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本仮屋ユイカさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

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本仮屋ユイカさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

PARISmagが気になる方々へ会いに行き、「小さなしあわせ」のヒントを教えてもらうインタビュー企画。今回は20年以上のキャリアを持つ女優の本仮屋ユイカさんです。

2020年7月10日(金)より、順次配信・放送スタートしている連続ドラマ『マイラブ・マイベイカー』では、先代からパン屋を引き継いだ明るくてがんばり屋のパン屋店長・小岩美々子を熱演。パン屋を舞台に、本仮屋さん演じる美々子と新人バイト・北薫(飯島寛騎)の不器用な恋愛模様を描いた“ムズキュン”ラブストーリーです!幼少期から演技の世界で活躍している本仮屋さんに、ドラマのこと、そして日常で感じる「小さなしあわせ」についてお話をうかがいました。

本仮屋ユイカ(もとかりや ゆいか)

1987年9月8日生まれ。東京都出身。ドラマ『3年B組金八先生』や連続テレビ小説『ファイト』の主演など、数々の人気ドラマに出演。現在は『ココロ通う街角』のナレーションや、ラジオ『Sparkle Life』のパーソナリティ、You Tube『ユイカのラジオ』の配信など幅広く活躍している。3年ぶりの写真集『CANTIK(チャンティック)』が2/14より発売中。

 

パン作りも、作品作りも同じ! その理由とは…?

本仮屋ユイカさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

―『マイラブ・マイベイカー』はパン屋さんが舞台のドラマですね。撮影現場はどんな雰囲気でしたか?

本仮屋さん(以下、敬称略):みんな仲が良くて、和気あいあいとした撮影現場でした。実際のパン屋さんで撮影させていただいたのですが、そこのご主人はパン教室の先生もされているんです。とっても優しい方で、私たちが撮影でこねた生地を、先生のご厚意で焼いてくださいました。撮影では使わないのに、自分たちでこねた生地を使った焼きたてのパンを朝食として食べたり、おやつの時間にはお菓子パンを出してくださったり、ドラマを撮影しているとは思えないくらい豊かな食生活を送っていました(笑)。

―パン職人の役なので、職人らしい所作や、専門用語なども出てきていました。職人ならではのシーンは、先生に教えていただくこともあったんですか?

本仮屋:はい。先生にはずっとそばでご指導いただきました。実際にやってみると、何もかもが先生と違う仕上がりになるんですよ!手の動きとか、そんなに難しい動きではないんですけど不思議ですよね。パン作りもスポーツと一緒で“回数と経験”が大事なんだなだと痛感しました。パンの生地はこね過ぎると使えなくなったり、呼吸しているから撮影が進むうちに変化してしまったり…。すごく繊細なんですよね。特にフランスパンの切れ目を入れる作業、「クープを入れる」って言うんですけど、これはある程度勢いを持ってまっすぐに腕を動かさないといけなくてすごく難しいんですよ。力任せにやると雑になって角度がバラバラになるし、ゆっくりやると開きがあまりきれいにならなかったりして、ずーっと素振りをして練習しました(笑)。

―フランスパン以外で、パンのことで新しい知識は得られましたか?

本仮屋:例えばクリームパンの形を作るのは難しいのかな?と思いきや、そこまで難しくないんですよ。だからこそ、作り手の腕が全部出てしまう。私は心配性+せっかちなので、なんでもすぐ「えい!」とやっちゃいがちなんですけど…。

手を加えればいい結果になるということではなく、下手に手を加えちゃいけないタイミングとかもあるんだかなとか、それはパン作りも作品作りもきっと一緒なんだなと感じました。

―演じられた美々子は強い信念を持っている女性でした。美々子を演じるにあたって、大切にしたポイントや、監督と話し合ったりしたことはありますか?

本仮屋:美々子にとってパン作りは、生きていくなかで1番大切にしていることだと思うんですよね。私にとって“表現すること”は、美々子にとっての“パン作り”と一緒だと思ったので、仕事に真剣で真面目な女性を演じられるということがすごくうれしかったです。

あと好きなものに対してすごく熱くなるシーンが多かったのも、演じていて共感できるポイントでした。信念のある役は今までも演じてきてはいるんですけど、あのふわっとした女性がここまで熱くなる、その振り幅のある感情を表現できたのは演じていてすごく楽しかったです。

―天然な一面もある、かわいらしい女性でしたね。

本仮屋:そうですね〜。そういう熱くなるシーンを演じているときに、監督に「いや〜、この女性はヤバイね」って言われて(笑)。「どうヤバいんですか?」と聞いたら、「だってちょっと危ないニオイがする、あんなに熱くなるの」って言われて、「これは褒め言葉だ!」と思って、すごくうれしかったですね(笑)。人間の持つ多面的な部分が表現できたと、自信になりました。

―ラブストーリーでもありますが、恋愛のシーンはどのように演じられましたか?

本仮屋:私自身しっかり者に見えて、すっごく甘えん坊なところもあり…(笑)。なので今まで年上の方に憧れていたんですけど、今回のドラマで「年下もすごくいいな」って思いました(笑)。若いからこそのまっすぐさに「こんなに素直なんだ!」と、とても新鮮に映りました。美々子にとって1番大事なパン作りを、こんなにも愛して理解して寄り添ってくれる人がいる。そういった面にフォーカスして演じるようにしてました。

―それは仕事仲間の延長という感じですか?

本仮屋:なんていうんでしょうか…。もちろん美々子にも「結婚したい」という想いはあると思うんですよ。一方で、パン作りをしない人生というものを彼女は考えていないはず。そう想像したときに、本人のマインドとしては“がっつり恋愛”というよりも“よりよいパン作りの人生を”というなかで惹かれていったんじゃないかな、と思っています。と理由付けしないと、あんなに素敵な柏木さん(竹財輝之助)とああいう結末になるはずがないじゃないですか(笑)。自分と同じものを愛して、そして一緒に作っていける人に惹かれたんじゃないかなと思います。

本仮屋ユイカさんの日々の暮らしと小さなしあわせ連続ドラマ「マイラブ・マイベイカー」(c)2020「マイラブ・マイベイカー」製作委員会

 

人生の枝分かれを楽しむことが、良い作品作りの軸になる

本仮屋ユイカさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

―本仮屋さんは20年以上のキャリアをお持ちですが、過去を振り返ってみるとどんな20代でしたか?

本仮屋:30代になって、「20代、結構しんどかったんだな」と思います。ありがたいことに、20代は素晴らしいチャンスをたくさんいただきました。でも「もっとこうしたいのにできない」と悩む時間がすごく長かったし、逆に今の自分じゃできないことをたくさんできていたはずなのに、そこをちゃんと認められなかったんですね。当時の生き方や考え方じゃ、しんどかっただろうな、と感じます。

―しんどいけど、経験ができてよかったこともありましたか?

本仮屋:もちろんたくさんあります!改めて考えてみると「もっと失敗してもいいから、挑戦すればよかったんじゃないか」と思いますね。多分結果はそんなに大きく変わらないと思うんですけど、そのような心持ちで飛び込むことをもっとしておいてもよかったんじゃない?と思います。20代だからこそ、助けてくれる人もたくさんいるだろうし、フォローしてもらえるチャンスも多い。だからこそ「気軽にやっちゃえば良かったのに!」って20代の頃の私に言いたいですね。

―本仮屋さんが仕事をするうえで大切にしていることはありますか?

本仮屋:子どもの頃からこのお仕事がしたかったので、「いいものを作りたい」という思いは当時からあるんですけど、大人になるにつれて「今日、今この瞬間を楽しく!」と思えるようになりました。経験を積み重ねたことで、いい作品を届けることだけが人生じゃない、と。これは私の中での変化だと思います。

例えば妹が結婚して「人生には結婚という選択もあるよね」と、人生にはいろんな枝分かれがあるなかで、選んだ道を大事にしていくことが自分の表現にとって、1番大事なんだなと気づけました。

―作品の良さだけでなく、いろんなことを楽しむことによって結果、作品が良くなる。ということですか?

本仮屋:そうです。演技することだけじゃなく、ロケ地を訪れたことで知れたその土地のおもしろさとか、そういうことを楽しむのも大事なんだと思えるようになりました。

 

大人になったからこそ、他人の意見を吸収する!

本仮屋ユイカさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

―忙しい日々を送っていると思いますが、楽しい毎日を送るために心がけていることはありますか?

本仮屋:結構面倒くさがり屋なので、ぼーっとしていると同じものばっかり食べたり、同じものばっかり着ちゃったり、同じことばっかりするんですよ。凝り性なのも理由なんでしょうけど。なので、何か人に勧められたらそれを実践するようにしています。「とうもろこしご飯おいしかったよ」と教えてくれる人がいたら真似してみたり、「駅まで行くならこっちの道の方がいいよ」って言われたらそのルートで行ってみたり。本当に小さなことなんですけど、自分にとって新しいことを選択するようにしています。

―昔からそういう風に意識しているんですか?

本仮屋:大人になってからですね。学生の頃は自分が望んでいないことも勉強しないといけないし、会いたくない人にも会わなくちゃいけない。ところが大人になると自分の好きなことだけやって、好きな人だけに会っていればいい(笑)。でも、そのままでいるとすごく固まってきちゃうので、好きなものの中で生活しつつも、小さいことでもいいので新たなチャレンジをするように心がけています。

―年齢を重ねると逆に新しいことを取り入れるのが難しくなる人も多いと思うのですが、素晴らしいですね。

本仮屋:例えば筋トレでも、自分が好きな順番とかありますよね。意識しないといつものルーティーンをなぞるだけになっちゃうので、あえて得意じゃない順番でやってみたり回数を変えてみたり、やる時間を変えたりして、脳にも体にも刺激を与えるようにしています。

あと、最近髪を切ったんですけど、それまでは「長いほうが私らしい」と思っていたんですね。でも実際に切ってみたら、「そっちがユイカだよー」と言ってくれる人も多くて、新しい自分の側面を知ることができました。興味持ったことはやった方がいいし、その中でまた新しい“私らしさ”を見つけることができるんですよね。

―他人からの指摘が真理だったりすることってありますよね。

本仮屋:そうなんです。もちろん“私らしさ”は大事なんですけど、実は「ただ自分が自分で思っているだけ」だったり…。それはSNSのコメントとかで発見することもあります。例えばYouTubeにチャレンジすることをInstagramで投稿したとき、「私は保守的で心配性なので」と書いたら、ファンの方から「ユイカちゃんに保守的っていうイメージはないよ」ってコメントもらって(笑)。だから私が私らしいと思う“私らしさ”はいつも「本当かな?」と考えるようにしています。

 

小さなしあわせを積み重ねてドラマティックに生きる

本仮屋ユイカさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

―お休みの日はどんなことをしてリフレッシュしていますか?

本仮屋:ひたすらダラダラして、なんとなく家事をして、友達とごはんを食べに行ったり、お買い物に行ったり(笑)。旅行に行くのも好きですが、近所をお散歩するのも大好きです。あと筋トレが好きなので、ジムにも行きます。ただ以前ほど頻繁には行けなくなったので、家でめちゃくちゃ真剣に筋トレするようになりました。結果友達から「ユイカ痩せた!」って言われるようになったので、その以前はちょっとぽっちゃりしてたんでしょうね…(笑)。

―忙しいとなかなか難しいかもしれないですが、趣味として続けていることはありますか?

本仮屋:藤で作る「ナンタケットバスケット」という籠編みです。夏に使う籠バッグが欲しくて、「作るところからできないかなぁ」と思ったのがきっかけで出会い、もう2年くらい続けています。“籠バック界のエルメス”と呼ばれているくらい由緒があるんですよ。私は出不精な性格なので自粛期間中はそこまでしんどく感じなかったんですね。でも唯一辛かったことは、籠の教室に行けなかったこと…。先日久しぶりに教室に行けて、楽しかったですね。改めて「モノ作りが好きなんだな」と感じました。これまでに、いろんな種類のバスケットを編んだので、自分で使うだけでなく、友達や妹にあげたりしています。

―本仮屋さんが日常の中で感じる“小さなしあわせ”はなんですか?

本仮屋:いっぱいあります!寝る瞬間、お布団に入る瞬間、お風呂に入浴剤を入れてふわーと香りが広がる瞬間、ごはんが炊きたてでおいしい瞬間…。

あと今梅ジュースを作っているんですけど、梅シロップの氷砂糖が「おっ!今日は溶けてるね〜!」って思う瞬間とか(笑)。人に道案内して「ありがとう」って言われる瞬間も小さなしあわせを感じます。

―日常の一瞬一瞬を大切にしているんですね。

本仮屋:先日すっごくいいことがあって、家族に「今日すっごくいいことがあったんだけどなんだと思う?」と、クイズを出したら「あなた大抵のことで喜んでいるからなんだかわからない」って言われちゃいました(笑)。私はドラマチックなことが基本的に好きなんです。なので、逆に嫌なことがあったらすごく悲劇のヒロインになって、「あー、もうダメだ。やっていけない。私は意味がない」と凹んじゃうような(笑)。すごく波がある性格なんですよね。でも、いつも何かを感じていたくて、ドラマチックなことへのアンテナは常に張っているかもしれません。

―今後は、どんなお仕事にチャレンジしたいですか?
本仮屋ユイカさんの日々の暮らしと小さなしあわせ

本仮屋:髪を切ってからお芝居をしていないので、髪が短い軽やかな感じ、ちょっと活発に見える感じのお芝居になるのかな?と、今すごくワクワクしています。もしかしたらボーイッシュな感じの役もできるのかもしれないし、性格キツめの役をいただくかもしれない。きっと今までと見え方が変わるのでこれからすごい楽しみですね。

―ドラマ『マイラブ・マイベイカー』を観ている読者の皆さんへメッセージをお願いします!

本仮屋:私たちも結末を知らずに撮影していたので、後半進んでいくと「え!こういう選択?こういう展開?」ってみんな驚きながら演じていました。皆さんも驚きながら、ハラハラドキドキしていただけると思います。楽な気持ちで楽しめる作品なのでおうち時間のお供にしてほしいです。あと、パン屋が舞台なので“お仕事もの”としても見ていただけると思います。ぜひ皆さんのお仕事の活力になったらすごくうれしいです。

本仮屋さん、素敵なお話どうもありがとうございました!

ヘアメイク:平林輝之(Allure)
スタイリング:ナカイマサコ ワンピース(ROOM211) イヤリング&チャームともに(アガット) サンダル(ダイアナ/ダイアナ銀座本店)

  • ■ドラマ情報
    本仮屋ユイカさんの日々の暮らしと小さなしあわせ
  • mybaker_main visual
  •  (c)2020「マイラブ・マイベイカー」製作委員会
  • 連続ドラマ「マイラブ・マイベイカー」
  • 7月10日(金)より、ひかりTVにて配信中!
  • 7月13日(月)より、カンテレ、メ~テレ、テレビ神奈川にて順次放送中!
  • 出演:本仮屋ユイカ 飯島寛騎 信川清順 鳴海唯 小宮有紗/竹財輝之助
  • 原作:らくだ「マイ ベイカー」(MFCジーンLINEシリーズ/KADOKAWA刊)
  • 監督:古廐智之、二宮崇 脚本:阿相クミコ、波多野都、吉田ウーロン太
  • 音楽:仲西匡 主題歌:「オトメゴコロ」尾崎由香(ワーナーミュージック・ジャパン)
  • エンディングテーマ:「冷たくしないでよ」CHIHIRO(テイチクエンタテインメント)
  • 企画・プロデュース:KADOKAWA、NTTぷらら 制作プロダクション:オフィスクレッシェンド
  • 製作著作:「マイラブ・マイベイカー」製作委員会(KADOKAWA/NTTぷらら/関西テレビ放送/メ~テレ/テレビ神奈川)
  • © 2020「マイラブ・マイベイカー」製作委員会
  • 公式Twitter:https://twitter.com/mylovemybaker
  • 公式Instagram: https://www.instagram.com/mylovemybaker/

 

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