シンプルで上質なライフスタイルを提案するWEBマガジン “パリマグ”
  • STYLE

    高杉真宙さんに聞く、映画と日々の小さなしあわせ

    PARISmagが気になる方々へ会いに行き、「小さなしあわせ」のヒントを教えてもらうインタビュー企画。今回は6月23日に主演映画『世界でいちばん長い写真』が公開するなど、出演作が目白押しの俳優・高杉真宙さんです。

    『世界でいちばん長い写真』では、やりたいことが見つからずに悶々とした高校生活を送る中、あるカメラとの出会いで新しい一歩を踏み出す高校生・宏伸を演じた高杉さん。映画についてはもちろん、忙しい日々の中での息抜きや小さなしあわせについてもお話を伺ってきました。

    高杉真宙(たかすぎ まひろ)

    1996年7月4日生まれ。2009年に舞台で俳優デビュー。2012年『カルテット!』で映画初主演を飾る。2013年にはドラマ「仮面ライダー鎧武/ガイム」(テレビ朝日系)で複雑な役どころを演じ、その演技力で注目を浴びる。その後、映画『ぼんとリンちゃん』(2014)、『想影』(2016)、『逆光の頃』(2017)で主演を務め、2017年にはドラマ「セトウツミ」(テレビ東京)、映画『PとJK』、『トリガール!』など話題作に出演。さらに、同年出演した映画『散歩する侵略者』では毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞。2018年も映画は本作含め『虹色デイズ』、『ギャングース』など主演作が控えるなど、今最も注目すべきブレイク必至の若手俳優。

    実際の高校で生徒たちと一緒に撮影した『世界でいちばん長い写真』

    −映画を拝見させていただきました。今回、演じられた宏伸はやりたいことが見つからずにモヤモヤと悩んでいるような男の子だったかと思うのですが、ご自身と似ていると思う部分や逆に演じる上で難しいと感じた部分はありますか?

    高杉さん(以下、敬称略):割と似ている部分は多いと思います。宏伸は内気で自分の意見をあまり言わない性格の子ですよね。このお仕事をしていると、積極的に意見していかなくてはいけないときもあるし、そうしないと自分の役を守れなかったりするので、最近は自分の意見を言えないということはあまりないですが、昔の自分にすごく似ているなと思いました。

    −宏伸は“世界でいちばん長い写真”が撮れるカメラに出会うことで変わりましたよね。

    高杉:そうですね。僕にとっては俳優のお仕事との出会いがそうなのかもしれないなとは思っています。

    —宏伸がはじめて実際にプリントされた長いパノラマ写真を見たときの表情がとても印象的でした。

    高杉:ありがとうございます。本当にきれいな写真だったんですよ。最初のヒマワリ畑の写真は3枚出てきますが、僕はどれも好きでした。劇中のセリフでもありますけど、見ている360°の景色を切り取るので、本当に時間を切りとっているように見えるんですよね。もちろん普通の写真も素敵ですけど、さらに多くの情報を切りとっているので思い出に残りやすいのかなと思いました。

    −今回、カメラが重要なアイテムでしたが、普段は写真を撮ったりはされますか?

    高杉:もともと興味はあったんですけど、さらに興味を持ちましたね。キャストのみんなも結構撮っていたので。普段は携帯で撮っていたんですけど、フィルムカメラもいいなって思うようになりました。さっそくコンビニで使い捨てカメラ買って、撮ったりしましたね。風景を撮るのが好きです。

    −ラストではその360°のカメラを14周して撮影する“世界でいちばん長い写真”が登場しますが、完成した写真がすごく素敵ですよね。

    高杉:本当にすごいですよね。こんなかたちで思い出を残せるなんてうらやましいなと思っちゃいました。今回の映画のパンフレットにこの写真がズラッと並んでいるですけど、見るたびに鳥肌が立っちゃいます。エンドロールにもその写真が流れるんですけど、僕らも最初の試写を見たときに初めて知って「監督すごい!」となりました。

    −“世界でいちばん長い写真”を撮影するシーンでは、高杉さんがかなり大声を出していて、迫力のあるシーンでした!

    高杉:あのシーンはほとんど通しで撮ったんですけど、大変でしたね。さすがに声は嗄れました(笑)。次の日の撮影も重要なシーンだったので、声が嗄れてしまったのは悔やまれる部分でもあったのですが、それくらい全力で演じなくてはいけないシーンだと思ったので。熱量が伝わればいいなと思って、演じましたね。

    −今回の映画は、誉田哲也さんが名古屋の高校であった実話をもとに執筆された小説が原作で、撮影も実際にその高校で行われたそうですね。

    高杉:そうなんです。名古屋の知多半島にある高校で撮影をしました。モデルになった高校で、その高校の制服を着て、そこの生徒さんと一緒に撮影させてもらったんです。なかなかない経験でした。実話だからこそできることだと思うので、そこで何かを伝えられたらとは考えました。

    あと、学校の生徒さんたちが、本当に力強くて、勢いがあったので、キャストである自分たちが圧倒されて負けないようにしなきゃとは思って…。同時に、生徒たちの中で僕たちが浮いてしまうと、「演技の人たち」のままなのかなと思ったので、それはなんとかしなくては、なじまなくては、とすごく考えましたね。

    −お話のもとになった高校で、そこの生徒たちと一緒に演じるというのはなかなかなさそうですね。

    高杉:貴重な経験でしたね。だからこそ、よりリアルになりますし、学校の子たちに負けないようにとキャストのみんなも煽られて、さらにがんばろうとなった部分もあります。僕たちも学校の生徒として、そこにいることができたのは実際の場所で撮影できたからだと思いますね。

    ぜひたくさんの人に観ていただきたいです。あまりない独特なお話ではあるとは思うんですけど、観ていただければ好きになっていただけるというか、感じてもらえるものがあると思います。

    −映画を見て、高校生の頃の友人や部活のことを思い出しました。

    高杉:そういっていただけるとうれしいです。恋愛の映画でもないし、事件もありませんが、高校生の男の子と女の子たちがひとつの目標に向かって走っていく映画なので。夏にぴったりだと思います。

     

    実際にあったできごとを伝えていきたい

    −最近、本当にたくさんの作品に出演され、いろいろな役を演じられていますが、俳優のお仕事をやっていて楽しい瞬間とはどういうときでしょうか?

    高杉:家でその役について考えているときですかね。もちろんそれが憂鬱なときもありますけど。どう演じようかと考えている時間が楽しいから役者という仕事をできているんだと思います。

    あとは、舞台などが特にそうですが、同じことを演じていても本番中に急に変化が生まれるときがあるんです。他の出演者や監督との意思疎通する中で無意識に生まれるんだと思うんですけど、そういう瞬間があるのはすごく楽しいですね。

    −今後演じてみたい役や出演してみたいストーリーなどはありますか?

    高杉:戦争ものに出てみたいんですよね。役者というのは、実際にあったできごとを伝えられる職業でもあると思うんです。今回の作品もそうですけど、演技を通して実際にあったできごとを伝えていくというのは役者としてやっていきたいことのひとつですね。

    あと坊主にしてみたくてというのもあります(笑)。

     

    友達と会ってリフレッシュ

    −お休みの日はどんなことをして過ごされるのでしょうか?

    高杉:僕は完全にインドアです(笑)。マンガを読んだり、ゲームをしたり家で過ごすことが多いですね。今は、マンガだと『ランウェイで笑って』というモデルのお話にハマっています。自分の仕事に身近ってこともあるかとは思うんですけど、主人公たちががんばっている姿に惹かれますね。自分の置かれている立場に関係なく、夢に向かっていく様子を見て、自分も努力しなければと気持ちが湧いてきますね。

    −お仕事も忙しいかと思うのですが、その中で気分転換やリフレッシュはどのようにしていますか?

    高杉:マンガやゲームもやっぱり気分転換のひとつですが、友達と会うことが一番の気分転換かもしれないですね。どんなに忙しくても会っています。家が近いこともあるんですけど、1時間でも2時間でも、ごはん食べて、なんていうことないことを話して。そういう時間がリフレッシュになりますね。

    −今回の映画は高校生の夏のお話ですが、この夏やってみたいことはありますか?

    高杉:友達と何かやりたいですね。あ、スキューバダイビングやってみたいです。今までやったことなくて、今年こそはやってみたいなと思っています。冬はいつも友達とスキーとかスノボに行ったりするんですが、夏のアクティビティはあまりやってきていなかったので。静かな海の中を泳ぐのって気持ちよさそうだなって。

    基本的にはインドアなんですけどね(笑)。本当にたまにですが、こういうアウトドアなこともやってみたくなります。

    −最後になるんですが、高杉さんにとっての小さなしあわせを教えていただけないでしょうか?

    高杉:本当に小さいんですが、新しいマンガを見つけた瞬間がしあわせですね(笑)。少年漫画、少女漫画など関係なく読むんですが、表紙で選ぶことも多いです。特に、まだ巻数も出てないような話題になる前の作品を表紙で選んで、それがおもしろいとすごくうれしいですよね。そのあと、注目されてきたり、どんどんおもしろくなってくると、「ほら、来た!」ってなります。結構コレクター気質というか、揃えたくなっちゃうので紙で読むことが多いですね。紙の匂いも好きで(笑)。

    マンガのレビューも書かせていただいているんですけど、おすすめした作品を読んでもらったりするのもうれしいです。

     

    高杉さん、素敵なお話ありがとうございます!

    photo by 忠地七緒

     

    • ■映画情報
    • タイトル:世界でいちばん長い写真
    • あらすじ:高校写真部の内藤宏伸(高杉真宙)は引っ込み思案がたたり、部長の三好奈々恵(松本穂香)に怒られるばかり。人物写真をテーマにした写真品評会も人を撮るのが苦手な宏伸にとっては苦痛でしかなかった。しかし、高校最後の夏休みのある日、宏伸は従姉の温子(武田梨奈)が店長をしているリサイクルショップで今まで見たことがない大きなカメラを見つける。カメラの使い方がわからない宏伸は温子の勧めで近所の写真館の店主・宮下(吉沢 悠)を訪ね、このカメラは360度長い写真が撮れるよう改造された世にも珍しいパノラマカメラだということが判明する。宮下に使い方を教えてもらい、宏伸はパノラマカメラで最初の360度写真を撮影する。現像した写真を見て、いままでにない感動を感じた宏伸は次の日から360度撮影したい景色を探して街を自転車で駆け巡る。ようやく辿り着いたのは温子の旧友、智也(水野 勝)が育てるひまわり畑だった。
    • 出演:高杉真宙/武田梨奈/松本穂香/水野勝/前原滉
    • 監督:草野翔吾/原作:誉田哲也/脚本:草野翔吾/主題歌:Lily’s Blows
    • 2018年/スターキャット、キャンター
    • 公式HP:http://sekachou.com/

     

    ■一緒に読みたい記事

    常盤貴子さんの日々の暮らしと小さなしあわせ

    松田龍平さんに聞く、映画、モヒカン、家族のこと

    真野恵里菜さんの日々の暮らしと小さなしあわせ

    PARIS mag OFFICIAL Instagram
    キャラWalker