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    新旧アート溢れるバロックの都、アントワープを街歩き

    ヨーロッパはほとんどが陸続きなので、ちょっとした遠足気分で気軽にいろいろな都市へ行くことができるのが魅力。この夏のパリ旅行+αで旅行計画を立てるなら、ぜひおすすめしたいのがベルギーのアントワープです。

    アントワープは、バロック時代の芸術家ルーベンスのゆかりの地。ちょうど今、街中で『Antwerp Baroque 2018-Rubens Inspires』というアートイベントを開催しているというので、行ってみることにしました。

     

    パリから2時間で行ける!アントワープ

    ベルギー北部に位置するアントワープへは、パリからはタリスという電車で2時間ほど。ベルギー旅行で、首都のブリュッセル、運河の街ブリュージュには行ったことがありましたが、アントワープへ行くのは実ははじめて!ゆっくり街歩きを楽しみたいと思います。

    アントワープ中央駅は、ヨーロッパでも有数の美しい駅に登録されているそうです。

    アントワープは、15〜17世紀頃にかけて、ヨーロッパでも有数の重要な都市として、豊かに繁栄していました。芸術も最先端で、フランドル派、ルネサンス、バロックなど、数々の芸術も花開いていった時代です。

    なかでも有名な芸術家と言えば、ルーベンスです。イタリアで活動していた時期もあるルーベンスは、バロックの影響をフランダース地方に伝えた人物。街の中心の広場には、彫刻が堂々と建てられ、シンボルにもなっています。

    歴史を感じられる旧市街の細い路地裏には古いトラムが走っています。

    黒っぽい縁の窓、装飾がたくさん施された扉など、バロックスタイルの建物が街のいたるところに点在。

    パリにある建物の多くは、19世紀以降の都市大改造計画で採用された古典主義的な整然としたスタイルですが、それとは違う趣の魅力がありますね。建築好きの私はドキドキがとまりません。

     

    バロックの街中にルーベンスにインスパイアされた作品が登場

    さて、今開催されている『Antwerp Baroque 2018-Rubens Inspires』は、バロックの巨匠ルーベンスにインスパイアされた芸術作品や建築などにスポットを当て、バロックの街並を舞台に、新旧のアートを体感しながら街歩きができるようにさまざまな企画展が展開されるイベント。

    街中に点在するルーベンスの作品や、それ以外のアート作品を見て回れるように、観光局では特別に街歩きマップも配布。イベントテーマに関する場所にはパネルが出ていて、とてもわかりやすかったです。

    こちらは『聖母大聖堂』前にあるアート作品。「フランダースの犬」のパトラッシュが教会の祭壇画の前で死んでしまうシーンの舞台は、この大聖堂と言われています。そこで大聖堂前広場に作られたのが、この彫刻です。2016年12月に完成し、街の新しいシンボルとなりました。とってもかわいいですね!『聖母大聖堂』の中には、「フランダースの犬」で有名なルーベンスの絵も展示されていますよ。

    今回は『Antwerp Baroque 2018-Rubens Inspires』を楽しみながら、バロックの建物やルーベンスゆかりの地を巡っていきたいと思います。

     

    ルーベンスゆかりの地をお散歩!

    『聖母大聖堂』を見たら、正面ファサードをルーベンスがデザインしたというバロックスタイルの教会『聖カロルス・ボロメウス教会』へ。

    これが『聖カロルス・ボロメウス教会』です。

    『聖カロルス・ボロメウス教会』の正面の扉は、デコレーションが素敵です。

    黒い縁の祭壇は、華やかさと重厚感を合わせ持ち、美しいディテールが印象的なバロックスタイルらしさが出ていますね。

    私のお気に入りは、教会内の右手にある小さな礼拝堂。ここには天使のモチーフがたくさんあしらわれており、とてもかわいい!

    どうやら、女性のために建てられた教会らしく、柔らかさと優しさに満ちている空間でした。

    もう1カ所は、『プランタン・モレトゥス印刷博物館』です。世界で唯一、ユネスコの世界遺産にも登録されている印刷博物館。16世紀に使われていた最古の印刷機や当時の出版物、創業者一族と親交のあったルーベンスの絵画も展示されており一見の価値があります。

    ガイドブックにはあまり載っていない情報かもしれませんが、ここの中庭が薔薇の季節には最高です!薔薇の花園そのもの!とても癒されました。

    『Antwerp Baroque 2018-Rubens Inspires』の試みのひとつとして、現在、『MAS』という美術館では新旧アーティストの展覧会も開催中。街中にも、市のオーダーを受けて現代アーティストが制作した路上壁画の新作が数点ありました。

     

    新旧アントワープの建築とアート

    アントワープの魅力は、歴史的な遺産はもちろん、現代のモードや建築、アートなどがどんどん生まれている街で、とても活気があるところだと思います。

    東京オリンピックの初期の新国立競技場案でご存知の方も多い、ザハ・ハディド作のポートハウスも建築好きにはおすすめの施設。上部はダイアモンドと船をイメージしているのだとか。奇想天外で迫力満点!内部見学は要予約ですが、外観だけでも一見の価値がありますよ。

    このように新旧のアートや芸術が融合しているのがアントワープの魅力。バロックスタイルが現代にアレンジされてオリジナリティ溢れる表現になったものも多く、斬新でクリエイティブなものが好きな人にもおすすめです。

    この他にも『Antwerp Baroque 2018-Rubens Inspires』開催中は特別展もたくさんあります。教会だけでも5カ所、美術館やルーベンスの家などでの展覧会が9カ所ほどありますから、何日か滞在しながらゆっくり巡ってみるのもおすすめ。

    アントワープの魅力はまだまだあります。次回は美食についてご紹介したいと思います。

     

     

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