今回はパティスリーの宝石店をコンセプトに2007年にオープンして以来、地元の人に愛され続ける『Carl Marletti(カールマルレッティ)』をご紹介します。
店名を掲げるシェフのカールマルレッティ氏は2019年3月に東京銀座に再上陸した『Lenôtre(ルノートル)』やパリ屈指の観光エリアであるオペラに位置する『Café de la Paix(カフェドゥラペ)』での修行と経験を経て待望のお店を開店させました。
2009年にNo.1パティシエに選出されて以来、クラシックなメレンゲ使いとさわやかなレモンが人気のタルトシトロンや生地のクリスピーさと香ばしさがたまらないミルフィーユなど、出版社主催のそれぞれのカテゴリーの賞においてパリNo.1に輝くといった経歴を持っています。
奥様への愛情を表現したケーキ
ひときわ目を引く鮮やかな青色のケーキは、人気の「リリーヴァレー」というスミレのサントノーレ。サントノーレとは、円盤状のパイ生地の土台の周りにシューを配置し、中央にたっぷりとクリームを絞ったケーキのこと。
同名の花屋がカールマルレッティ氏の奥様により近所で営まれており、奥様への愛情をケーキで表現したというロマンチックな作品です。スミレの華やかな香りが鼻を抜けるクリーム、そして中に使われたカシスのコンフィチュールがほどよい酸味を加え、全体をうまくまとめています。天面に乗った食感の楽しいスミレ飴も素敵な演出です。
パリNo.1ケーキ!フレジエ
そして、彼のスペシャリテのひとつであり、こちらもパリNo.1になったケーキがこちらのフレジエです。
私の特に好きな作品でもあります。マダガスカルバニラをふんだんに使ったカスタードクリームと、甘みの凝縮した大粒のいちごとのマリアージュがたまりません。スポンジ生地よりもクリームといちごのおいしさを楽しむケーキなので口当たりも軽く、いくらでも食べれてしまいそうでした。天面には焦げ目をつけたマジパンが使われ、特有の食感が他にはないおもしろさを持っています。
3サイズありますが、2人用からのホール(写真のもの)での販売のみ。それでも、この特別なケーキのおいしさはぜひ試して頂きたいです。
多くの日本人もここで修行をなさったそうで、カールマルレッティのエッセンスを得たお菓子を日本で広められているのかもしれません。
- ■お店情報
- Carl Marletti(カールマルレッティ)
- 住所:51 Rue Censier, 75005 Paris(地図)
- 営業時間:10 :00-20 :00
- 定休日:月曜日
- HP:https://www.carlmarletti.com/
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