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スペシャリテはさっくり&しっとりのタルト!兄妹の夢が詰まった焼き菓子とコーヒーの店『アンポン bake & drip』

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スペシャリテはさっくり&しっとりのタルト!兄妹の夢が詰まった焼き菓子とコーヒーの店『アンポン bake & drip』

J R青梅線「中神駅」の目の前に、2020年11月にオープンした『アンポンbake & drip』。バターとコーヒーの香りで満たされる店内のカウンターには、マフィンやタルト、スコーンなどの焼き菓子が約10数種類並びます。

オープンしてわずか半年にもかかわらず、SNSと口コミで話題を集め、平日でもお店の外で開店を待つお客さんの姿が見られます。「いつか一緒にカフェを開きたい」という夢を実現した兄妹が営むベーカリーカフェを訪れました。

 

スペシャリテのタルトに、ふんわりマフィン。こだわりの焼き菓子に地元のファンが定着

こちらのお店を兄妹二人三脚で営む石丸智浩さんと小山かおりさん。店舗運営とコーヒーの抽出、販売を石丸さんが、焼き菓子の製造と商品開発を小山さんが手がけています。

パティシエの小山さんは、100以上ある焼き菓子のバリエーションから季節や仕入れ状況に合わせ、常時10〜12種類を製造。タルトは今までに12種類ほど出ていて、その中から3〜4種が日替わりで登場。平日は64ピース、土曜日は90ピースが売り切れると言います。

「タルトは生地の食感が一番大事だと思っています。フランス産の小麦粉を使ってさっくり感を、中にはアーモンドクリームを敷き込み、しっとりとした食感を楽しめるように工夫しています」(小山さん)

また、週一回の頻度で販売されるフィナンシェも人気商品。製造で余った卵白が溜まった頃合いでフィナンシェを作るそうですが、そのおいしさと「なかなか出合えない」という希少さから「幻のフィナンシェ」と話題を集め、店頭に並べると次々と売れてゆき、開店後1〜2時間ほどで完売。フィナンシェがお店に並ぶ前日には、SNSで告知しているとのことなので、こちらも要チェックです。

他にもベイクドレアチーズケーキや、ヴィクトリアケーキなど、たくさんのお菓子をほぼ1人で作る小山さん。「お客さんの『おいしい』という笑顔が原動力」と顔をほころばせました。

左から時計回りに「りんごのタルト」「ヴィクトリアケーキ」「ベリーとクリームチーズのマフィン」。

「りんごのタルト」は、こだわりのタルト生地の上にスパイス等で煮込んだりんご、さらに上に生のりんごをのせて焼き上げています。ひとつのタルトで2種類の食感&味のりんごが楽しめます。イギリスの定番「ヴィクトリアケーキ」はしっとりとしたスポンジにクリームとベリーのジャムを挟んだ素朴なケーキ。スポンジはふんわりとなめらかですが、焼き色がついた表面はさっくりとしていてその食感までおいしい!マフィンは一見ボリュームがありますが、口当たりが軽くぺろりと食べられます。コーヒーとのペアリングは朝食にもぴったり。

小山さんが作るお菓子は、どれも甘さ控えめで優しい味わい。毎日マフィンを買いに来る常連さんもいるんだとか!

 

焼き菓子の味に合う、華やかな香りのコーヒーをハンドドリップで丁寧に抽出

『アンポンbake & drip』では、ハンドドリップのコーヒーを注文することもできます。石丸さんが星野リゾートでの勤務時代から付き合いのあった静岡のロースタリー『IFNi ROASTING&Co.』にオリジナルブレンドを依頼し、パプアニューギニアとコロンビアのコーヒー豆を中深煎りで仕上げてもらっているそうです。

開業前、店で出す予定の焼き菓子を手に、ロースタリーに赴き「焼き菓子の味を邪魔しない、どちらも主役になれるコーヒー」を提案してもらったというブレンドコーヒーは、華やかな香りを残しつつ、酸味は控えめで、飲み疲れせず楽しめる味わいです。ポットサービスのコーヒーもあるそうですが、時間があるならハンドドリップコーヒーがおすすめ。

ドリップを入れる所作も美しく、「茶道」ならぬ「コーヒー道」を感じました

オーダーが入ってから豆を挽き丁寧にドリップした1杯は、芳醇な香りがしっかりとしていながら、酸味や雑味がなくすっきりとした後味。ついつい2杯目が飲みたくなるコーヒーです。

 

店舗運営は兄、焼き菓子製造は妹が担当。これまでの経験と互いの得意分野を生かして夢を実現

兄で店長の石丸智浩さん(右)と妹でパティシエの小山かおりさん(左)

『アンポン』の仕事は完全分業。店舗運営とコーヒーの抽出、販売を石丸さんが、焼き菓子の製造と商品開発を小山さんが手がけています。「いつか兄妹でカフェをやりたいと思っていた」と話す2人は、学生時代から飲食業に興味を持ち始め、石丸さんは「店の立ち上げと運営」を学ぶため、小山さんは「お菓子作り」を学ぶため、それぞれの道に進みました。

大学卒業後、不動産会社を経て、星野リゾート・マネジメントに転職した石丸さん。星野リゾート リゾナーレ熱海でホテル事業全般を学んだ後、カフェ事業の担当としてさまざまな新規プロジェクトの立ち上げに携わりました。小山さんは、武蔵野調理師専門学校を卒業後、カフェなどの飲食店で勤務をする中で「製菓のベースを学び直したい」と思い立ち、フランス留学へ。料理菓子専門学校として名高い『ル・コルドン・ブルー』で技術を磨き、現地のパティスリーに勤務。帰国後もパティシエとして研鑽を積みました。

「独立前は、休日を利用してレンタルスペースで『1日カフェ』をしたり、カフェ巡りをしながら、イメージを膨らませていきました。会社員時代の仕事内容も充実していたのですが、一度きりの人生に悔いのないようにと、2019年頃、『そろそろ2人でやってみようか』と切り出しました」。(石丸さん)

さまざまなカフェを訪問する中で「コンセプトと空間づくりがしっかりしていれば、場所がどこでも人は集められる」と確信した石丸さん。当初、都心での出店を考えていたそうですが、地域に馴染んだ店づくりをしたいと考え、郊外での物件探しを始めたそうです。

「ここは、星野リゾート時代のお客さんからの紹介でした。立川近辺は子育て世代も多く、私たちがターゲットとする客層とマッチすることから、この場所に決めました。お菓子の製造とメニュー開発は妹が担当。それ以外のお店の運営全般は僕が担当しています。妹には『お菓子以外のことは気にしなくていいよ』とお菓子作りに集中してもらっています」。(石丸さん)

長い年月をかけて各々が技術を高め、経験を積み上げてきたからこその店づくりは、訪れる人の気持ちを掴み、あっという間に「地元の人気店」に。オープン当時、火曜〜土曜を営業日としていたそうですが、予想以上の反響に、焼き菓子の製造が追いつかなくなり、火曜日を仕込みの日として、現在は水曜〜土曜日を営業日としているそうです。

店内では昭島市界隈で活動するクリエイターの個展を開催。今後はワークショップなどのイベントも検討中とのこと

フランス語で「橋」を意味する店名には、「何かと誰かを繋ぐ場所でありたい」という2人の思いが込められています。特別な日だけでなく日常的に食べたくなるお菓子と、肩肘はらず暮らしに馴染むコーヒーは、訪れる人の笑顔へと繋がっていくことでしょう。

 

 

スペシャリテはさっくり&しっとりのタルト!兄妹の夢が詰まった焼き菓子とコーヒーの店『アンポン bake & drip』

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