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もっと自由に、自分好みに。小麦が香るパンとワインとのマリアージュが楽しめる『チェスト船堀』

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もっと自由に、自分好みに。小麦が香るパンとワインとのマリアージュが楽しめる『チェスト船堀』

都営新宿線「船堀駅」から歩いて約7分。船堀街道沿いに『チェスト船堀』というお店があります。小麦粉の単一品種のみを使ったバゲットなどのハード系パンを中心に取り揃えるベーカリーであり、パンとワインの組み合わせも楽しめる「パンとワインの相談所」でもあるというユニークなお店です。

看板がないにもかかわらず、12時の開店時間になると、焼き立てのパンやサンドイッチを求めるお客さんが列を作ります。ウィンドウ越しに見えるのは、たくさんの小麦粉の袋。どんなパンとの出合いが待っているのか、わくわくしながらお店のドアを開きました。

 

「ゆめかおり」「ねばりごし」…パンの名前は「小麦粉の品種」。小麦本来の個性と魅力を味わう

「ゆめかおり」「ねばりごし」…パンの名前は「小麦粉の品種」。小麦本来の個性と魅力を味わう

「パン屋を志した当初は、パンとワインをテーマにしたお店にしようという考えはなかったんです。これまでの自分の興味が今を形作っているように感じています」。

こう話してくれたのは、パン職人であり、ソムリエでもある店主の西野文也さん。

こう話してくれたのは、パン職人であり、ソムリエでもある店主の西野文也さん。

「いつかパン屋として独立したい」という想いを抱いて、人気ベーカリーの『パーラー江古田』の門を叩いた西野さん。当時からワインにも興味を持っていたこともあり、パン作りのノウハウを学んだ後、清澄白河の『フジマル醸造所』でワインの知識と料理の腕を磨きました。

その後は都内のあちこちで、場所を間借りしてパンとワインを楽しめる店を不定期で出店。そして2019年9月、この街に常設店を構えました。

通り越しでもよく見える店内の棚には、茨城の「ゆめかおり」や岩手の「ねばりごし」、福岡の「ミナミノカオリ」など、さまざまな産地の小麦粉袋が並びます。

通り越しでもよく見える店内の棚には、茨城の「ゆめかおり」や岩手の「ねばりごし」、福岡の「ミナミノカオリ」など、さまざまな産地の小麦粉袋が並びます。西野さんには、小麦をブレンドせず、単一品種でパンを作るこだわりが。お店に並ぶパンはバゲット、カンパーニュ、フォカッチャなど約10種類。その名称は、ズバリ小麦粉の品種です。

取り扱う小麦粉をどのような観点から選んでいるのかと問えば、「いろいろな香りや特徴が楽しめた方がおもしろいでしょ」というライトな答えが返ってきました。

取り扱う小麦粉をどのような観点から選んでいるのかと問えば、「いろいろな香りや特徴が楽しめた方がおもしろいでしょ」というライトな答えが返ってきました。

「産地に行って生産者の話を聞いて仕入れているものもあれば、製粉所の方の勧めで取り扱っているものもあります。強いこだわりはないんですよ。『自分の店に合う小麦粉を探す』というよりも、『出合った小麦の香り、力、魅力を引き出せるパン作り』を大切にしています」。

どのパンにも個性と特徴があるため「おすすめは?」と聞かれるよりも、「この料理に合うパンは?」と聞かれた方がアドバイスしやすいと話します。

どのパンにも個性と特徴があるため「おすすめは?」と聞かれるよりも、「この料理に合うパンは?」と聞かれた方がアドバイスしやすいと話します。

仕込みから製造、販売までほぼ1人でこなす西野さん。小麦との対話を繰り返し、焼き方や発酵方法などを調整しながら、小麦粉本来の魅力を味わえるパンを焼き上げます。1日に焼き上げるパンの量は「商品棚が埋まるまで」。12時の開店時間にはバゲットやフォカッチャ、カンパーニュが並び、店内は香ばしい香りで満たされます。

 

カジュアルにパンとワインの組み合わせを楽しんでもらいたい

カジュアルにパンとワインの組み合わせを楽しんでもらいたい

店内にはパンとワインをスタンディングで楽しめるカウンターが設置されており、パンの盛り合わせやサンドイッチを、西野さんセレクトのワインと一緒に味わうことができます。

注文したのは、「パンの盛り合わせ」とサンドイッチの「やさいとチーズ」。盛り合わせのパンは日替わりで、この日はバゲット「ゆめかおり」と「柳久保小麦」、カンパーニュ「ニシノカオリ」の3種類でした。

合わせてもらったのは、フランス・ロワール地方の微発泡白ワイン。フルーティーでさっぱりとした味わいです。ワインの香りを楽しみながら、3種類の小麦粉を食べ比べます。特に印象深い味だったのは、江戸時代からある在来種の「柳久保小麦」のバゲット。しっかり焼き色のついたクラストがバリバリと小気味良い食感で、焦げた醤油のような香りはまるでおせんべいのよう。噛むごとに甘味が口に広がりました。

サンドイッチに使うパンも日によって変わるそうで、この日はオリーブオイルとローズマリーのフォカッチャで作ってもらいました。

サンドイッチに使うパンも日によって変わるそうで、この日はオリーブオイルとローズマリーのフォカッチャで作ってもらいました。接客の合間に調理をするため若干の待ち時間はありますが、提供された時の感動はひとしおです。野菜は千葉県四街道市の農園から取り寄せているという旬のもの。ビーツ、リーキ、からし菜、ニンジンなど、色鮮やかで見た目にも食欲を刺激します。カジュアルなサンドイッチも、ワインを添えるだけで贅沢さが増してしまうから不思議です。

「『パン飲み』と言ってしまうと、パンとワインのペアリングのような通好みの印象を持たれそうですが、難しく考えず、カジュアルに楽しんでもらいたいんです」。

「『パン飲み』と言ってしまうと、パンとワインのペアリングのような通好みの印象を持たれそうですが、難しく考えず、カジュアルに楽しんでもらいたいんです」。

西野さんの言葉には「こうあるべき」という強い主張は一切なく、「自由に、自分好みに楽しんで」というメッセージを感じます。

一種類のみの小麦を使って焼き上げられる『チェスト船堀』のパンは、その個性と魅力を感じられるようにと、焼き具合や形、サイズもさまざま。「こだわりはないんです。際立った工夫もないんです。ないばっかりで申し訳ないです」と笑う西野さんでしたが、パンにこめる深い想いをしっかり味わうことができました。

次はどの小麦を味わってみようか、どんなワインと合わせてみようか…ますます好奇心を刺激され、次回の訪問が楽しみになりました。

 

  • ■お店情報
  • チェスト船堀
  • 住所:東京都江戸川区北葛西1-22-19 大栄コーポ 105
  • 営業時間:12:00〜19:00
  • 定休日:火・水曜
  • https://www.instagram.com/chest_funabori/
  • ※取材当時の内容となります。最新情報はお店のHPやSNSをご確認ください。

 

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