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親しみやすくて個性的!バナナが目印の『ブルーバナナスタンド』で出会ったPVCシート雑貨

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親しみやすくて個性的!バナナが目印の『ブルーバナナスタンド』で出会ったPVCシート雑貨

台東区の南東部に位置する蔵前は、その昔、江戸幕府の米を収蔵するための蔵があったことからこの地名が付けられたと言われています。大正時代には玩具問屋街として発展し、多くの職人たちが軒を連ねました。そんなものづくりの街・蔵前に、近年ホステルやチョコレート専門店、自家焙煎カフェなど、ユニークなお店が続々と集まっています。

今回はビニール素材のPVCシートを加工して雑貨を販売する『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』に伺いました。

 

「バナナ」をモチーフに、パスケースや小銭入れなどのサブアイテムを展開

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』の外観

黄色いバナナがぽつんと貼られただけの看板に、「何屋さん?」と散策を楽しむ人たちの足が止まります。多くを語らない外観に好奇心を刺激されるこの店の名は『ブルーバナナスタンド』。代表の宮田卓弥さん含む2名のスタッフで、「バナナ」をモチーフにしたオリジナル雑貨の企画から、製造、販売までを一貫して手がけています。

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』の看板目印はバナナの看板!

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』の内観

落ち着いたトーンのイエロー×グリーンの壁がユニークな1.9坪の小さな店内に並ぶのは、服飾雑貨やアクセサリー約50点!カードケースやミニウォレット、スマホショルダーなどには、ビニール素材のPVCシートが使われています。

「今持っているバッグや財布に『プラスα』して個性を出せるようなサブアイテムをメインに企画しています。PVCシートの魅力は、革小物と比べて、色落ちせず、手入れも簡単で軽量なところ。縫製の跡をなくし、ミニマルなデザインを目指しました」と宮田さん。

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』のアイテム

革小物では難しい無縫製での製造も、PVCシートなら可能に。グミのような透明感のあるバナナボタンや、「BLUE BANANA」と印字されたテープのプリントも他では見ない個性的なデザインです。

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』のアイテムボタンにもバナナが描かれています

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』のアイテム

カラーバリエーションも豊富な小物雑貨。手にしたときにしっくりと馴染む、落ち着きのあるくすみカラーは、季節や気分によって色違いで持ちたくなります。

プリントする際に使用するインクは、オリジナルの調合で「懐かしさ」を誘う色に仕上げたそうです。シンプルな中に散りばめられたたくさんのこだわりが、アイテムの個性を演出しています。

 

蔵前からつながる人との縁が「Made in 東東京」のものづくりを可能に

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』の代表・宮田さんとても気さくな代表の宮田さん

以前はファッション雑貨の企画から製造、販売までをトータルに手がける会社に勤めていた宮田さん。働いているうちに、「もっと個性を演出できるものづくりがしたい」「もっとお客さんと近い距離で接客しながら販売したい」と思うように。

宮田さんが新事業を展開するための協力先を探す中で、足を運ぶことの多かったのがこの蔵前の町。訪れるごとに場所や人の魅力を感じるようになったそうです。

「自分たちのやりたいことを楽しんでもらえるような、アットホームな店を作りたいと思いました。一人一人丁寧に会話をしての接客、販売をしたかったんです。蔵前はお客さんと販売員の垣根が低いように思います。この街でなら、フラットで親しみやすい関係性をお客さんとも築きやすいように感じました」。

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』のイヤリングイヤリングやピアスなどのアクセサリーも人気なのだそう!

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』のパスケース

また、宮田さんの新しい挑戦に対して、応援してくれたり、協力先を紹介してくれる人も多く、人の温かみと広がっていく縁を感じる中で、「国内での繋がりを生かしたものづくりをしよう」と商品への具体性が増したそうです。現在はPVCシートの仕入れを蔵前の生地屋さんから、ボタンの仕入れを浅草の金具屋さんから、ビニールを張り合わせるウェルダー加工を足立区の職人さんに依頼するなど、「Made in 東(ひがし)東京」でのものづくりが実現しています。

「うちのような小さな店だと『入ったら何か買わなきゃいけないかな』と思う人も多いかもしれません。でも何も買ってもらえなくても、うちの店に『来た』という体験をお客さんに提供できたということが、僕らにとっては価値のあることなんです」。

そう笑顔で話してくれた宮田さん。昨年は「バナナはおやつ?朝食?(OYATSU vs CHOSHOKU)」というアンケートを実施し、回答してくれたお客さんにステッカーをプレゼントしたり、お正月の時期には「バナナみくじ」というおみくじを企画したりしたそう!今後も、ものづくりだけでなく、イベントの企画や運営を通して、自分自身もお客さんと体験を共有できるきっかけを作っていきたいと話してくれました。

 

未熟で未完成な「青いバナナ」がお店のコンセプト

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』のフォトスポット

店名の「ブルーバナナ」の由来について尋ねると、「バナナってシンプルなようで、実は面白いやつなんです」と宮田さん。開業にあたり、店名やロゴを考えていたときに、ふと「ブルーバナナ」という言葉が思い浮かんだと話します。

「バナナは日本で一番消費されている果物。子どもからお年寄りまで、年齢問わず親しまれているし、手に入りやすい。朝食に食べる人もいれば、おやつとして食べる人もいる。熟すにつれて色が変わっていくし、形も曲がっていたりまっすぐだったり…よく観察してみるとバナナってすごくユニークなんですよね。

そして『ブルーバナナ』は、熟していない状態の青いバナナってことで、『成熟』への途中の段階。だからこそ、その先を考えると面白いし、自由だし、完成していないからこその余白もある。型にはまらなくても、それが面白いと感じてもらえる店にしたいという思いから『ブルーバナナ』と名づけました」。

『BLUE BANANA STAND(ブルーバナナスタンド)』のスウェット

『ブルーバナナスタンド』は、明確に“何屋さん”とは定義していないそう。いろんなものがあって、気軽に楽しめて、今よりも少し気分が上がるようなお店にしたかったという宮田さんにとって、「ブルーバナナ」は店のイメージにしっくりくるモチーフだったそうです。

見慣れたものでもあらためて注意深く見てみれば、クスッと笑えるような要素が詰まっている。昨日と同じように思える日常の中にも、新しい発見や気づきはあるものです。宮田さんとのお話と、ブルーバナナスタンドの商品からそのことを教えてもらった気がしました。

 

※記事の内容は取材当時のものです。 最新の情報は、お店のHP、SNSなどをご確認ください。

 

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