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    人気シェフのレシピを手軽に再現『フライパンひとつで極みのフレンチ』

    “おうちごはん”の機会が増え、自炊レシピのレパートリーに悩む方も多いのではないでしょうか?自炊の回数が増えると、だんだんと「この味付けに飽きてきたな」「またこの料理作っちゃった」と、レシピを考えるのも大変になってきます。今回ご紹介するのは、人気フレンチシェフ・髙良康之さんによるレシピ本『フライパンひとつで極みのフレンチ』。なんとフライパンひとつで作れちゃう、フランス料理レシピなんです!

     

    丁寧な解説で、フランス料理が簡単に作れる!

    著者の髙良さんは、2020年のミシュラン1つ星を獲得した『レストラン ラフィナージュ』のオーナーシェフ。自身の店をオープンする前は、フランス本国の有名レストランで修行し、帰国後は『南部亭』『ブラッスリー・レカン』『銀座レカン』の料理長を経験。確かな技術を持ったフレンチシェフです。

    なぜこのようなレシピ本を制作することになったのか、髙良さんはこのように語っています。

    「フライパンで作る料理の魅力は1人分、2人分の料理をア・ラ・ミニッツ(ぱぱっと)作れること。でもフライパンは『焼く』ためだけの調理器具ではありません。かたまり肉もオーブンなしでローストすることもできれば、フライパンにぴったり合う蓋さえあれば、エチュべやブレゼなどフランス料理の蒸し煮や蒸し焼きのメソッドをわが家でもできる万能な調理器具です。フッ素樹脂加工のフライパンは深めのものが今主流。これなら、軽い煮込み料理も上手に作れますよ」

    髙良さんが作るようなフランス料理は、手が込んでいて素人には難しいと思いがちですが、実はそうではなさそうです。

    このレシピ本には「豚バラ肉のプティ・サレとレンズ豆のブレゼ」「鶏もも肉のポシェ サラダ仕立て」などの肉料理、「鱈のオングロワ パプリカ風味」「豆あじのエスカベッシュ」といった魚料理、米料理の「海老ピラフ」、さらにデザートの「オレンジのクレープシュゼット」に至るまで、幅広いレシピが紹介されています。この1冊でフレンチコースが完成しそうなラインナップ。

    しかも、それぞれの料理に適したフライパンについても解説。「ニュアンス(おいしそうな焼き色)をつける料理には鉄製フライパン」「こびりつきにくく、煮込み葉理にも適しているのはフッ素樹脂加工フライパン」など、それぞれの特徴をわかりやすく紹介しています。これはフランス料理に限らず、ほかのジャンルにも応用できますね。

    今回は特別にこのレシピ本の中から、春野菜のアスパラを添えた肉料理「鶏むね肉と野菜のエチュべ」のレシピをご紹介します。

     

    「鶏むね肉と野菜のエチュべ」の作り方

    ■材料:2人分

    鶏むね肉…1枚(200g)

    塩(鶏肉用)…2g(肉の重量の1%)

    グリーンアスパラガス…4本

    ポロねぎ…1/2本

    かぶ…1 1/2個

    粒マスタード…小さじ1

    赤ワインヴィネガー…小さじ1/2

    塩(野菜用)…適量

    水…100ml

    オリーブ油…適量

     

    ■作り方

    ①鶏むね肉は両面に鶏肉用の塩を振ります。グリーンアスパラガスは根元の硬い部分の皮をむき、3等分に切ります。ポロねぎは厚さ1.5cmの輪切り、かぶは1個を4つ割にして皮をむきましょう。

    ②フライパンにオリーブ油大さじ1を入れ、鶏もも肉の皮目を下にして入れ、中火で焼きます。熱が入り始め、肉がキュッと縮んできたらトングで押さえてフライパンに密着させ、側面の身が厚い部分もフライパンの縁につけながら焼きます。焼き色はつけなくてもよいので、皮目全体がうっすらと焼けたらひっくり返し、もう片面も色が変わる程度にサッと焼きます。火を止めてバットなどに取り出し、休ませます。

    ③フライパンに残った油を拭き取り、野菜類を重ならないように並べ、弱火でゆっくり焼きます。表面に汗をかいたように水分がにじんできたら軽く塩を振り、うっすらと焼き色がついたらひっくり返して軽く塩を振ります。にじんできた水分に塩がなじみ、野菜にしっかりと浸透していきます。

    ④ 両面に軽く焼き色がついたら②の鶏もも肉を皮目を上にして戻し入れ、分量の水を鍋肌から回し入れ蓋をして4分ほど蒸します。鶏もも肉の身の厚い部分に串を刺し、澄んだ肉汁がにじんできたら火が通った合図。火を止めて、鶏もも肉と野菜を取り出します。

    ⑤  フライパンに残った焼き汁に赤ワインヴィネガーと粒マスタードを加えて弱火で加熱します。加熱しながら全体を混ぜ、ヴィネガーのツンとした香りが軽く飛んだら、フライパンに入っている液体量の3〜4倍目安のオリーブ油を入れたらヴィネグレットソースの出来上がり。

    お皿に野菜とスライスした鶏もも肉を盛り、ヴィネグレットソースをかけたら完成です!

    フライパンひとつで作ったとは思えないほどに、本格的で洗練された「鶏もも肉と野菜のエチュべ」。野菜の水分と少量の水で蒸すように仕上げているので、素材の味が優しくかつしっかりと味わうことができます。野菜と鶏もも肉自体は塩のみの味付け。そこに野菜と鶏もも肉の旨みを凝縮したヴィネグレットソースがよいアクセントになりますよ。

    髙良さんによる『フライパンひとつで極みのフレンチ』には、この他にも料理上手にアップデートできそうなレシピがたくさん紹介されています。いつものレシピに変化をつけたいなら、手軽なフレンチレシピはいかがですか?

     

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