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緑あふれる場所で素直に“おいしい”と感じるパン。たまプラーザ『丘の上のパン屋』

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緑あふれる場所で素直に“おいしい”と感じるパン。たまプラーザ『丘の上のパン屋』

今回ご紹介する『丘の上のパン屋』があるのは、横浜市青葉区の閑静な住宅街。田園都市線たまプラーザ駅からバスで約10分の場所にあるこちらのお店では、身体に優しい素材選びにこだわったパンと、くつろぎの時間を味わうことができます。

特にエッグタルトはオーナーシェフのこだわりが詰まった逸品です。2018年4月の開店以来、遠方からもパン好きが足しげく通う人気ベーカリーに伺いました。

 

かわいい外観と種類豊富な焼き立てパン

『丘の上のパン屋』の外観

その店名通り、小さな丘の上に建つ『丘の上のパン屋』。緑の芝生に石造りの壁、木のベンチという、絵本に登場しそうなかわいらしい印象のベーカリーです。

『丘の上のパン屋』のパン

ドアを開けて中に入ると焼きたての香ばしいにおいと一緒に、ずらりと並んだたくさんのパンが出迎えてくれました。

『丘の上のパン屋』のクロワッサン

『丘の上のパン屋』の博多明太子

発酵バターと小麦の風味をしっかり感じられる「クロワッサン」、ジャガイモを配合したふかふかフォカッチャに包まれる特大挽きソーセージの「ホットドッグ」、ワインなどのお酒にも合いそうな「博多明太子」や「ゴルゴンゾーラ」。味、見た目、食感、香りなど、一品一品にこだわりを感じる魅力的なパンばかりです。

『丘の上のパン屋』のオーナーシェフ黒沼さんオーナーシェフの黒沼敦詞さん

オーナーシェフ、黒沼敦詞さんのこだわりは「身体に優しいものを提供する」ということ。パンに使用する野菜や果物は、無農薬で作られている地元の青葉ファームや、全国各地から質の高い食材を直接仕入れ、上白糖の代わりにミネラルの多いオーガニックシュガーや蜂蜜、メープルを使用しています。

『丘の上のパン屋』の店内に並ぶパンどれにしようか、目移りしてしまいます

ざっと店内を見渡しただけでも、50種類はあるパン。その生地の仕込みから仕上げまでをおひとりで手がける黒沼さん。テキパキと従業員に指示を出しながら、焼き上げていくその姿からは、パンへの愛情と職人としての熱い想いを感じさせます。

 

季節がわりの旬メニューと1番人気のエッグタルト

『丘の上のパン屋』のエッグタルトとフルーツデニッシュ

季節によって変化のある品揃えも人気の秘密。訪れた日の「フルーツデニッシュ」は、キウイ、リンゴ、栗、みかんの4種類。いずれも贅沢に旬の素材を使っていて、中にはカスタードクリームやマスカルポーネクリームなどの自家製クリームがぎゅっと詰め込まれ、まるでケーキを食べているような充実感です。

『丘の上のパン屋』のシュトーレン

クリスマス時期限定で登場する「シュトーレン」は、お店の冬の風物詩として親しまれ、取り置き予約の電話も多いそうです。

『丘の上のパン屋』のシュトーレン

ドライフルーツやナッツが贅沢に練り込まれています。今まで食べたシュトーレンの中で1番しっとりとした食感で、上品な口どけに驚きました。

『丘の上のパン屋』のエッグタルト

中でも1番人気は美しい焼き色の「エッグタルト」。独立時、黒沼さんが「絶対にお店に出したい」と考えていた看板商品で、多い日だと1日に120個が販売されます。

かごにのったエッグタルトとフルーツデニッシュ

マカオで出会ったエッグタルトの味に魅了された黒沼さん。その味を超えるため、ポルトガルや日本のエッグタルトの研究を重ね、唯一無二の逸品が生まれました。27層に重なる薄いパイ生地のサクサク、パリパリの食感の中に詰め込まれた濃厚なアパレイユは、高温で焼き上げることでプリッとした弾力が実現。甘みは控えめで、すーっと舌の上でとろける口どけに思わずうっとりしてしまいます。

 

「贅沢ってこういうこと」を教えてくれるベーカリー

『丘の上のパン屋』の入り口の看板

横浜市生まれの黒沼さんは、「パン屋は子どもからお年寄りまで、皆を幸せにできるとても身近なもの」だと考え、パン職人の道へ進みました。地元を離れ、パン作りを学ぶために東京に出て、卒業後はビゴ東京を経て、「Racines ブランジェリー&ビストロ」のシェフブランジェとして働きました。独立を機に地元に帰る決意をしたのは、生まれ育った街の魅力に気づいたからだと話します。

「都内で長く働いていたことで、あらためて地元の自然の素晴らしさに気がつきました。自分の店を持つなら、生まれ育ったこの場所で、『都心の近くにも自然がたくさんある』ということを示したかったんです。どこにも負けないロケーションを大切にして、ひと口食べた瞬間に『おいしい』と感じられるようなパンをこれからも作っていきたいですね」と黒沼さん。

『丘の上のパン屋』のテラステラスがあります。緑に囲まれ、おいしいパンをいただき、なんだかほっとした気持ちに

パンはもちろんドリンクにもこだわり、コーヒーは地元の焙煎所からオリジナルの豆を仕入れ、季節でかわるレモンスカッシュ(現在は柚はちみつソーダ)は実家でとれる柚や地元の契約農家さんの無農薬のレモンを使用しているそうです。

現在のお店がある場所は、もともとは実家の畑だった場所。陽光射し込むテラス席からは広い空と四季を感じさせる植物や木々が目に映ります。焼きたてのパンとドリンクを味わいながらのひとときは、“至福”と“贅沢”を感じさせてくれるでしょう。

 

※記事の内容は取材当時のものです。 最新の情報は、お店のHP、SNSなどをご確認ください。

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