この時期のパリで、グルメな人たちが楽しみにしている食べ物と言えば「ジビエ」。
「ジビエ」とは狩猟した天然の野生鳥獣の食肉を意味するフランス語です。日本でも最近ヘルシー志向の女性に人気を集めていますよね。
もともとヨーロッパのジビエは、狩猟できるような大きな領地を持っている上流階級の人たちしか楽しむことができないものでした。そんなこともあり、貴族の伝統料理として古くから発展してきたお料理だったのです。
ジビエは秋冬が旬!
狩猟が解禁するのは9月下旬から2月くらいまで。野山を駆けまわっている天然の鳥獣のお肉は、引き締まっていて栄養価も高く、生命力に溢れています。寒さに備えて栄養を蓄えていくので、秋から冬にかけてが最もジビエがおいしい季節。完全に冬になってからのものは、餌になるものが減ってしまい栄養不足気味になるので、肉質が低下してしまうのだそう。なので、ジビエを堪能するには秋から年内くらいまでがベストなのです。
ジビエのクセはシェフの腕次第!
フランスのレストランでよく目にするジビエは、雷鳥、青首鴨、イノシシ、野ウサギ、うずらなど。とにかく野性味にあふれていてワイルドなお肉は、結構クセがあるので苦手な人も多いのですが、そこはシェフの腕の見せどころ。
狩猟後の血抜きの技術によっては臭さが増してしまったり、すぐに解体すると硬くなってしまうので、しばらく熟成させてから解体&調理をします。
というわけで、ジビエを扱うシェフの腕前によって相当お肉の質や食べやすさが左右されてしまうのです。
私は最初のころは「野生臭さ」がちょっと苦手でしたが、しっかりボディの赤ワインとの相性に気づいてからは、好きになりました。
ちょっとグロテスクですが、毛や羽がついたままの野生のジビエがマルシェなどに並んでいる光景はこの季節ならでは!フランスの秋の味覚、ジビエのワイルドな味わいを楽しんでみてくださいね!
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