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    坂本美雨さんの日々の暮らしと小さなしあわせ

    PARISmagが気になる方々へ会いに行き、「小さなしあわせ」のヒントを教えてもらうインタビュー企画の第3弾。

    今回お話を伺ってきたのは、優しい歌声のミュージシャン・坂本美雨さん。1歳4ヶ月になる娘(通称・なまこちゃん)や愛猫のサバ美ちゃんへの愛、そして12月7日にリリースする新アルバム『Sing with me II』についてお話いただきました。

    坂本美雨(さかもと みう)

    1980年生まれ。1990年に音楽家である両親と共に渡米。ニューヨークで育つ。1997年「Ryuichi Sakamoto feat. Sister M」名義でデビュー。以降、本名で音楽活動を開始。2013年初のベストアルバム『miusic – best of 1997~2012』を発表。音楽活動の傍ら、演劇出演、ナレーション、執筆も行う。2015年7月に第一子となる女児を出産。動物愛護活動をライフワークとし、大の愛猫家である。

    坂本美雨オフィシャルサイト

    歌が自己表現から日常へ変わった

    —音楽活動をスタートさせて来年で20年になるんですね。音楽活動の他、ラジオパーソナリティなどで活躍されたり、最近は猫好きとして注目されたり、Instagramも人気ですよね。この20年振り返ってみていかがですか?

    坂本美雨さん(以下、坂本):全然実感ないですね。あっという間だったし、何に時間を使っていたのだか…という感じです。ここ数年は家族ができたり、子どもが生まれたり、変わったと実感できるできごとが多いですが、その前の20代はなにをしていたのだろうという感じです。

    −前回のミニアルバム『Sing with me』に引き続き、今回リリースされるアルバムも子守唄がメインとのことですが、お子さんが生まれたことで音楽を作るときの変化はあったのでしょうか?

    坂本:それはすごくありました。自己表現としての歌から、娘を笑顔にするためのものになりましたね。歌がメッセージを伝えるためのものから、日常の一部になったというか。歌は娘と最初のコミュニケーション手段でもありますしね。最近はやっと歌で笑ってくれるようにもなりました。

    そういう風に歌の存在が変化してきて、それも悪くないなというか、私の中ではそれが結構しっくり来ています。これまで想像もしていなかった感覚です。

    —なるほど。今回のアルバムの選曲はどのように決められたのですか?

    坂本:いろんな人の意見を取り入れて決めました。スタッフや今回のサウンドプロデューサーのharuka nakamura、CANTUS(カントゥス)のリーダーの美帆ちゃんと熱い話合いをして、試行錯誤しながら最終的にこの9曲になりました。CANTUSの美帆ちゃんが歌いたい曲もありましたし、「私に歌ってもらいたい!」という熱意を感じる曲もあったので、それを積極的に取り入れていくようにしましたね。

    —CANTUSとやるのも前回から引き続きですよね。

    坂本:前作と今作で地続きに作っている感覚だったので、あまり変化はなかったんですけど、でもやっぱりみんなとの親しさも増していますし、美帆ちゃんもいろいろ意見を言ってきてくれる人なので遠慮はなくなってきています。スタッフも含めですが、いろいろと意見交換しながら作ることができました。

    —今回の収録曲はカバー曲ですが、ご自身での曲作りは今もされているんですか?

    坂本:娘が生まれてからのCANTUSとの作品ではカバーがほとんどですね。昔から歌い継がれている曲を歌いたいというのもあって。子育て中は、曲作りのモチベーションがばーっと盛り上がることもあるけど、日々に追われてなかなか取り組めないこともありますね。

     

    娘との日々は楽しくて楽しくてしょうがない

    Instagramを拝見していると、なまこちゃんのお写真がたくさんありますよね。成長を見守る目線が優しくていつも癒やされています。もちろん大変なこともあるかとは思うのですが、なまこちゃんとの日々での楽しみや喜びを教えていただけないでしょうか?

    坂本:もう楽しくて楽しくてしょうがないです。こうやって子連れ仕事となるともちろん大変なこともありますが、やっぱり楽しいですね。

    生後2ヶ月から仕事をはじめているので最初は不安でしたけど、その中でスタッフさんの理解があったり、いいシッターさんに出会えたり、マネージャーも乳母の役割をしてくれたり。すごくまわりの方々に支えられてやっています。自分自身も育った環境がそうだったので、本当にいろんな方々に育ててもらっているという感じです。試行錯誤しながらですけどね。

    —最近は歩いたり、おしゃべりもするようになったそうですね。

    坂本:そうなんですよ。日々変化していて、何かに慣れたと思ったら次々と進化するので。1歳過ぎてからは自我が強くなって、それを表すようになってきてもいて。ただ抱っこして連れてくるだけではなくなってきています。お世話するという感じではなく、彼女に合わせなくてはいけないことも多くなってきていて。2歳になるともっとそうなんだろうな。

    —以前、PARISmagでもインタビューさせていただいた、森本千絵さんとはご友人で、同時期にお子さんが生まれたんですよね。森本さんは出産したらもっとパワーアップする気がするなんておっしゃっていましたが、坂本さんはいかがですか?

    坂本:そうなんです。8日違いなんです。千絵ちゃんはそうですよね。私はどうだろう。まわりから言われると、きっとそうなんですけど。「子連れで仕事してすごいね」、と言われると「あ、そうなのかも」と思うんですけど、私自身は家事がおろそかになっていたり、できていないことが多くて…。もっとエネルギーがあれば、もっとやれることもあるのかなと思うんですけど、すぐ疲れて寝ちゃうし(笑)。美しく両立できている気がしないので、いつも必死です。

    —サバ美ちゃんのお話も伺いたいなと思います。

    坂本:サバ美はもともと「ちばわん」という愛護団体で保護されていた猫でした。虐待を受けていたところを保護されたようです。サバ美がうちに来てから、結婚して、子どもが生まれて、家族が増えていったので、サバ美が連れてきてくれたのだと思っています。

     

    ひとつひとつが大きなしあわせ

    —この企画のテーマでもあるのですが、坂本さんにとっての「小さなしあわせ」を教えていただけないでしょうか?

    坂本:小さなしあわせか〜この子がいると1個1個が大きなしあわせなので、小さなしあわせと言われると逆に困っちゃいますね。でも、一緒にいてくれてこうやってコミュニケーションをとってくれることのひとつひとつが本当にうれしいし、どうやら私のことを好きでいてくれるっぽいということが信じられないくらいのしあわせです。

    —なるほど〜。日々の生活の中で、大切にしている時間はありますか?

    坂本:スキンシップを大切にしています。もうとにかくギュッギュッと抱きしめているという感じです。「ネコ吸い」というのをやっているんですけど、それと同じようにtoo muchな愛情を注いでいます。嫌がるんですけどね。でも、生まれたときからしているので、そういうものだと思っているんじゃないかな。きっと小学校とか行ったら、世の中とのギャップに驚くんでしょうね。

    (ペットボトルで飲んでいるなまこちゃんを眺めながら)

    本当に日々進化しているんですよね。ペットボトルで上手に飲めるようになったのはこの1週間くらいで。なんか彼女の中で流行りがあるみたいです。溜めて、溜めて、急にやる!みたいな。今朝も教えてないのに「帽子!」って言ってたり。日々成長しているんですよね。

     

    —最後に今後の活動ややりたいことなどあったら教えてください。

    坂本:12月にアルバムが発売されて、冬はライブを行います。あとはプライベートでは、旅行に行きたいですね。これから、免許を取ろうと思っていて、取れたら家族でハワイの自然の中をドライブしたいんです。昔はよく旅行にも行っていたし、そういうお仕事も多かったんですけど、最近は娘も小さいし猫もいるのでなかなかフットワーク軽く行けないんですけどね。

    パリには10代の頃に行ったっきり。ブルゴーニュやパリに友達もできたので、遊びに行けたらいいな〜。

     

    坂本美雨さん、素敵なお話どうもありがとうございました!

     

    • ■リリース情報
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    • 坂本美雨 with CANTUS『Sing with me II』(CD)
    • 2016年12月7日(水)発売
    • 価格:3,000円(税込)
    • YCCW-10296
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    • 【収録曲】
    • 01.The Water Is Wide
    • 02.Dream
    • 03.メトロポリタン美術館
    • 04.ブラームスの子守歌
    • 05.The Kiss
    • 06.ダニー・ボーイ
    • 07.いにしえの子守歌
    • 08.The Other Side of Love
    • 09.遠い町で
    • 全9曲収録

     

    • ■ライブ情報
    • 坂本美雨 with CANTUS Special Live 〜 Sing with me
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    • 【東京公演(Special guest:haruka nakamura/ 徳澤青弦)】
    • 日時:2017年1月28日(土)16:30開場 / 17:00開演
    • 会場:TOKYO FMホール
    • チケット:前売り¥4500(税込)/当日¥5000(税込)/全席自由・整理番号付
    • 子供(4歳以上小学生以下):前売り¥2500(税込)/ 当日¥3000(税込)
    • ※3歳以下無料(膝の上でお願いします)
    • 12月3日10:00〜 一般発売開始
    • ローソンチケット:0570-084-003 (Lコード:73779)
    • e+ : http;//eplus.jp
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    • 【京都公演】
    • 日時:2017年2月4日(土)16:00 / 17:00
    • 会場:日本写真印刷株式会社「本館」
    • チケット:前売り¥4000/当日¥4500
    • ※小学生以下は無料
    • 12月3日〜【LivePocket】にて発売開始
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