映画などを観ると、「やっぱりフランス語って素敵だな〜」と思うのはきっと私だけじゃないはず。とは言え、難しいイメージがあるフランス語は、なかなか気軽に学べるものでもなさそう…。フランス語を楽しく勉強できる方法がないかな〜と探していたところ、気になる1冊の本を見つけました。
人気フランス語講師の浅見子緒さんの著書『書きながら自然に身につく 私だけのフランス語手帳』です。その内容は、ズバリ手帳をフランス語で書くというもの!でも、その内容はイメージしていた手帳とはちょっと異なるものでした。
著者の浅見さんのお話を交えつつ、フランス語手帳について紹介したいと思います。
自由にカスタマイズを楽しむバレットジャーナルって知ってる?
手帳を使いながらフランス語を身に着けていくのに浅見さんがおすすめしているのが、「Bullet journal(バレットジャーナル)」略して、Bujo(ブジョ)というもの。一般的な手帳のようにマンスリーパックやウィークリーのカレンダーがもともとプリントしてあるものではなく、無地や罫線などが書いてあるだけのシンプルなノートを使用するので、自由度が高く、カスタマイズしやすいのが特徴です。
日々の予定やto do リストはもちろん、旅日記やレシピ、映画や本の記録などそれぞれのライフスタイルに合わせたコンテンツを書き足していけるこのバレットジャーナル、実は今世界中で大流行しているのだそう。PinterestやInstagramで検索してみると、たくさんのバレットジャーナルが見ることができますよ。
バレットジャーナルには、毎日の予定や趣味、自分の身の回りに関することを中心に書いていくことになります。ということは、身の回りのトピックについてのフランス語を書いていくことにつながりますよね。自分に関することだと興味も広がりやすいし、なによりフランス語の勉強が楽しくなるのです。さらに、実際フランス語を使うシーンでも、自分の話をしやすくなる!まさに使いたいフランス語を楽しく学べちゃう方法なのです。
浅見さん流!バレットジャーナルのはじめ方
まず用意するのは手帳とペン。浅見さんのおすすめはパリジェンヌにも人気の「Leucttrurm(ロイヒトトゥルム)1917」の方眼タイプ。薄い方眼なので線を引いたりゾーニングしたりも簡単。厚めの紙なので裏写りもしません。また、ページ番号が振ってあるのも便利なポイントです。
【作り方】
1.目次を作ります。
開いてすぐのページに目次を作ります。目次はフランス語でL’index(ランデックス)。コンテンツを書き足していくごとに、見出しとページ番号を書いていきます。
2.アイコンを作ります。
やることは「□」、重要なものは「!」など、バレットジャーナルで使用するアイコン(Les clés)と解説を書きます。このアイコンの表現もInstagramなどで探すといろいろと出てきますよ。
ちなみに「Bullet journal」のBullet(フランス語ではballe)は「・」のこと。頭に浮かぶタスクをどんどん書き足していくときに使用すると◎。
3.カレンダーを作ります。
カレンダーは年間、月間、週間、日ごとなどいろいろとありますが、自分のライフスタイルに合ったものでOK!浅見さんは、年間カレンダーと月間カレンダーのみで、日ごとの予定は前の日の続きに随時書き足していくようにしているのだそうです。
私は月間と日ごとのタスクのみにしてみました。日によってかわるタスク量に臨機応変に対応できるのが、バレットジャーナルのよいところ。市販の手帳のようにあまり枠を分割しないほうがバレットジャーナル度がアップします。
また、月間のカレンダーにはざっくりとした予定と、観たい映画の公開情報、ちょっとした目標を書くようにしました。
自分だけのコンテンツを作っていきましょう。
日々のスケジュール管理だけでなく、読みたい本リストや観た映画の感想、レシピや行きたいお店リストなど、自分だけのコンテンツを作っていきましょう。もちろん日記やアイデアを自由に書いていくのでもOKです。
チケットの半券や写真をコラージュしたり、イラストを書き足してもよいですね。
バレットジャーナルは旅行記を記していくのにもぴったり。いろいろなコンテンツがあると、あとから振り返ってみたとき楽しいはず。浅見さんはこのオリジナルコンテンツは月が変わるタイミングのページにいれるようにしているとのこと。目次を活用すれば紛れる心配もありません。
バレットジャーナルを楽しむポイントは「ない」に着目すること
「3つの『ない』に着目するのがバレットジャーナルを続ける秘訣」と浅見さんは言います。
「1つ目は、はじめから全部かたちを作っておか『ない』こと。かたちを作り込みすぎてしまうと、そのかたちにしか書けなくなってしまうし、余ってしまう部分ができてしまうんですよね。なので、柔軟に作り変えていけるように枠や目次を作ら『ない』ことがポイントです。
2つ目は、間違っても気にし『ない』こと。間違いもそのときの自分を表すものなので、それを受け入れるという意味で間違いを直さないようにしています。間違いが気になるときは、塗りつぶして、そこにちょっとアレンジを加えてモチーフのようにしちゃうのもいいと思います。
3つ目が、規則が『ない』ということ。規則がないので、もちろん自分で規則を作ってもいいと思いますし、作らなくてもOKなんです。私の場合は、なかなか毎日書くことができないので、見開きで1週間きっちり区切っていくのではなく、次の日次の日と単純につなげて書いてしまっています。決めすぎずにやりやすいようにやるのが続ける秘訣ですね」と教えてくれました。
書くことで深まるフランス語への興味
ここまでバレットジャーナルの使い方を紹介してきましたが、「これ、全部フランス語で書くのはちょっと難しいのでは…?」と思った方も多いはず。でも、ご安心を!『書きながら自然に身につく 私だけのフランス語手帳』には日常的に使う単語や文章がたくさん紹介されているので、必要なところをピックアップして、単語を入れ替えたりアレンジすれば意外と簡単にできちゃいます。
発音しながら書いて覚えよう
フランス語を学ぶという点では、発音しながら書くことを意識するとよいのだそう。
「手帳は書くことが中心になっていきますけど、なるべく発音もしながら書いていくといいと思います。声に出して発音しなくても、発音をイメージしながら書くだけでも身についていくはずです。なので、本の中でも発音のルビを入れています。もちろん耳で聞いて発音を覚えることも重要なので、今動画も準備しているところです」。
実際にやってみたのですが、すごく夢中になってしまいました。自分自身に関することや日々の暮らしに関することをフランス語で書いていくので、「お母さんとランチをするときは“déjeuner avec ma mère”」というようように行動とフレーズをセットで考えることが習慣づいてくるという効果も!
そのうちに「○○はフランス語で何て言うのだろう?」「これをフランス語で書くと…」と、ますます興味も広がっていきます。最初は写して書いていくだけでしたが、繰り返し書いているうちにフランス語のルールが少しずつ分かってきて、どんどん楽しくなってきました。
バレットジャーナルを活用して毎日の予定やできごとをフランス語で綴ってみると、ぐんぐんフランス語への興味が深まってくることを感じられます。フランス語で書くとおしゃれな見た目になるので、振り返ったときの達成感もひとしお!
ぜひ、フランス語のバレットジャーナル作りに挑戦してみてください。
- ■書籍情報
- 書きながら自然に身につく 私だけのフランス語手帳
- 著者:浅見子緒
- 出版元:実務教育出版
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