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    細長いあんぱんは贈り物にも大人気!丸の内『ポワン エ リーニュ』

    東京駅から徒歩1分、新丸ビル地下1階にあるベーカリー『ポワン エ リーニュ』。黒を貴重としたシックな店内のショーケースに陳列されるパンは、見た目も焼き色も美しく、香ばしい香りとともに訪れる人を出迎えてくれます。

    「小麦粉本来の味と香りを楽しんでもらいたい」という想いから、開店当初から生地には「卵不使用」を徹底。差し入れや贈り物として購入していく人の姿も少なくありません。「このおいしさを誰かに伝えたい」。一度味わったなら、そう思わずにはいられない『ポワン エ リーニュ』のパンへのこだわりを伺いました。

     

    細長いあんぱん?あんぱんの新機軸「アンビザー」

    『ポワン エ リーニュ』の代名詞とも言える「アンビザー」は細長い形が特徴的なあんぱん。“風変わり”というフランス語をそのまま商品名にするだけあって、初見ではあんぱんには思えないユニークな風貌です。

    オリーブオイルが香るセミハードの生地を頬張れば、黒糖風味のなめらかなこしあんが舌の上ですぅっと溶けていきます。2007年のオープン当初から変わらないレシピで作り続けられているこちらの商品は、メディアやSNSの影響もあり、多い時は1日に1000本売れるという人気ぶり。「会社の同僚に20本」「家族に5本」と一度に複数購入する人も多く、時には撮影現場やロケ現場、コンサートの差し入れに100本単位での注文が入ることもあるそうです。

    「あんぱんは餡の水分量が多く重量が重いため、丸く成形しなければパンクしやすいのですが、ひと口目から生地とあんをバランス良く楽しめるように細長い形にしました」。

    アンビザーの開発時に込めた想いについて話してくれた、広報担当の山本和里さん。丸型と比べて、細長いあんぱんは成形するのがとても難しく、職人の高い技術力が必要だそう。お客様の中には「おしゃれなあんぱんね」と物珍しさに注文する人の姿も。「MADE IN TOKYOのパンのおいしさを世界に発信したい」という想いは、その見た目からも訪れる人を惹きつけています。

     

    「アンビザー」につづくオープン当初からの人気パン「ピヨトル」

    「アンビザー」と合わせて、開業当初からロングセラーのくるみとグリーンレーズンのパン「ピヨトル」。

    小麦粉の量に対して、くるみとグリーンレーズンの割合はなんと200%!ずっしりとした重量感からも、中に混ぜ込まれた具材の存在感を感じずにはいられません。

    さらにグリーンレーズンは半レアのものを使用し、洋酒に漬け込むことなく用いられるので、ぶどう本来のジューシーさと香りを楽しむことができます。くるみも下処理の段階で丁寧に渋皮を取り除いているので、えぐみや渋みがなく、お子さんにもおすすめ。チーズや、白ワイン、シャンパンとの相性も抜群です。

     

    つんと尖ったクロワッサン「トゥールビヨン」

    こだわりとおいしさが詰め込まれたパンは、どれをとっても主役級。丸型で、てっぺんがつんと尖ったクロワッサン「トゥールビヨン」は、栄養価の高い小麦胚芽を配合し、もっちりと焼き上げられていて、「クロワッサン=サクサクでエアリー」というイメージを覆してくれます。さらに砂糖不使用なのでお食事との相性も良く、より一層小麦の香りを楽しむことができ、噛むごとに小麦本来の甘味を感じられるのも魅力のひとつ。

    見た瞬間に思わず「きれい!」とうっとりしてしまうデニッシュも、自慢の逸品。チョコレート、りんご、黒糖クリームなど、季節ごとに中に包まれるピューレが変わり、中にはさまざまなフレーバーのデニッシュをまとめ買いする常連客もいるそう。秋からの季節商品として登場する焼き栗餡のデニッシュ「“ドゥビザー”」に心を掴まれたファンも多く、毎年「いつから販売ですか?」と問い合わせを受けるそうです。

     

    小麦本来の香りを楽しんでほしいという想いから、全ての生地が「卵不使用」

    お店のスペシャリテのひとつ、「レジェルテ」の袋を開けた瞬間に広がった、小麦とバターの芳醇な香りに、思わず顔を寄せて深呼吸。オーブンから出されて数時間は経っているはずなのに、ついさっき焼き上がったかのような香ばしく深い香り……。

    小麦本来の香りをダイレクトに感じられる、その理由は「卵を使っていない」から。卵を用いることで、パンの成形はしやすくなるそうですが、小麦粉の香りを邪魔してしまう「雑味」になってしまうため、店頭に並ぶ約40種類のすべてのパン生地に、卵、添加物、保存料を加えずに製造しています。

     

    食べておいしい、贈ってうれしい!ひとつ数百円のパンから広がる喜び

    さらに、ひとつのパン生地をさまざまな商品に展開させるのではなく、「この商品にこの生地」と、それぞれの目指す味と食べるシーンに適した配合で生地を開発しているというから驚きです。

    製造方法について山本さんに聞くと「製造過程の短縮や冷凍生地を使用せず、パン生地自体の根本を再構築した当店独自の製法でおいしさそのものを追求し、職人がひとつひとつ丁寧に作っている」との答え。

    「“こんなパンを作りたい”という企画をもとに、商品ごとに小麦粉の配合を変えています。国産小麦のみを使っているものもあれば、カナダなど海外のものを使うこともあります。パンごとに目指す食感と香り、味を表現するために、その日の湿度や気候に合わせて毎日微調整しながら向き合っています」。

    海外と日本では気候も風土も異なります。「今、この場所」で食べる最高のおいしさを引き出すために、オリジナルの製造方法を考案。さらに、「昨日と同じレシピではおいしいものは作れない」と、毎日の終礼時には、スタッフが集まり、試食をしながら検討を繰り返しています。手間を惜しまず追求し続ける職人の強いこだわりこそが、お客さんが食べた瞬間の「おいしい!」という感動につながっているのでしょう。

    フランス語で「点と線」を意味する『ポワン エ リーニュ』。こだわりが詰まったパンは、食べた人の「おいしい」に紐付き、「誰かに伝えたい、贈りたい」という想いになって広がっていきます。お店まで多少遠くても、わざわざ買いにいきたくなるパンがここにありました。

     

    • ■お店情報
    • 住所:東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディングB1
    • 開店時間:平日8:00〜21:00、土日祝:10:30〜21:00
    • 定休日なし:新丸の内ビルディングに準ずる
    • HP:https://www.point-et-ligne.com/
    • ※最新情報はお店のHPやSNSをご確認ください。

     

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