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    100年続く老舗青果店がはじめたフルーツサンドの店・下高井戸『パーラー シシド』

    少し暑さを感じ始める5月。そんな季節に、恋しくなるのがみずみずしいフルーツ。今回、元気が出るようなおいしい果物を食べたい!やってきたのは、下高井戸駅。京王線と世田谷線が乗り入れる駅前には歴史ある下高井戸商店街があるなど、賑わいの絶えない街です。

    京王線下高井戸駅の北口を出て、すぐ右手にあるのが今回の目的地『PARLOR SHISHIDO(パーラー シシド)』。

    看板メニューは旬の果物を使った「フルーツサンド」。そのほか、厳選したフルーツやフルーツジュース、パフェなどを楽しむことができるお店です。

    3代目社長の宍戸三郎さんにお話を伺いました。

     

    親子3代・100年続く『丸シ商店』が始めたパーラー

    『パーラーシシド』の歴史は古く、三郎さんの祖父である宍戸鉄男さんが1918(大正7)年に初台で始めた八百屋『丸シ商店』がはじまり。昭和8年に下高井戸に移ったそうですが、当初は運送業を営んでいたのだとか。その後、青果店『マルシ フルーツショップ』にお店を変え、商店街のお店と支えあいながら、街の発展とともに親しまれてきました。

    そのフルーツショップ マルシ』が2017年春に、リニューアルオープンして生まれたのが『パーラーシシド』。三郎さんがパーラーを始めたきっかけのひとつに、この十数年での働き方や生活スタイルの変化があると言います。

    「通信販売で食材を購入する人や直接産地から取り寄せる人、宅配サービスを利用する人など、買い物の仕方も大きく変わってきていています。そこで、この先の50年、100年を目指したときに、『今までと同じままでいいのだろうか?』と思ったんです。アイデアやひらめきでいろんな可能性が広がるんじゃないかと思い、これまで青果店で培った経験も生かせるフルーツパーラーを始めることにしました」と三郎さん。

    女性同士で、お子さんと一緒に、家族でなど、幅広い女性が気軽に立ち寄れるお店にしたいという想いから、看板メニューとして誕生したのがフルーツサンドでした。

    果物は野菜と違って、「新鮮=おいしい」時期ではないのだそう。果物にはそれぞれ熟度があり、それぞれにおいしい食べごろがあると言います。そんな“おいしい時期”を見極めたフルーツで作る『パーラー シシド』のフルーツサンドは、季節にもよりますが常時約8種類も!さっそくおすすめのフルーツサンドをいただきます。

     

    食べごろの果物で作るフルーツサンド

    「スペシャルフルーツサンド」(通年)

    いただいたのは、お店1番人気「スペシャルフルーツサンド」。定番の「フルーツサンド」よりも果物の具が大きくカットされた“スペシャル”なフルーツサンドです。

    大きくカットされたフルーツがぎっしり

    いちご、キウイ、黄桃の3つのフルーツ(※時期によって内容が変わることがあります)がサンドされていて、食べ応え満点!クリームの甘さもしつこくなく、フルーツそのものの甘さをさらに引き立ててくれます。

    また、フルーツサンドを始めるにあたり、いろいろな食パンを試したそう。様々なパンを試しながら、ようやくフルーツをそのまま食しているようなパンを探し当てたのだと三郎さんが教えてくれました。

    「いちごサンド」(12月〜4月頃)

    訪れた4月には旬のいちご「あまおう」を使った「いちごサンド」もありました。断面まで赤く、見ためも鮮やか。大粒のいちごがたっぷり入っていて、フレッシュさとジューシーさを存分に味わえます。まるでフルーツを食べているかのようなフルーツサンドです。

    「おいしいのが入りましたよ!」とマンゴーのフルーツサンドもいただきました。大胆にカットされたマンゴーに、思わず目を奪われます。特有のくさみもなくとてもフレッシュ!

    “おいしい時期”ならではの、フルーツのおいしさを堪能することができます。

     

    新メニューは焼き芋、アボカドのフルーツサンド!

    お店で焼いた焼き芋をサンドしたメニューも!焼きたてはもちろん、冷めたときもおいしいお芋を厳選。砂糖などを加えていないのにものすごい甘みがあります。まるでスイートポテトを食べているかのようで、なめらかで口どけのよいサンドイッチ。

    「ん〜、おいしい!」思わず笑顔がこぼれます

    新メニューの「アボカドサンド」の生クリームは、レモンの果肉入り。バジルソースで和えたアボカドとレモンの酸味が絶妙にマッチ。ちょっと大人なフルーツサンドイッチです。お酒と合わせても◎。

    お客さんの声も取り入れつつ、今後も新メニューを少しずつ増やしていく予定とのこと。夏には、フルーツジュースを凍らせた氷で作るかき氷も登場するそうです!(なんとも贅沢!)

     

    レモンまるごと1個分!レモンスカッシュ

    春夏にぴったりのドリンク「レモンスカッシュ」もいただきました。

    1杯にレモン1個を使っているという贅沢な「レモンスカッシュ」。見た目から想像するよりも酸っぱすぎず、すっきりとして爽やか。太めのストローなので、レモンの果肉も存分に味わえます。酸味のある柑橘系の果物も、甘みが増した“おいしい時期”に食べてもらえるようにと考えつくされているんです。

     

    「フルーツサンド」が下高井戸を訪れるきっかけに

    お得な三角サンドは、自分用にもぴったり

    フルーツサンドはお土産にテイクアウトすることもできます。お店でいただく四角いフルーツサンドのほかに、お得な三角サンドも。

    12時から利用できる2Fのカフェ空間

    フルーツサンドを始めたことで、今まで来なかったお客さんが訪れるようになったと三郎さんは言います。

    「今までは果物しか買わなかった常連さんがフルーツサンドを食べてくれたり、果物を買わなかったお客さんが、フルーツサンドを食べたことで果物を買って帰ってくれたり、遠方から来てくれたり。うれしい変化ですね。

    下高井戸では初めてのフルーツサンドの店ですから、『パーラー シシド』をきっかけに、たくさんの方にこの街の良さも知って楽しんでもらえたらと思います」。

    『パーラーシシド』の1階の空間

    「果物を本当においしい時期に食べてもらいたい」という想いが詰まった、『パーラー シシド』のフルーツサンド。これまで知らなかったフルーツのおいしさにきっと驚くはず。旬のおいしいフルーツを食べれば、これからの暑い季節も元気に過ごせるパワーが湧いてくるかもしれません。ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか?

     

    ※記事の内容は取材当時のものです。 最新の情報は、お店のHP、SNSなどをご確認ください。

     

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