アニエスベーとコラボレーションした限定商品が数多く取り揃えています。
訪れたときはアイルランド発のアウトドアメーカー『BACH』とのコラボレーションバッグパックやプロユースのスイムウェア『ARENA』とのコラボ商品が発売中。
アニエスベーらしいアイコニックなアイテムも揃っています
今後も、様々なブランドとコラボレーションしていく予定だとか。
レジカウンターの横をみると、キュートなステッカーがたくさん貼ってありました。実は全てコンドーム。80年代、大切な友人や尊敬するアーティストをエイズで亡くしたアニエスベーは、エイズ予防啓発の運動を始めました。このコンドームはその活動の一貫。希望される方に無料で配布しています。おしゃれなパッケージのコンドームは、コスメポーチに常備したいですね。
ボタニカル柄のアイテムでリンクコーディネートを提案
続いて2Fへ。こちらではシーズンごとの新作が揃っています。アニエスベーが撮影した写真を転写したTシャツや、ボタニカル柄のシャツ、ユニセックスに着られるオールインワンなど、幅広いラインナップ。
独特のタッチでセクシャルなシーンを表現するCarne Bollente(カルネボレンテ)とのコラボアイテム
カタカナロゴのストラップは『アニエスベー 渋谷店』だけの限定商品
ゴダール映画のポスターはアニエスベーの私物
そしてこのフロアで最も目を引くのが、1966年に製作されたジャン=リュック・ゴダールの映画『男性・女性』の大判ポスター。
大きな試着室の壁にもフランス映画の名シーンを切り取った写真が飾られ、映画に造詣の深いアニエスベーのこだわりが感じられます。
『アニエスベー 渋谷店』は“変化”を楽しむお店。陳列棚は可動式で、時期やコレクションによって導線を変えたり、壁のアートもポスターやマスキングテープを多用することで変化させていくんだとか。外壁に描かれたウォールペイントも今後変わる可能性もあるというから見逃せません!
最上階でフレンチカルチャーを体感
ホワイトからイエローに変化するネオン
1Fから続くネオンをたどっていくと到着するのが3Fフロア。こちらにはカフェとイベントスペースがあります。取材時は、かつてアニエスベーがサラエヴォ映画祭で絶賛した渡辺一志監督のデビュー作『19』の公開20周年イベントが開催中。窓から見える明治通りの街路樹を借景に心地よい音楽が流れ、最高のチル空間です。
こちらでもカフェのメニューもいただけます
これまでも多くのアーティストをサポートしてきたアニエスベー。今後も1〜2 ヶ月ごとに内容を変えて若きアーティストによる新しいカルチャーを発信していくそうです。
キャットストリート側に位置するカフェスペースには、オープンテラスもありました。決して広くないスペースですが、まるでおしゃれなお友達のアパルトマンに遊びにきた気分に。ここが渋谷であることを忘れちゃいそうです。
カフェでは、フレンチスタイルのドリンクやフランス産のワイン&ビールのアルコール類をはじめ、タルトタタンといったスイーツ、バゲットサンドといったフランスの家庭料理をご用意。カフェを監修しているのはフードディレクターの浅本氏が代表を務める『ユニテ』。「モロッコのフレッシュミントティー」や「マキネッタで淹れるパリのコーヒー」など、パリらしいメニューに出会えます。フランス出身のお客様も「地元で食べる味!」と絶賛しているそうですよ。
ミントティーはドライとフレッシュ両方使って香り豊か
バゲットサンドはランチの定番
11:00〜14:00はパリの朝食メニューも提供。オムレツ、クロワッサン、オレンジジュースにコーヒーがセットになった朝食は休日のブランチにも◎。お買い物のついで、一息つくのにぴったりのカフェです。
新コンセプトの『アニエスベー 渋谷店』は、ショッピングだけでなく、カルチャーやフランスの味に出会える場所。仲の良い友人宅のように、ふらっと立ち寄ってみては?
- ■お店情報
- アニエスべー 渋谷店
- 住所:東京都渋谷区神宮前6-19-14
- TEL:03-6803-8170
※記事の内容は取材当時のものです。 最新の情報は、お店のHP、SNSなどをご確認ください。
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